イケメン大国！世界中で大流行するタイドラマの魅力を徹底リサーチ【前編】

2021-06-26

スクリーン編集部 @ SCREEN

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世界中で流行中のタイドラマ。ただただイケメンを愛でるもよし、物語に没頭するのもよし、楽しみ方は無限大！世界中を胸キュンさせるタイドラマの魅力と人気の秘密に迫ります！今回は前編をお届けします。（文・羽田健治／デジタル編集・スクリーン編集部）

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大ヒット上映中映画『2gether』ってどんな作品？

東南アジアのタイで製作されたドラマが、急速に人気を集めている。2020年から配信サービスや衛星放送で配信・放送されるタイドラマが急増し、2020年11月にはテレビ朝日がタイのエンタテインメント企業「GMMTV」との提携を発表。業界内では「次なる韓流となるか」との期待を寄せる声も少なくない。

昨今のタイドラマブームの火付け役ともいえる作品は、GMMTVが制作するドラマ『2gether』だ。タイでは2020年2月から放送＆YouTubeで配信された同作は、Twitterの世界トレンド1位を記録するなど瞬く間に世界中の視聴者を虜にした。

2020年8月からはスピンオフ特別編『Still 2gether』が放送・配信され、シリーズ累計で全世界の総視聴回数は8億2100万回を突破。

そして、ついには映画版『2gether THE MOVIE』が製作され、現在、公開中だ。『2gether』が人気を集める理由には、大きく2つが挙げられる。広い世代の共感を集めるストーリーと、魅力的な出演俳優陣だ。

まず1つ目のストーリーだが、『2gether』はタインとサラワットという男子大学生2人の恋愛を描く、いわゆる「BL（ボーイズ・ラブ）」作品（ちなみにタイでは「Yシリーズ」と呼ばれる。Yは「やおい」が語源）。

物語は、ゲイの同級生・グリーンから猛アタックをうけたタインが、グリーンに諦めてもらうため、大学イチのイメケン・サラワットに「ニセ彼氏になって」と依頼するところから始まる。

タイではBLドラマが多く製作されており、なかには濃厚なラブシーンを描く作品もあるが、『2gether』では直接的なラブシーンは多くない。その代わりに、少女漫画に出てくるような甘いセリフや胸キュンシーンが随所に散りばめられ、さらにコメディのテイストも強い。

これまでBL作品になじみのなかった層にも入りやすい、王道のラブコメディに仕上がっているのだ。本作には原作小説があり性的な描写が含まれるのだが、ドラマ化の際には子どもも見られる作品にするべく脚本の手直しがなされたという。

2つ目のポイントである、魅力的な出演俳優。これはタインを演じたウィンとサラワットを演じたブライトの姿を見れば、一目瞭然だろう。

ウィンは『2gether』が俳優デビュー作、ブライトも数作の演技経験がある程度だったが、本作でどちらも大ブレイク。ブライトはインスタグラムのフォロワー数が740万人以上、ウィンも530万人以上という人気ぶりだ。

「見てみたいけれど、ドラマシリーズは長いので後追いしにくい」という人もいるはず。そんな人に今回の映画版はピッタリの作品となっている。というのも、本作は全13話からなるドラマシリーズ『2gether』をベースに、特別編『Still 2gether』の要素と撮りおろしの新規シーンが加わった、いわば完全版。本作を観てから、ドラマシリーズをじっくりと観るという楽しみ方もできそうだ。

ドラマでは語られなかった主人公2人の心情ボイスオーバーも追加されているので、もちろんドラマを全て見ているファンにも新しい発見がある作品に仕上がっている。