「キングスマン」シリーズ待望の最新作は、世界最強のスパイ機関がなぜ誕生したのかを描く“エピソード1”。今度のキングスマンもやっぱり超過激!キャスト・インタビューとともに作品の魅力を大解剖します。(文・平沢薫/デジタル編集・スクリーン編集部)

「キングスマン」とは?

画像: © 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation and TSGEntertainment Finance LLC. All rights reserved.
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世界最強の超過激スパイ組織“キングスマン”の活躍を描き、全世界累計興収900億円超えの大ヒット・シリーズとなった「キングスマン」(2014)と続編「キングスマン:ゴールデン・サークル」(2017)。その最新作となるのが「キングスマン:ファースト・エージェント」だ。前2作では現代を舞台に師弟スパイのハリー&エグジーの物語が描かれたが、今度は第一次世界大戦まで時間を巻き戻し、キングスマンの“誕生秘話”が描かれる。

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ボーア戦争

本作でオックスフォード公とキッチナー卿が従軍。第一次世界大戦前、1899~1902年の英国による南アフリカの植民地獲得のための戦争。実在のキッチナーは途中から総指揮官に。

サラエボ事件

予告編にも登場しているこの事件が第一次世界大戦の引き金に。1914年、サラエボを訪問中のオーストリア=ハンガリー帝国の皇位継承者フェルディナンド大公夫妻の暗殺事件。

第一次世界大戦

オックスフォード公たちが阻止しようとする戦争。1914~1918年、ドイツ・オーストリアなどの中央同盟国とイギリス・フランス・ロシアなどの連合国が戦い、人類史上最初の「世界大戦」に。

サヴィル・ロウ

実在のロンドンの高級紳士服店街。19世紀から始まり、上流階級の紳士がオーダーメイドで服を作る高級店が並ぶ。この通りにあるという設定のキングスマンの紳士服店が、本作にも登場。

超過激スパイ組織"キングスマン"の誕生秘話が今明かされる!

画像1: 超過激スパイ組織"キングスマン"の誕生秘話が今明かされる!

勇敢なる若き紳士
コンラッド(ハリス・ディキンソン)
オックスフォード公の17歳の息子。幼い時に母を亡くし、父とポリーに育てられた。正義感が強く、戦場で戦いたいと思っている。

平和主義な英国紳士
オックスフォード公(レイフ・ファインズ)
上流階級で生まれ育ち、"高貴な者は義務を負う"という精神に沿って行動する。従軍経験があり、息子を戦争に行かせたくない。

今回描かれるのは、“キングスマン=どの政府にも属さない英国紳士によるスパイ組織”の誕生秘話。舞台は現代ではなく、第一次世界大戦直前の1914年。キングスマンがこの歴史的大事件に絡むことになる。

なので、いつもの過激なスパイアクションに加えて、歴史大作、戦争映画らしい壮大なスケールの叙事詩的映像にも期待大。しかも、ストーリーは「キングスマン」シリーズらしいユニークさ。歴史上の実在の人物たち、ロシアの怪僧ラスプーチン、美女スパイのマタ・ハリらを登場させてサラエボ事件などの史実を描きつつ、そこに「実はその裏ではこんなことが起きていたかも」というヒネリをプラス。

第一次世界大戦勃発は、史上最悪の暴君と詐欺師たちによる陰謀だった!?そんな奇想天外なドラマが展開するのだ。もちろん、前2作とのリンクは続編の必須アイテム。第1作から監督を手がけてきたマシュー・ヴォーンが『前2作への目配せに気付いて、思わず手を叩きたくなるような瞬間がある』と宣言しているので、かなりのサプライズが期待できそうだ。

そして、このシリーズには欠かせない“英国紳士のダンディズム”で魅了してくれる英国男優陣も充実。新たな主人公コンビを演じるのは、上流階級の紳士役なら右に出る者なし、「007」シリーズの秘密諜報部局長M役でもおなじみのレイフ・ファインズと、「ブルックリンの片隅で」(2017)では同性に惹かれていく青年役、「マレフィセント2」(2019)では純真な王子様を演じた、新鋭ハリス・ディキンソン。英国貴族役が似合うノーブルな2人のコンビぶりが楽しみ。

画像2: 超過激スパイ組織"キングスマン"の誕生秘話が今明かされる!

大戦の裏で暗躍する怪僧
ラスプーチン(リス・エヴァンズ)
実在の怪僧。神秘主義で宮廷を惑わし、ロシア帝国崩壊の一因に。

さらに、「シングルマン」(2009)では前2作のハリー役コリン・ファースの親友を演じたマシュー・グード、「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」(2016)から「スノーデン」(2016)までコメディもシリアスもこなす個性派俳優リス・エヴァンス、本作のヴォーン監督とは「キック・アス」(2010)シリーズで組み、「アンナ・カレーニナ」(2012)で軍服姿が似合うことも証明済みのアーロン・テイラー=ジョンソンらが顔を揃える。

画像3: 超過激スパイ組織"キングスマン"の誕生秘話が今明かされる!

家を仕切る最強ハウスキーパー
ポリー(ジェマ・アータートン)
オックフォード公の館のハウスキーパー。コンラッドのナニー。

さらに、本作については監督の気になる発言もある。なんと「この映画が成功したら、歴史上のいろんな時代にスパイ活動がどう変化していったのかを描きたい」というのだ。となると、ビートルズが大旋風を巻き起こした時代のキングスマンや、ロンドン・パンク隆盛期のキングスマンが見られる!?それはぜひ監督してもらわないと!

注目したいチェックポイント

チェックポイント1:今回は壮大な叙事詩的映画!

画像: チェックポイント1:今回は壮大な叙事詩的映画!

ヴォーン監督曰く、『これまでとは何か違うことをやりたかった。目指したのは、壮大なアドベンチャー映画だ。子供の頃、「アラビアのロレンス」のような叙事詩映画をたくさん見たけど全然退屈しなかった。あのジャンルをまた盛り上げたいんだ』とのこと。この言葉通り、空間的にも歴史的にも壮大なスケールの物語が展開しそう。

前2作とはトーンが違う!

画像: 前2作とはトーンが違う!

今回は前2作とはちょっと違う、歴史への敬意を感じさせる雰囲気も味わえそう。共同脚本のカール・ガイダシェクは『今回は独自の新しいトーンだ。歴史を踏まえながら、ワイルドでパンクでエッジの効いたトーンを融合させた。さらに、第一次世界大戦による甚大な犠牲に対する、リアルでエモーショナルな要素も加えたよ』と発言。

チェックポイント3:大切なのは"ハート"!

画像: チェックポイント3:大切なのは"ハート"!

一流執事にして無敵の武術家
ショーラ(ジャイモン・フンスー)
オックフォード公の執事でボディガード。コンラッドの武術の師匠。

ド派手アクションだけじゃなく、熱い感動も与えてくれるのがこのシリーズ。今回もそこはヴォーン監督自身が太鼓判。「僕の映画をよく分析すれば、そこに"ハート"があることが分かるはずだ。心情を大事にしたストーリーがなければ、どんなにアクションや特殊効果が素晴らしくても、何も感じない。雑音になってしまうんだ」。

「キングスマン:ファースト・エージェント」
2021年12月24日(金)公開

監督: マシュー・ヴォーン
出演: レイフ・ファインズ、ハリス・ディキンソン、ジェマ・アータートン、ジャイモン・フンスー、リス・エヴァンス
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

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