ファンのためによりハードなアクションに挑戦するトムの"神対応"が凄すぎる!
4作目「ゴースト・プロトコル」では当時、注目を集めていたドバイの世界最高層のビル、828メートルを誇るブルジュ・ハリファの地上800メートルのガラス窓の外側を特殊な手袋だけで登るという離れ業を見せた。手袋の片方が機能しなくなり片手で登るハメになり、さらにロープが短かかったため、体を揺らして仲間のいる部屋に、開いた窓から飛び込むというスーパースタントの連続。本職のスタントマンでさえ裸足で逃げそうなアクションだらけだ。
これだけでも手に汗握るのに、マッカリーがメガホンを取ってからはそのスタント&アクションがよりハードになっていく。
5作目『ローグ・ネイション』では滑走路から飛び立った飛行機の外側のドアのところにへばりついているシーンがアバンタイトルのオープニング。劇中では、無数の車が行きかうパリの街中を、ヘルメットなしのイーサンがバイクで疾走!
このシーン、長いだけに観るほうの疲労感も凄まじい。そして6作目『フォールアウト』では、トム自身がヘリを曲芸飛行さながらに操縦し、ヘリから垂らされたロープにしがみつくという冷や汗もののスタントもある。一方、ビルからビルへと飛び移る、トムにとっては朝飯前なスタントがあったが、あろうことかここで負傷。それが大ニュースになったのも記憶に新しい。
これらのアクションやスタントはグリーンスクリーンのまえでやるのが常識にもかかわらず、トムの常識はリアルな体当たり。年齢は上がっているのに、アクションはどんどん若返っている。いや、たとえ若者でも出来ないだろうアクションを率先してやっているようにしか見えない!この果敢なチャレンジに「トムはアドレナリン・ジャンキーだから」という人もいる。
もちろん、そういう部分もあるだろうが、それより何より彼は、ファンのことを常に考え、ハードアクションにチャレンジしているのだと思う。ファンを喜ばせたい、彼らの期待に応えたいという想いが、ほかのどのスターよりも強いのではないか。まさに〝神対応のトム〞!なのである。
最初に書いた通り、このシリーズは10作どころか1ダースくらい作られるかもしれない。これはスパイアクションシリーズでは007に続く長寿。が、ジェームズ・ボンドは役者を代えて続けているが、こちらはトム以外のイーサン・ハントは考えられない。
10作目を迎えたとき、トムの年齢は60歳を超えてしまうだろうが、たとえそうであってもトムは〝リアル〞にこだわるはず。そのとき、果たしてどんな体当たりアクションを見せてくれるのか?この期待感に必ず応えてくれるのが、トムの凄さなのだ。
7~8作目はどうなる?
さてシリーズ最新作となる第7作と8作は初の二部作構成になるということはファンならもうご承知のはず。公開時期は延期になり、現時点では7作目が2021年11月19日、8作目が2022年11月4日全米オープンということに。
撮影もこの2月にイタリアで予定されていたものが新型コロナウイルスのおかげで延期となり、悪役で出演するはずだったニコラス・ホルトがスケジュールの都合で続行不可能になり、「ラ・バンバ」などのイーサイ・モラレスに交代になった。
他に第1作にキトリッジ役で登場したヘンリー・ツェニーがカムバックすることに。またレベッカ・ファーガソン、サイモン・ペッグ、ヴィング・レイムス、ヴァネッサ・カービーらのレギュラーに加え、ヘイリー・アトウェル、ポム・クレメンティエフといったMCU組が新登場。
どんな役で登場するか気になるところ。監督はどちらも「ローグ・ネイション」から4連投となるクリストファー・マッカリー。