いまや人気スーパーヒロインたちが活躍するアクション映画も次々と登場する時代になりましたが、そうした映画がほぼ皆無だった時代もありました。強い女性たちを描く映画はどのように成長してきたかを一目でわかるように大約して振り返ってみましょう。
21世紀になると百花繚乱状態がさらに加速
2000年代はまさにアクション・ヒロイン百花繚乱の時代と言っていいだろう。ミラ・ジョヴォヴィッチが『バイオハザード』シリーズをスタートさせたのを皮切りに、アンジェリーナ・ジョリー(『トゥームレイダー』シリーズ、『Mr.&Mrs.スミス』(2005)『ウォンテッド』(2008))、シャーリーズ・セロン(『イーオン・フラックス』(2005))、キーラ・ナイトレイ(『ドミノ』(2005))らトップクラスの女優がヒロインアクションに挑戦、さらにかつての人気TVシリーズ『チャーリーズ・エンジェル』がキャメロン・ディアスらの出演で映画化されたり、『ワイルド・スピード』シリーズのようなチームものでも女性がアクションパートを担うようにもなっていった。
2010年代になるとそれまでの流れが加速、マーベル・コミックスのブラック・ウィドウ(初登場は『アイアンマン2』(2010))、キャプテン・マーベル、DCコミックスのワンダーウーマン(『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』で登場した)、キャットウーマン(『ダークナイト ライジング』)、ハーレイ・クイン、さらにヒット・ガールといったアメコミ出身のキャラが台頭、YA小説からは『ハンガー・ゲーム』シリーズが誕生と、アクション・ヒロインはもはや当たり前の存在になっているのだ。