読者選出 No.5『ウエスト・サイド物語』(1961)
これぞ元祖! 傑作ミュージカル
監督:ロバート・ワイズ
出演:ナタリー・ウッド、リチャード・ベイマー
© 1961 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved
U-NEXTにて配信中
スピルバーグ監督による新作も気になるが、カラヤンと並び20世紀後半のクラシック界を牽引したバーンスタイン作曲の最高傑作ミュージカルの“元祖”映画版はこちら。歌はもちろん、舞台同様に鮮烈なダンスそのものがドラマを引っ張るスタイルも健在。ワイズ監督お得意の冒頭、躍動感あふれるダイナミックな群舞に注目せよ。
注目ナンバー:“Tonight”
シェイクスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」を現代のニューヨーク社会を背景にしたミュージカルに翻案した本作で、原作のバルコニー場面にあたるのが、マリアがアパートの非常階段でトニーとこのナンバーをデュエットするシーン。「今夜、そう今夜から世界は輝き出す…きみが/あなたがいるから」と究極のラヴ・ソング。
見てて楽しくなれる映画。ダンスも音楽もまったく古く感じない!(30代・女性)
今でも伝わるものがあり、これぞ傑作!と感じている。リメイク版も楽しみ!(10代・女性)
読者選出 No.4『レ・ミゼラブル』(2012)
豪華キャスト陣の圧巻のパフォーマンス
監督:トム・フーパー
出演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ
© 2012 Universal Pictures. All Rights Reserved.
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文豪ヴィクトル・ユーゴーの古典を原作に1985年のロンドン初演以来、世界中の舞台で上演を重ねている超人気ミュージカルを、舞台版の立役者でもある英国の名プロデューサー、キャメロン・マッキントッシュの指揮の下で、『英国王のスピーチ』のトム・フーパー監督により映画化。通常の手法である(事前録音に合わせての)“口パク”演技ではなく、カメラの前で実際に歌いながらの撮影にこだわった、豪華キャスト陣の歌唱シーンは必見。
注目ナンバー:“On My Own”
スーザン・ボイルがカヴァーして大ヒットした幸薄いシングル・マザー、フォンティーヌのナンバー“I Dreamed a Dream”を歌ったアン・ハサウェイも壮絶だったが、舞台版25周年記念コンサートでもエポニーヌ役に大抜擢されたサマンサ・バークスが劇中で雨に濡れながら歌った、この絶望的に報われない失恋ソングにも滂沱の涙。
アン・ハサウェイの美しく悲しい雰囲気に魅入らされました。(10代・女性)
原作や舞台をよく反映している内容だったから。(10代・男性)
読者選出 No.3『サウンド・オブ・ミュージック』(1965)
ミュージカル史に残るエポック的作品
監督:ロバート・ワイズ
出演:ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー
© 2021 20th Century Studios
ディズニープラス「スター」で配信中
オーストリアのザルツブルクを舞台に、退役軍人トラップ大佐の子どもたちの家庭教師となった修道女出身のマリアが、大佐と結婚して母親となり、ナチスの手から逃れて亡命する…という実話が元ネタ。
ブロードウェイ史上最強の“黄金コンビ”ロジャース(作曲)&ハマ-スタイン2世(作詞)最後の作品でトニー賞・ミュージカル作品賞に輝いた傑作を『ウエスト・サイド物語』を成功させたロバート・ワイズ監督が、ジュリー・アンドリュースをマリア役に起用して完全映画化。空撮された山々の風景から丘の上に立つヒロインの歌唱へと繋げる、圧巻の導入部から観客をスクリーンに引き込み、魅了。アカデミー賞でも作品賞や監督賞を含む5部門を征した。
注目ナンバー:“My Favorite Things”
教科書にも載る“Do-Re-Mi“や“Edelweiss”から、困難に立ち向かう勇気の歌“Climb Ev'ry Mountain”まで名曲の宝庫だが、やはり数多のジャズ・ミュージシャンが愛するスタンダード・ナンバーであり、JR東海「そうだ京都、行こう。」のCMでもお馴染みのこの曲は外せない。劇中では嵐を怖がる子供たちのためにマリアが歌う。
Jアンドリュースと最初のアルプスの風景に圧倒されました。(60代・男性)
ストーリーの中に調和する歌が素晴らしいです。(20代・男性)
