それは70年代のTV界から始まった
海外ドラマ専門チャンネルAXNで毎週月曜~金曜17:00より2話連続で放送中
また、シーズン1第1話から再放送決定!
2021年6月21日(月)8:30スタート(月曜~金曜 8:30)
1970年代中盤、相次いで女性を主人公にしたアクション・シリーズがTVに登場した。1975年開始の『ワンダーウーマン』、76年スタートの『チャーリーズ・エンジェル』『バイオニック・ジェミー』だ。
それ以前にも女性主演のアクションが皆無だったわけではないが、アクション・ヒロインという流れを決定づけた出来事と言っていいだろう。『ワンダーウーマン』はDCコミックスの人気者の映像化、『チャーリーズ・エンジェル』は3人の美女探偵が事件を解決するサスペンス、『バイオニック・ジェミー』は事故に遭ってサイボーグ化された女性がそのパワーを使って諜報活動をするSF的設定のミステリーだった。
映画界でも1979年にはSFホラー『エイリアン』が登場。エイリアンと対決する最後の生存者は、それまでなら男性の役割だっただろう。
社会情勢を反映した1980~90年代に浸透
1980年代に入ると、家族を殺された少年を守って女性がギャングと対決する『グロリア』(1980)のような作品も現われ、DCコミックスの映画化『スーパーガール』(1984)、R・E・ハワード原作のヒロイック・ファンタジーを基にした『レッドソニア』(1985)といったキャラクター映画も作られるようになったが、まだまだヒロインアクションは少数派だった。
その中ではホラー映画の“スクリーム・クィーン”と呼ばれていたジェイミー・リー・カーティスが女性警官に扮した『ブルースチール』(1989)が異色だ。
80年代後半から90年代は女性の社会進出が顕著になっていた時期だが、映画界でもそれを反映してか強い女性像が登場するようになった。1作目では守られる存在だったサラ・コナーが戦う女性へと変身した『ターミネーター2』(1991)はそれを象徴するような作品だろう。
それまではアクションの添え物的存在だったボンド・ガールも様変わりし、『007 /トゥモロー・ネバー・ダイ』(1997)にはミシェル・ヨーが登場してボンドも驚くようなアクションを見せてくれた。『マトリックス』(1999)のトリニティも主人公ネオに負けないアクションを見せていた。
またフランスからはヒロインアクションを得意とするリュック・ベッソン監督が登場し、『ニキータ』(1990)『レオン』(1994)『フィフス・エレメント』(1997)を送り出した。