「犬が酷い目に遭わないか心配」という愛犬家たちから不安の声が続出
本作は、1980年に同国で実際に起きた殺人鬼ヴェルナー・クニーセクによる一家惨殺事件を映画化した実録スリラー映画。
公開当時はそのショッキングすぎる凄まじい内容により本国オーストリアでは1週間で上映打ち切り、他ヨーロッパでも上映禁止、イギリスとドイツではビデオの発売も禁止。アメリカではXXX指定を受けて配給会社が逃げたという。
日本でも劇場公開されず『鮮血と絶叫のメロディー/引き裂かれた夜』というタイトルで1988年にレンタル用VHSが発売されたが、世の中に出回った数は極少、ほぼ誰にも観られることなく地下に埋もれ、以降観たくても観れない作品となり現在に至る。
このたび解禁されたのは、劇中に登場する飼い犬にスポットをあてた特別映像(※一部犬のネタバレを含みます)。
本映像に映し出される犬は、刑務所から放たれた殺人鬼による一家惨殺事件の犠牲となった、とある一家で飼われている。
あまりに恐ろしすぎる狂人の異常な姿を捉えた予告編が解禁された後、SNS上では「予告だけで怖すぎる」「ホラー好きも覚悟した方がいい」など、ホラー映画ファンたちも慄く声が上がる一方で、「犬が酷い目に遭わないか心配」「劇場で観る前に犬が無事か知りたい」という愛犬家たちからの不安と懸念の声が続出し話題となった。
また、特別映像とあわせて公開された新場面写真では、強い殺人衝動に駆られ屋敷に侵入した主人公K.と異変を察知し侵入者を探す飼い犬が顔をあわせる一触即発の冒頭シーンが切り取られている。
これまで数々の作品で、理由なく不幸な目に遭わされてきた善良な飼い犬たち。本作もまた、とんでもない蛮行を繰り返す主人公K.によって何気ない日常が壊されていく家族とその飼い犬。
殺人鬼の狂気を目にするより前に、動物の悲劇にショックで心が破壊されてしまうかもしれない、と不安に駆られる愛犬家に向けた、公開前に犬の安否を確認できる映像となっている。
アングスト/不安
2020年7月3日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
©1983 Gerald Kargl Ges.m.b.H. Filmproduktion