読者選出 No.2『ラ・ラ・ランド』(2016)
夢追い人の男女の珠玉のラブストーリー
監督:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン
©2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian( Ryan Gosling) and Mia( Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.c 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
©2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
U-NEXTにて配信中
音楽を愛するデイミアン・チャゼル監督が盟友である作曲家ジャスティン・ハーウィッツと組んで撮った、随所にジャック・デュミ作品ら往年の名画へのオマージュが散りばめられた、非ブロードウェイ系オリジナル・ミュージカル映画の新しき金字塔。
夢追い人が集まる街LA LA LAND(ロスのハリウッド地域)を舞台に、ピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と女優志望のミア(エマ・ストーン)の恋の行方を季節ごとにエピソードを重ねて追い、人生には叶う望みもあれば手に入らない願いもある…だがそれでもなお“夢見る”ことは美しい!と正面切って描いた、珠玉の恋愛映画でもある。第89回アカデミー賞では監督賞ら6部門を制した。
注目ナンバー:“City of Stars”
劇中はハーウィッツが手掛けた、巨匠ルグランを彷彿とさせるスコアで彩られているが、歌曲の作詞を担当したのは、主に舞台作品で活躍していたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールのコンビ。桟橋の上でライアンの物憂げな声で歌われる(※後にデュエット歌唱もあり)この曲で見事、同アカデミー賞の歌曲賞を受賞した。
冒頭の1曲目のダンスの揃いっぷりに、鳥肌が立ちました。(30代・女性)
ジャズピアノが好きなので心にしみました。(60代・女性)
読者選出 No.1『グレイテスト・ショーマン』(2017)
楽曲の素晴らしさ&役者の上手さ圧倒的世界観で読者支持No.1
監督:マイケル・グレイシー
出演:ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン
© 2021 20th Century Studios
ディズニープラス「スター」で配信中
19世紀に実在したアメリカの興行師P・T・バーナムの波乱に満ちた半生を、舞台経験が豊富で、司会を務めた第58回トニー賞(2004年)や第81回アカデミー賞(2009年)でのパフォーマンスや映画版『レ・ミゼラブル』のバルジャン役で、素晴らしい歌唱を披露して絶賛されたヒュー・ジャックマンを主役に起用して描いた、奇想天外な伝記ミュージカル映画。
世間から隠れるようにして生きていた個性的な容姿の人々を集め、見世物小屋的サーカス興行で財を成すも、野心から上流階級に近づいて仲間をないがしろにし、愛する家族からも愛想を尽かされ全てを失うような“人でなし”男の物語がこれ程までに観る者の心を掴むのは、ひとえに『ラ・ラ・ランド』(2016)で名声を手にした凄腕ソングライター・チーム、パセック&ポールが手掛けた至高の楽曲たちが繰りだす魅力と、まさに“最高のショーマン”に値する俳優、ヒューが放つエンターテイナーとしての圧倒的な輝きに他ならない!
注目ナンバー:“This is Me”
夢想家バーナムのテーマ曲“A Million Dreams”や当時のスター・オペラ歌手ジェニー・リンドが歌い上げるDIVAナンバー“Never Enough”も棄てがたいが、歌姫キアラ・セトル演じる大柄な“髭女”レティが熱唱するこの魂の歌を推さないわけにはいかない。「鋭い言葉で切りつけられ、疵だらけでも“これが私”なの、受けて立つわ!」と言い放つ、全てのマイノリティーたちに贈る応援歌。第75回ゴールデングローブ賞で主題歌賞を受賞。
映画館で鑑賞して、サーカス団のメンバーが一斉に揃って歌うシーンが良かった。スローモーションになるシーンでは、鳥肌が立ちました。(30代・男性)
しばらく曲をずっと聴いていたくらい心に残っている(30代・女性)
ゼンデイヤとザック・エフロンのカップルが良い!(10代・女性)
ヒュー・ジャックマンの歌と踊りがかっこいいし、“This is Me”の歌詞に感動した。(50代・女性)