日本での英国アクター・ブームをけん引してきたコリン・ファースとヒュー・グラント。なにかと共通点の多いふたりは誕生日も1日違い&そして、今年はともに60歳!イケオジふたりの還暦をお祝いして、これまでの軌跡を振り返ります。過去の出演タイトルなど、これを機に見直してみるのもおすすめです!今回は、1980〜90年代を振り返ってみましょう。(文・大森さわこ/デジタル編集・スクリーン編集部)

1990’s/30代
オスカー作品に出演&ロマコメでブレイク! 揃って転機が訪れた30代

コリン・ファース
ドラマ「高慢と偏見」のダーシー役で話題に

コリンの大きな転機は30代半ばにやってくる。1995年にジェーン・オースティン原作のBBCドラマ「高慢と偏見」で主人公のミスター・ダーシー役を演じて英国アカデミー賞の男優賞候補となる。

画像: ドラマ「高慢と偏見」のコリン(写真左)

ドラマ「高慢と偏見」のコリン(写真左)

特にダーシーがシャツ一枚で湖を泳ぐ場面が話題を呼び、英国の新しいセックス・シンボルといわれた。しかし、彼自身は役のイメージが固まることを嫌い、「イングリッシュ・ペイシェント」(1996)「恋におちたシェイクスピア」(1998)などで憎まれ役を演じる。私生活ではイタリア人のプロデューサー、リヴィア・ジウジョッリと1997年に結婚し、ふたりの息子も誕生。

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「イングリッシュ・ペイシェント」(1996)

画像: コリン(写真左)はジェフリー・クリフトン役

コリン(写真左)はジェフリー・クリフトン役

この年のアカデミー作品賞を受賞した文芸大作。第二次大戦中に北アフリカで地図の製作をする英国人(レイフ・ファインズ)が主人公で、コリンは彼の協力者の役。やがて、妻が主人公と浮気をしていることに気づき、嫉妬のあまり、衝撃的な行動に出る。

最初は紳士的で穏やかな人物だが、妻の裏切りに気づいたあとは、次第に狂気を顔ににじませる。そんな人物を演じることで、いつもとは異なるコリンの顔が見える。

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「恋におちたシェイクスピア」(1998)

16世紀のクラシックな衣装も素敵!

「イングリッシュ・ペイシェント」に続き、こちらも自分のパートナーを別の男性にとられてしまう人物の役。舞台は16世紀でコリン扮するウェセックス卿は金目当てで商人の娘と婚約するが、彼女は劇作家のシェイクスピアと恋愛関係になる。またしても裏切られる敵役をコリンが演じる。

「イングリッシュ・ペイシェント」同様、こちらもアカデミー賞の作品賞を受賞。コリンの作品を選ぶ目は確かだ。

ヒュー・グラント
新境地の「フォー・ウェディング」で人気スターに

ヒューの大きな転機も30代半ばにやってくる。1994年に大ヒット作「フォー・ウェディング」に主演。この映画で英国アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞の主演男優賞などを受賞。ロマンティック・コメディというジャンルで新境地を切り開いた。

この路線の第2弾、「ノッティングヒルの恋人」(1999)も大人気となる。ハリウッド映画界への進出作「9か月」(1995)も作られた。この映画の公開直前にロサンゼルスの路上で娼婦を買ったことがすっぱ抜かれ、こちらも話題を呼ぶ。また、恋人のエリザベス・ハーレイとは自身の映画プロダクションも設立している。

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「フォー・ウェディング」(1994)

ヒューが演じる主人公は、ある結婚式で出会った美しいアメリカ人の女性にひかれ、彼女と関係を持つ。そして、自分の結婚式の日に、実は彼女を本気で愛していたことに気づく……。

自分の感情にうとい英国的な男性像をコミカルに演じて、新しいヒュー・グラントのイメージを作り上げた記念すべき大ヒット作。ヒューの数々の代表作を手掛ける名脚本家リチャード・カーティスとの名コンビもこの作品からスタートした。

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「ノッティングヒルの恋人」(1999)

画像: 不器用なウィリアムがハマリ役のヒュー(写真右)

不器用なウィリアムがハマリ役のヒュー(写真右)

ハリウッドの人気女優、ジュリア・ロバーツとの共演作。ジュリアが演じるヒロインはハリウッドの人気女優で、ロンドンの小さな本屋の店主である主人公とは彼の店で出会う。店主は恋心をつのらせるが、なかなか最初の一歩を踏み出せない。

そんなオクテの男性像を演じて、ヒューがロマンティックな顔を見せる。名作「ローマの休日」を裏返したような設定のロマンティック・コメディで、ラストの記者会見での愛の告白場面に心がほっこり!

「ノッティングヒルの恋人」プレミアでジュリア・ロバーツと

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