毎回予告編から大きな話題を提供してくれるMCU作品。『ソー:ラブ&サンダー』の予告編にも物語を読み解く上で大事なヒントや小ネタが。アメコミ・ライターの杉山すぴ豊さんに2つの予告編(特報本予告)を徹底解説してもらいます。(文・杉山すぴ豊/デジタル編集・スクリーン編集部)

よーく見るとソーの背中にロキのヘルメットのタトゥー?

とはいえ“神殺し”というとおだやかではないですが、 “ラブ&サンダー”という楽し気な副題。監督は前作に引き続きタイカ・ワイティティだから、ポップな宇宙活劇に仕上がるでしょう。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)の流れからもわかるようにガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々も活躍します(といってもこの予告から推測するに彼らの出番は前半かな?)。予告編映像だけでも笑えるシーンが結構ありますから。『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』でサム・ライミ節が炸裂したように、今回もタイカ・ワイティティの個性が全開でしょう。

マニアックなポイントをあげるとゴアが手にする剣。これはおそらく“オール・ブラック”という剣で、闇の神ヌル(KNULLと綴ります)が作ったもの。そしてこの剣は最初のシンビオート、つまりヴェノムの“先祖”なのです。ここでヴェノムとつながる!?

さらにジェーンが謎の寺院みたいなところにいますが、ここでの石像の一つがMCUアニメ「ホワット・イフ...?」に登場した、マルチバースの監視人ウォッチャーです。

画像: 「(再会は)3、4年ぶり?」と問うジェーンに、ソーは「8年7 ヶ月と6日だ」と日数まで正確に回答

「(再会は)3、4年ぶり?」と問うジェーンに、ソーは「8年7 ヶ月と6日だ」と日数まで正確に回答

またジェーンとソーの会話の中で、会うの何年ぶり?の認識が違いますが、これはジェーンがサノスの指パッチンで5年間消えていたからでしょう。つまりジェーンにとって3年ぶりの再会だとしてもソーにとっては8年ぶりなのです。

ソー映画でロキとの再会も期待したいところ。ソーはロキ(正確にいうとロキの変異体)が“生きている”ことを知りません。ソーにとってロキは死んでいるのです。この予告の中でソーが素っ裸にされるシーンで、よーく見るとソーの背中にロキのヘルメットのタトゥーらしきものがあります。ソーのロキに対する想いが伝わります。ソーにロキを会わせてあげたいですね。

いかがだったでしょうか? MCUは必ず予告で見せた以上の驚きをみせてくれるので、『ソー:ラブ&サンダー』がいかなるサプライズをもたらしてくれるのか楽しみです。

【チェックポイント】

1:クリス・ヘムズワース制作秘話

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)からシェイプアップ&ビルドアップして登場するソー。その最強の肉体を作り上げるため、クリス・ヘムズワースは1日8回もの食事と過酷なトレーニングを敢行。結果、体重105キロ(231ポンド)という“過去最大の体格”に。

2:クリスチャン・ベール制作秘話

『ダークナイト』3部作以降、ヒーロー映画・シリーズ映画への出演を避けてきたクリスチャン・ベール。そんな彼に出演を決意させたのはタイカ・ワイティティ監督の存在と脚本の質の高さだったという。本作には彼を含め(少なくとも)3人のオスカー俳優が出演。

3:ナタリー・ポートマン制作秘話

クリス・ヘムズワースに負けず劣らずの肉体改造に挑んだのは今回電撃復帰するナタリー・ポートマン。予告編でも彼女のマッチョな上腕二頭筋が確認できるが、これはCGなどではなく、じつに撮影の4か月も前から撮影中まで継続したトレーニングの賜物だ。

©Marvel Studios 2022

ソー:ラブ&サンダー
2022年7月8日(金)公開

アメリカ/2022/ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:タイカ・ワイティティ
出演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、テッサ・トンプソン、クリスチャン・ベール、タイカ・ワイティティ
©Marvel Studios 2022

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