最新インタビューを通して編集部が特に注目する一人に光をあてる“今月の顔”。今回は『ソー:ラブ&サンダー』での約9年ぶりのシリーズ復帰が話題のナタリー・ポートマン。ヒーロー“マイティ・ソー”としてカムバックした今の心境は?

全世界歴代興行収入No.1を記録した『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)から3年、アベンジャーズ“ビッグ3(アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー)”最後の一人、雷神ソーのその後の物語を描き、世界中で熱狂を巻き起こしている『ソー:ラブ&サンダー』(現在公開中)。中でも大きな反響を呼んでいるのがナタリー・ポートマンの約9年ぶりとなるシリーズ本格復帰。ナタリー演じるソーの元恋人ジェーンは、今回なんとヒーローとしてカムバック。ソーの武器ムジョルニアを手に、“もう一人のソー”として大活躍を見せる。

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のヒーローという新境地に挑んだナタリーの熱意が並大抵のものではなかったのは、彼女の体型の変化を見れば一目瞭然。ソー役クリス・ヘムズワースにも引けを取らない、一見してわかる筋肉のふくらみは、もちろんCGなどではなく、彼女がこの役のために取り組んできた肉体改造の賜物だ。現在41歳、ハリウッドのトップ女優として飽くなき挑戦を続ける彼女にとって、今回の経験はどのようなものになったのだろうか?

“観客になるだけではなく演技をしなければならないと自分に言い聞かせていました”

画像1: “観客になるだけではなく演技をしなければならないと自分に言い聞かせていました”

ナタリー・ポートマン プロフィール

1981年6月9日、イスラエル・エルサレム生まれ。1994年に『レオン』で子役として鮮烈な映画デビューを飾り、『スター・ウォーズ』新三部作のパドメ・アミダラ役でトップスターの地位を確固たるものに。『ブラック・スワン』(2010)でアカデミー主演女優賞を受賞。“マイティ・ソー”としてカムバックした『ソー:ラブ&サンダー』に続く次回作はトッド・ヘインズ監督と組む『May December (原題)』。

── 一作目『マイティ・ソー』(2011)でMCUに参加しようと思ったきっかけは何でしたか?

ケネス・ブラナー監督と一緒にスーパーヒーロー映画、北欧神話にインスパイアされた『マイティ・ソー』に取り組むことにとても興奮したんです。シェイクスピア的な背景を持つ人なら、実に興味深い作品ができるだろうと思ったのです。そして、タイカ(・ワイティティ監督)が指揮をとることで、『ソー』シリーズは予想外の方向へと進んでいきました。今こうして戻ってくることができて本当にエキサイティングです。

── ソー役クリス・ヘムズワースとの再共演はいかがでしたか?

クリスの才能は信じられないほどです。とても頭の回転が速く、シリアスなシーンから過激なコメディまでこなします。そして、物事を変更したり、情報を吸収したり、クリエイティブに反応したり、新しいアイデアを思いついたり、変幻自在の頭脳を持っています。彼の仕事ぶりを見ていると本当に感心させられます。私はいつも、彼の観客になるだけではなく演技をしなければならないと自分に言い聞かせていました。

── 今回の復帰はどのように話をもちかけられたのですか?

私はマーベルの世界からしばらく離れていたので、タイカが私の家に来て話をしてくれました。ジェーンがいかにしてマイティ・ソーになるのかを説明されて、その体験がどのようなものになるか、とても興味をそそられました。今までは、ジェーンはソーに助けられる科学者でした。でも今作では自分で解決策を模索し、自分なりの旅をするようになっています。ジェーンはソーとチームとして一緒に戦いますが、自分自身の道を切り開いています。それはとてもエキサイティングなことでした。

── マイティ・ソー役を演じるために相当なトレーニングをされたことが伝わってきました。

画像2: “観客になるだけではなく演技をしなければならないと自分に言い聞かせていました”

人生で初めて、強くなるためのトレーニングをすることができて、本当に楽しかったです。素晴らしいトレーナー、ナオミ・ペンダーガストと一緒に、スタントチーム全員とトレーニングしました。これまでアクション映画にはたくさん出演してきましたが、格闘のトレーニングはしたことがなかったので、とても刺激的でした。

── タイカ・ワイティティ監督との仕事はいかがでしたか?

タイカと一緒に仕事をするのはいつも本当に楽しいです。彼はカメラの前でも後ろでも楽しませてくれます。撮影していないときでも、いつもみんなを笑わせようとしてくれるんです。彼はムードメーカーで、次の撮影の準備中にも、DJをしたり、ジョークを言ったり、マイクを使っておかしなことを言ったりしています。彼がどうやってそれほどのエネルギーを保っているのかわかりません。

このような規模の映画を監督するのは大変な仕事ですが、彼は本当にクリエイティブかつ楽しい方法でエネルギーを送り続けてくれるんです。

── 撮影現場の雰囲気は素晴らしかったようですね。

本当に楽しくて幸せな撮影現場でした。みんなよく笑い、お互いに楽しんでいました。それは本当にトップに立つ人間から来るものだと思います。タイカはとても面白くて、とても温かくて、とてもオープンでした。この素晴らしい環境づくりを心から大切に思ってくれていたんです。

── 日本のファンにメッセージをいただけますか?

日本にいるファンのみなさん。みなさんが『ソー:ラブ&サンダー』を映画館で見て下さることにとても興奮しています。最高のエンターテインメントです。すごく笑えるし、とてもワイルドです。そしてまた、たくさん感動(ハート)があります。みなさんとアドベンチャーを分かち合えることにワクワクしています。

Photo by Eugene Hyland/Getty Images for NGV

ソー:ラブ&サンダー
公開中

監督:タイカ・ワイティティ
出演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、テッサ・トンプソン、クリスチャン・ベール、ラッセル・クロウ、タイカ・ワイティティ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©Marvel Studios 2022

物語の舞台は『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界。激闘の末、多くの仲間を失ったアベンジャーズ“ビッグ3”の一人、雷神ソー(クリス・ヘムズワース)はヒーロー卒業を宣言し、”自分探し“の旅へ。そんな彼の前に現れたのは、最強の敵“神殺し”のゴアと、ヒーロー“マイティ・ソー”として覚醒した元恋人のジェーン(ナタリー・ポートマン)だった。2人のソーがシリーズ最大の脅威に立ち向かう!

This article is a sponsored article by
''.