歴代クィア・パルム受賞作
第1回受賞作「カブーン!」(2010)
※日本ではイベント上映/未ソフト化
夢に登場した女性と現実で出会った大学生の青年が、奇妙な出来事に巻き込まれていくサイコミステリー。監督は「13の理由」も手がけた日系三世のグレッグ・アラキ。
監督:グレッグ・アラキ
出演:トーマス・デッカー、ヘイリー・ベネット、ジュノー・テンプル
第2回受賞作「Beauty(原題)」(2011)
※日本未公開
既婚者のビジネスマンが旧友のハンサムな息子と出会ったことで、激しい欲望にとらわれていく。南アフリカ出身のハーマヌス監督は、黒澤明監督「生きる」リメイク作のメガホンを取る予定。
監督:オリヴァー・ハーマヌス
出演:ディオン・ロッツ、チャーリー・キーガン
第3回受賞作「わたしはロランス」(2012)
“カンヌの申し子” グザヴィエ・ドランが弱冠23歳で放った衝撃作。30歳の誕生日に恋人フレッド(スザンヌ)に“ 女性になりたい” と告白したロランス(プポー)。恋人の理解を得て、周囲の偏見に立ち向かう彼らの10年にわたる愛を描く。
監督:グザヴィエ・ドラン
出演:メルヴィル・プポー、スザンヌ・クレマン、ナタリー・バイ
©2012 Production Laurence INC / MK2 SA / ARTE France CINEMA
第4回受賞作「湖の見知らぬ男」(2013)
「キング・オブ・エスケープ」などで知られるフランスの鬼才A・ギロディーの長編4作目。出会いを求めるゲイ男性が集まる湖のほとりで起きた殺人事件をめぐるミステリー。
監督:アラン・ギロティ
出演:ピエール・デラドンシャン、クリストフ・パフ
第5回受賞作「パレードへようこそ」(2014)
不況にあえぐ80年代の英国で実際にあった労働者と同性愛者の友情を、当時のヒット曲にのせて綴る。ウェールズの炭坑労働者たちが起こしたストライキに心動かされた同性愛者の青年。労働者とその家族を救うため仲間と募金活動を始めるが、ゲイを理由に申し出を無視されてしまう。
監督: マシュー・ウォーカス
出演:ビル・ナイ、イメルダ・ストーントン、アンドリュー・スコット
©PATHE PRODUCTIONS LIMITED. BRITISH BROADCASTING CORPORATION AND THE BRITISH FILM INSTITUTE 2014. ALL RIGHTS RESERVED.
第6回受賞作「キャロル」(2015)
クリスマスで賑わう1950 年代のニューヨーク。デパートの玩具売り場で働くテレーズ(ルーニー)は娘のプレゼントを探すミステリアスなキャロル(ケイト)と出会い、一目で恋に落ちる。原作は『太陽がいっぱい』などで知られる作家パトリシア・ハイスミス。
監督:トッド・ヘインズ
出演:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ
©NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED
第7回受賞作「Les Vies de Thérèse」(2016)
2016年2月に88歳で亡くなったフェミニストの活動家テレーズ・クレールに捧げられたドキュメンタリー。彼女が末期の病と闘う姿を追う。
監督:セバスチャン・リフシッツ
第8回受賞作「BPM ビート・パー・ミニット」(2017)
エイズの差別や無関心に抗議する団体“アクトアップ” の一員だった監督の経験を基に映画化。1990 年代初頭のパリ、“アクトアップ” のメンバーであるショーンは青年ナタンと恋仲になるも、次第にエイズの症状が彼の体を蝕んでいき……。アカデミー賞外国語映画賞に出品された。
監督:ロバン・カンピヨ
出演:ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート、アルノー・ヴァロワ、アデル・エネル
© Céline Nieszawer
第9回受賞作「Girl /ガール」(2018)
“ 第二のドラン” との呼び声高いドン監督の長編デビュー作。クィア・パルム賞ほか同年のカメラドールにも輝いた。バレリーナを夢見るトランスジェンダーのララ。努力を重ねて名門バレエ学校への入学を認められるも、周囲の嫉妬や思春期による体の変化などが彼女を追い詰めていく。
監督:ルーカス・ドン
出演:ヴィクトール・ポルスター、アリエ・ワルトアルテ、オリヴァー・ボダル
©Menuet 2018
第10回受賞作「燃ゆる女の肖像」(2019)
© Lilies Films.
作品紹介はこちら↓