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2010’s/50代
コリンはオスカー受賞&ヒューは多彩な作品選びと実力派の本領発揮
コリン・ファース
「英国王のスピーチ」でアカデミー賞主演男優賞に!
コリンの快進撃はさらに続き「英国王のスピーチ」(2010)では、ついにアカデミー主演男優賞を獲得。英国アカデミー賞では前年の「シングルマン」に続き、2年連続の受賞となっている。
また、2014年の「キングスマン」では50代にして初めてアクション映画に挑戦して好評を博し、続編「キングスマン:ゴールデン・サークル」(2017)も作られた。スパイ映画「裏切りのサーカス」(2011)では友人、ゲイリー・オールドマンとの共演も実現。「メリー・ポピンズ リターンズ」(2018)、「1917 命をかけた伝令」(2019)といった話題作にも顔を見せる。私生活では19年にリヴィアと離婚し、22年間の結婚生活が終わった。
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「英国王のスピーチ」(2010)
イギリスの国王、ジョージ6世の実話の映画化でオスカーの作品賞受賞。コリンも主演男優賞を獲得。国王は吃音に悩んでいて、スピーチ矯正の専門家、ライオネルのレッスンを受けることで、自信を取り戻そうとする。
コリンはライオネル役のジェフリー・ラッシュと意気投合し、ふたりで独自のリハーサルを重ねたという。その内面の苦悩を時にユーモアもまじえながら表現するコリン。50代にして人生最高の代表作が誕生した。
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「キングスマン」(2014)
「キングスマン:ゴールデン・サークル」(2017)
コリンは50代でアクション映画の代表作も手にした。007のパロディ的なストーリーが展開し、コリンはベテランのスパイに扮する。撮影前に特訓を受けて、ほとんどスタントなしでキレのいいアクションを披露。
長身でスラリとした体形ゆえ、トラッドのスーツがよく似合い、この映画で新たなファンも獲得した。若きエージェント役のタロン・エガートンとは友人同士となり、続編でも息の合ったところを見せる。
ヒュー・グラント
実在の政治家役を演じたテレビドラマも話題に
50代になっても好調を維持していて、「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」(2016)、「パディントン2」(2017)、テレビドラマ「英国スキャンダル~セックスと陰謀のソープ事件」(2018)などで英国アカデミー賞など数多くの演技賞候補となる。
「英国スキャンダル」ではダイエットに励んで、ゲイのスキャンダルで世間を騒がせた実在の政治家役を好演。コメディ「Re:LIFE」(2014)、スパイ物「コードネームU.N.C.L.E」(2015)等にも出演。私生活では2018年にテレビ制作者のアナ・エリザベット・エーベルシュタインと結婚。母親の違う子供も含め、5児の父親となる。
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「マダム・フローレンス!夢見るふたり」(2016)
音程はずしでは誰にも負けない裕福なマダム・フローレンス。彼女の夢はカーネギーホールでコンサートを開くこと。そんな彼女を温かく見守る夫役をヒューは演じる。ほかにも愛人がいながら妻のためにつくす、という微妙な役どころ。
大女優、メリル・ストリープとの共演に最初はビビったという噂もあったが、結果的にはヒューの軽妙な演技が評価され、ゴールデン・グローブ賞などの助演男優賞候補となっている。
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「パディントン2」(2017)
クマのパディントンを主人公にした人気シリーズの第2弾で悪役を演じる。落ち目の男優、ブキャナン役はヒューを最初から想定して書かれたという。彼はパディントンが欲しがっていたレアな絵本を盗み出し、本に隠されたヒントをもとに宝物を探そうとする。
変装の名人という設定ゆえ、いろいろな顔のヒューに会えるのも楽しいが、最後は往年のミュージカル映画を思わせる歌と踊りを披露。ふりきった演技が圧巻で数々の演技賞候補となる。
2020’s/祝60歳!
ふたりのこれからは…
還暦といえど、まだまだ勢いは衰え知らずのふたり。話題の待機作も続々なので、今後の活躍を思いっきり期待しておきましょう!
オルコットが手掛けた児童文学の古典「秘密の花園」の映画化が進行中。コリンは美しい花園を作りだす少女の叔父を演じる。重要な役まわりなので、コリンの新たな演技に期待。ジョン・マッデン監督の「Operation Mincemeat」も待機中。
新作は「コードネームU.N.C.L.E」でもヒューと組んだガイ・リッチーの監督の「The Gentleman」が待機中。共演はマシュー・マコノヒー。また、ニコール・キッドマン共演のテレビ・シリーズ「The Undoing」にも期待がかかる。
Photos by Getty Images