「人に話せる特別な事が僕にはない」
本作は『スパニッシュ・アパートメント』(01)や『おかえり、ブルゴーニュへ』(17)など、都会や田舎を舞台にごくありふれた人々とその日常を映し出してきた名匠セドリック・クラピッシュ監督が、SNSでは埋められない孤独や、仕事に対する不安を抱える男女が、葛藤しながらも過去を受け入れ前進する姿を描いた物語。
主演を務めるのは、フランスの映画・テレビ・演劇界で活躍するアナ・ジラルド。マッチングアプリで一夜限りの恋を繰り返すも、ありのままの自分をさらけ出すことができずに悩む女性メラニーを繊細に表現している。
さらに、第72回カンヌ国際映画祭で将来の活躍が期待される若手俳優に贈られるショパール・トロフィーを受賞し、フランスでいま人気急上昇中のフランソワ・シヴィルが、仕事に悩みやストレスを抱えながらも前向きに生きようともがく男性レミーを演じている。
公開された本予告では、過去の恋愛を引きずり心の穴を埋められないメラニー(アナ・ジラルド)と、仕事のストレスを抱えて眠れないレミー(フランソワ・シヴィル)がそれぞれの悩みと向き合い、不器用に生きる姿が映し出されている。
「人に話せる特別な事が僕にはない」と落ち込むレミーと、「一年前に彼と別れたの。私って重たいみたい」と目に涙を浮かべるメラニー。
新しい出会いを求めてみたり、誰かの特別な存在になろうと努力してみたりと、何とか寂しさを紛らわそうとする2人だが、なかなか上手くはいかない。
パリという都会の隣り合うアパートメントで暮らしながらも、知り合うこともなく、同じような孤独を抱える2人が、人との繋がりを求め葛藤する等身大の姿が描き出されている。
それぞれが自分と向き合い、一歩踏み出すことが、2人が出会う大きなきっかけとなることを期待せずにはいられない。
パリのどこかで、あなたと
2020年12月11日(金)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテ、kino cinéma立川髙島屋S.C.館、kino cinéma横浜みなとみらい ほか全国順次公開
配給:シネメディア
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