昨年話題となった実録スリラー映画「アングスト/不安 」(1983)が早くも2月にブルーレイ化!さらに、シネマート新宿にて期間限定で狂人たちが集う特集上映が決定!そこで今回は、実在した人物から架空の人物まで、目を覆いたくなる凶行を劇中で繰り広げるキャラクターをご紹介します。
No.1 アメリカ選抜
ヘンリー・リー・ルーカス in「ヘンリー」(1986)
呼吸するように殺戮を繰り返す“モノホン”殺人鬼
DVの実母を含め全米で300人以上を殺害した、史上最も有名な!? 実在のシリアルキラー、ヘンリー。まさに息をするように連続殺人を犯し続けた。
相棒とその妹との共同生活を軸に、淡々と日常が描かれる。呼吸の如く自然だから、敢えて映画的に残酷場面を描かず、それゆえ戦慄的なまでの、おぞましき怖さが画面に張りつく。
No.2 アメリカ選抜
パトリック・ベイトマン in「アメリカン・サイコ」(2000)
ナルシシズムに冒された快楽殺人者
80年代後半のアメリカ、ウォール街のエリートの裏の顔は快楽殺人者! ベストセラー小説の映画化だが、勝ち組ヤッピーへの皮肉がパナイ。
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースのロックを解説しながら、同僚を斧で嬲り殺す際も、高級家具や自身に返り血浴びぬよう雨合羽を着込んだり、鼻持ちならないマッドネスなのだ(笑)。
No.3 アメリカ選抜
ラムロッド in「ザ・モンスター」(1982)
LAに実在した変態サディスティック野郎
夜に濡れたロサンゼルス、ポン引きで生きる悪名高きラムロッド。ヒモの分際でありながら、大事な商品の娼婦を冷笑冷酷にいたぶる根っからのサディスト。
一度は逮捕されるも脱走し、罠に嵌めた娼婦への報復ぶりはまさに“怪物”。クリーニングの針金さえ凶器化する、ウィングス・ハウザーの狂気ぶりはヤバ過ぎなのだ。
No.4 イギリス選抜
ノルター教授 in「悪魔の植物人間」(1973)
“植物人間”の創造に取り憑かれたヒト型の悪魔
拉致した人間と植物の遺伝子を掛け合わせ、より優れた種を創造せんとする狂想に憑かれたノルター教授。実験に失敗した被験者は見世物小屋に叩き売り。く、狂っている!
見た目はいびつだが人間の心が残る植物人間たちと、五体満足ながら人の心の欠片もない人でなし教授とのシビアな対比。単なるゲテモノ越えの“心”ある映画だ。