イントロ&ストーリー
悪夢のような事件によって有望な未来を奪われた女性キャシー。平凡な生活を送る彼女だが、あるミッションを遂行する“もうひとつの顔”を持っていた。
アカデミー賞5部門ノミネートをはじめ賞レースを賑わせたリベンジ・スリラーが間もなく日本に上陸! 主演は製作総指揮も兼ねるキャリー・マリガン。『17歳の肖像』(2009)でブレイク以降、第一線を走り続ける彼女が“キャリア最高”の演技を披露する。
復讐劇とロマンティック・コメディが絡み合う斬新かつ型破りな脚本を手掛けたのは、ドラマ『ザ・クラウン』でチャールズ皇太子の妻カミラ役を演じたエメラルド・フェネル。長編監督デビュー作でみごとアカデミー脚本賞を受賞した。共演はコメディアンや映画監督などマルチに活躍するボー・バーナム、さらに女優マーゴット・ロビーが製作として参加している。
実家で両親と暮らす29歳のキャシー(キャリー)は、かつて医学部生として将来を約束されていたが、ある事件が原因で中退。今はカフェ店員として働きながら、酔った女性を狙う男性たちに夜ごと制裁を加えていた。そんな中、キャシーは大学時代の同級生ライアン(バーナム)と再会し、思いがけずときめきを覚える。
注目キャラクター
キャシー(キャリー・マリガン)/画像右
有望な前途を奪われたカフェ店員。持ち前の聡明さを生かし、ある危険なミッションに勤しむ。
ライアン(ボー・バーナム)/画像左
キャシーの医学部時代のクラスメイト。現在は小児科医として働いている。
監督が明かす必見ポイント
女性はうまくいっていないときほど自分を着飾ります。だから昼間のキャシーには“私は元気”という雰囲気を醸し出すため、パステルカラーやギンガムチェックを着せています。
自分の力で問題を解決する女性の映画が増えていますが、私が描きたかったのは現実の世界で普通の女性が復讐するリアリティのある映画。銃とはまず無縁です。
エメラルド・フェネル監督インタビュー
エメラルド・フェネル監督 プロフィール
女優、小説家、脚本家として活動し本作で長編映画監督デビュー。脚本兼ショーランナーを務めた『キリング・イヴ/Killing Eve』シーズン2がプライムタイム・エミー賞6部門にノミネートされた実績を持つ。女性ヒーローが主役のDC映画『ザターナ(原題)』に脚本家として参加している。
── 本作のアイデアを思い付いたのはいつですか。
確か3~4年前でした。仕事帰りの男性がクラブで泥酔した女性を家に連れて帰ったけれど、実は彼女が酔っていなかったと気づいたら……。その結末に興味を持ったのが本作を作るきっかけです。
── 日々復讐に勤しむキャシーという人物について教えてください。
男性が主役の復讐を描いた一般的な洋画は、復讐と償いだけをひたむきに求めていきます。しかし女性を主役にすることで、感じ方が変わるのが面白いのです。なぜなら映画に登場する全員がキャシーに「諦めな」と言うから。
でも人生のあらゆる場面で、本作のように「私は何があっても絶対に諦めないわ」と言ったら何が起こるでしょうか。この戸惑いこそが本作の魅力です。そして本作が多くのジャンルを持ち合わせているのは、キャシーが様々な人生の可能性に引っ張られているからだと思います。
復讐を諦めたら魅力的で素晴らしい人生を送れるはずですが、彼女は非常に苦しい人生を選びます。そんなキャシーを演じ切れるのはキャリーだけだと思っています。つらい思いをしてでもキャシーが復讐する理由を、私たちは理解しているのです。
プロミシング・ヤング・ウーマン
2021年7月16日(金)公開
アメリカ/2020/1時間53分/パルコ
監督:エメラルド・フェネル
出演:キャリー・マリガン、ボー・バーナム、アリソン・ブリー
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