長年愛されてきた不朽の名作『シラノ・ド・ベルジュラック』が、壮大なスケールで再構築。圧巻の映像美でロマンティックに酔いしれる!(文・清水久美子/デジタル編集・スクリーン編集部)

はかなくも美しい純愛三角関係

実在した剣豪作家シラノ・ド・ベルジュラックを、エドモン・ロスタンが戯曲化し、1897年に初演されて以来、日本を含め世界各国で幾度となくミュージカル化、映画化されてきた『シラノ・ド・ベルジュラック』。愛する女性への想いを胸に秘めた、容姿にコンプレックスを持つ主人公の物語は、いつの時代も観客の共感を呼び、感動の涙を誘い続けてきた。

画像: はかなくも美しい純愛三角関係

この不朽の名作を、『プライドと偏見』(2005)『つぐない』(2007)のジョー・ライト監督が新たな設定で再構築した新作ミュージカル映画『シラノ』で主人公を務めるのは、大ヒットTVシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011〜)のティリオン・ラニスター役でエミー賞を4度受賞したピーター・ディンクレイジ。シラノが愛するロクサーヌを演じるのは、『Swallow/スワロウ』(2019)のヘイリー・ベネット。ディンクレイジとベネットの歌声が美しく心に響く。

さらに、『WAVES/ウェイブス』(2019)のケルヴィン・ハリソン・Jr .、『レディ・プレイヤー1』(2018)のベン・メンデルソーンも出演し、それぞれが気持ちを乗せた歌声を聞かせている。

17世紀のフランス。剣の腕前が抜群の上、優れた詩を書く才能も併せ持っている、フランス軍隊きっての騎士シラノ・ド・ベルジュラックは、仲間たちから絶大なる信頼を置かれていたが、外見に自信が持てないシラノは、想いを寄せるロクサーヌに気持ちを伝えることができず、ずっと心に秘めていた。

シラノの胸の内を知らないロクサーヌは、彼と同じ隊に配属された青年クリスチャン(ハリソン・Jr .)に惹かれ、こともあろうにシラノに恋の仲立ちを頼む。シラノは愛するロクサーヌの願いを叶えるために、愛情を言葉で表現する才能がないクリスチャンに代わって、自身の想いを込めて、ロクサーヌへ詩的なラブレターを書き始める。そんな中、ド・ギーシュ伯爵(メンデルソーン)がロクサーヌを自分のものにしようと画策し、ロクサーヌの運命は大きく動いていく。

登場人物

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幼馴染みのシラノとロクサーヌは親しい間柄。ロクサーヌはお金目当てでド・ギーシュ伯爵に近づくも、クリスチャンを一目見て好きになってしまう。クリスチャンもロクサーヌに惹かれるが、詩的な愛情表現を求める彼女はシラノが代筆したラブレターに夢中になる。

シラノ(ピーター・ディンクレイジ)

画像: シラノ(ピーター・ディンクレイジ)

体は小さいが相手が大勢でも立ち向かう屈強な剣豪。優れた詩人。

ロクサーヌ(ヘイリー・ベネット)

画像: ロクサーヌ(ヘイリー・ベネット)

男たちを虜にする美しい女性。貧しさから脱したいと思っている。

クリスチャン(ケルヴィン・ハリソン・Jr.)

画像: クリスチャン(ケルヴィン・ハリソン・Jr.)

若き軍人。ロクサーヌに一目惚れするが、恋文を書く文才はない。

シラノを演じるピーター・ディンクレイジの歌声に注目!

『ゲーム・オブ・スローンズ』からピーター・ディンクレイジのファンですが、『シラノ』で彼の歌の上手さを初めて知ってビックリ! 主演であるピーターは劇中たくさんの歌を披露していますが、登場して最初に歌う「When I Was Born」はラップも盛り込まれた曲で、ピーターの低音が魅力的に響いてカッコいいです!ややハスキーボイスのヘイリー・ベネットとのムーディーなデュエット曲でも、力強くて渋いピーターの声は最高です♪

シラノ
2022年2月25日(金)公開

イギリス、アメリカ/2021/2時間4分/東宝東和
監督:ジョー・ライト
出演:ピーター・ディンクレイジ、ヘイリー・ベネット、ケルヴィン・ハリソン・Jr.、ベン・メンデルソーン
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