カバー画像:Photo by Rich Fury/BAFTA LA/Getty Images
ピーターの親友の父がまさかの怪人化!
『スパイダーマンTM』(2002)
主人公の友人の父親役で、最初は善良な人間に見えるが、途中でその正体が明かされる。実は悪に染まりグリーン・ゴブリンと化した彼とスパイダーマンとの対決が後半の見どころになっている。コミックの映画化に挑戦したデフォーの怪演が圧倒的なインパクトを残す。
トリアー監督と三度目のタッグは5時間越えの二部作
『ニンフォマニアック』(2013)
『マンダレイ』(2005)や『アンチクライスト』(2009)でデフォーと組んだラース・フォン・トリアとの3度目のコンビ作。『アンチクライスト』では夫婦役を演じたシャルロット・ゲンズブールとの再共演作で、アウトサイダーとして生きる彼女に助言をする役。
ゴッホを演じた役者で最高年齢を記録
『永遠の門 ゴッホの見た未来』(2018)
オランダの画家、ゴッホ役を演じて、初のアカデミー主演男優賞候補となる。実在のゴッホは37歳で他界したが、60代前半のデフォーがこの難役に挑戦。年齢のハンディを感じさせない好演で、絵を描くことに究極の幸福を見出した風変わりな天才になりきる。
ウィレム・デフォー インタビュー
“ 初日からもう死ぬ覚悟でしたよ(笑)”
── 本作では、パティンソンとの二人芝居。パティンソンは入念なリハーサルが3週間ほどあったように長く感じたと話しています。実際は1週間ほどだったそうですが、振り返っていかがでしたか?
「私はロブとは違って、リハーサルが大好きです。いつも必要というわけではありませんが、特に多くのセリフや複雑な映画言語の場合は特に好きです」
── ロバート・エガース監督とのお仕事はいかがでした?
「監督の前作『ウィッチ』(2015)を見て、とても美しく作られた映画だと思いました。そこでどうにかロバート(エガース監督)と知り合って、“ぜひ何か一緒にやろう”と伝えました。そして『ライトハウス』がその“何か“になりました。
リハーサルをする前に、彼はたくさんのリサーチをしてくれました。ロブと私に、灯台に関するもの、当時の文章・方言を録音したテープ、当時の歌など、さまざまなものを渡してくれたので、豊富なネタがありました。
準備はしっかりしていましたが、実際に現場に行ってみると、準備していたものはすべて台無しでした。なぜなら現場で主に対処しなければいかなかったのは天候だったので(笑)」
── 映画のなかで、一番大変だったシーンは?
「ネタばれになるから、言っていいのか分からないですが、生きたまま埋められるのは決して快適ではないです」
── そのシーンは2日目に撮影したとか。
「まあでも初日からもう死ぬ覚悟でしたから(笑)」
ライトハウス
2021年7月9日(金)公開
アメリカ/2019/1時間49分/トランスフォーマー
監督:ロバート・エガース
出演:ウィレム・デフォー、ロバート・パティンソン
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19世紀のニューイングランドが舞台で、デフォーはベテランの灯台守の役。一緒に孤島で働く新米の男と険悪な関係になる。ヒゲを伸ばし偏屈な初老の男に扮したデフォーは古典文学のようなセリフも見事にこなし、強烈な存在感を発揮。共演のロバート・パティンソンと共に死と狂気に彩られた男たちのドラマを作り上げる。
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