全世界が熱狂したHBOの大人気TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)」。その前日譚を描く新シリーズ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」が、いよいよ2022年8月22日(月)より配信スタート。今回は、本作の見どころと読み解くための3つのポイントについて解説します。(文・平沢薫/デジタル編集・スクリーン編集部)

【おさらい】「ゲーム・オブ・スローンズ」とは?

画像: 物語の中心となったデナーリス(左)とジョン(右)

物語の中心となったデナーリス(左)とジョン(右)

この世界を支配する“鉄の玉座”を巡り、異なる思想、宗教、文化を持つ複数の国や部族が戦いと陰謀を繰り広げる一大叙事詩。その中で、かつての支配者ターガリエン家のデナーリスが3頭のドラゴンを操り、勢力を拡大していく。同時に、ジョン・スノウら“冥府の守人”たちは、北の異形“ホワイト・ウォーカー”から人間の世界を守ろうとする。

2011年に放送開始し、2019年放送のシーズン8で完結。最終シーズンはエミー賞計12賞に輝いた。原作は、米作家ジョージ・R・R・マーティンのファンタジー小説「氷と炎の歌」シリーズ。原作小説は現在も未完で、TVシリーズが小説とは異なるオリジナルの結末を迎えたのも話題を集めた。

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炎と血が飛び交う「GOT」前日譚
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」見どころ

画像: 炎と血が飛び交う「GOT」前日譚 「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」見どころ

単純な善人も悪人も存在せず、誰もが主人公であると同時に脇役であり、明日、生き残っているかは分からない。そんな人間群像劇を、剣と騎士、ドラゴンと呪術が存在する中世ヨーロッパ的世界を舞台に描き、熱狂的なファンを生み出した「ゲーム・オブ・スローンズ」(以下「GOT」)。その200年前の出来事を描く「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」は、「GOT」のドラゴンの女王デナーリスのターガリエン家でかつて起きた内乱が描かれていく。王の継承者を巡る、王の娘と王の弟の対立は、やがて一族を二分する大きな戦乱へと発展していく。

出演者も個性派揃い。王の娘役は『帰らない日曜日』(2021)のエマ・ダーシー。王弟役は『モービウス』(2022)の主人公の親友役も魅力的だったマット・スミス。彼と対立する王の補佐官役は『キングスマン:ファースト・エージェント』(2021)でラスプーチン役を怪演したリス・エヴァンス。その娘役は『サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~』(2019)のオリヴィア・クック。「GOT」同様、数え切れないほどの人々がそれぞれの思惑で動き、彼らのリアルで個性的な人物像と、人間心理の微妙さで魅了するドラマになるに違いない。

しかも、スタッフは「GOT」直系。原作は「GOT」の原作小説の作者ジョージ・R・R・マーティンによる年代記「炎と血」。彼は「GOT」では副製作総指揮と脚本に参加したが、今回はもう一歩踏み込んで、共同企画の一人として参加。さらに製作総指揮には、「GOT」シーズン6エピソード9「落とし子の戦い」でエミー賞監督賞を受賞したミゲル・サポチニクが参加し、計3話を監督する。そして音楽も「GOT」のラミン・ジャヴァディ。この顔ぶれを見ても「GOT」の遺伝子を強く受け継ぐ作品にならないわけがない。

また、「GOT」の新たなスピンオフとして、同作と同じキット・ハリントン演じるジョン・スノウを描くシリーズの企画も進行中。より奥行きと広がりを増していく「GOT」の世界から目が離せない。

押さえておきたい3つのポイント

【ポイント1】時代は「GOT」の200年前!

画像: ターガリエン家を中心になじみの家名が続々登場

ターガリエン家を中心になじみの家名が続々登場

時代背景は「GOT」最終章の200年前。時間はかなり遡るが世界は同じなので、共通点は多数。同じ大陸ウェスタロスが舞台で、王都も同じキングズ・ランディングにあり、王座もまだ少々新しいが同じ“鉄の玉座”だ。また、登場する一族も共通。「GOT」では滅亡寸前だったドラゴンを操る一族、ターガリエン家の絶頂期で、王座にはこの一族が座っている。

また、予告編にはスターク家、バラシオン家が登場。原作にはラニスター家、タイレル家、タリー家も出てくる。「GOT」の登場人物たちの“祖先たち”が描かれるのも見逃せない。

【ポイント2】ターガリエンvsターガリエン!

ドラマの中心は、ドラゴンに乗るターガリエン家の内乱。この一族が同族内で2つの派閥に別れ、次の王座を巡って死闘した骨肉の争い、“双竜の舞踏”に至るまでが描かれていく。

画像1: GOTから200年前!! 「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」見どころ&ポイントスピード解説
画像2: GOTから200年前!! 「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」見どころ&ポイントスピード解説

“鉄の玉座”をめぐり、王の娘レイニラ(左)や王の弟デイモン(右)らが権力争いを繰り広げる

実はこの名称は「GOT」シーズン5エピソード9「竜の舞踏」に登場済み。王座を狙うスタニス・バラシオンに、遠方への伝令を命じられたダヴォスが、スタニスの幼い娘、灰鱗病の痕があるシリーンに挨拶に行った時、彼女が読んでいたのがこの戦いを描く歴史書「双竜の舞踏」。ダヴォスが戻ってから、一緒に続きを読むはずだったのだが…。

【ポイント3】17頭以上のドラゴンが登場!

画像: 新たに映像化されるドラゴンたちのビジュアルにも期待

新たに映像化されるドラゴンたちのビジュアルにも期待

「GOT」ではドラゴンが3頭しか登場しなかったが、本作はドラゴンの最盛期。原作者で、本作の製作総指揮と脚本に参加するジョージ・R・R・マーティンによれば、少なくとも17頭以上登場するとのこと。原作ではドラゴンは“双竜の舞踏”の戦場で死闘したために絶滅しているので、多数のドラゴンたちの激しい戦いが描かれるはず。

また、原作ではドラゴンに名前や詳細設定がある。王弟デイモンの乗る“紅血の地竜”と呼ばれる赤いカラクセス、レイニラの乗る黄色いシアラックスなど、ドラゴンの個性の描き分けも楽しみ。

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン
2022年8月22日(月)配信

アメリカ/2022/10話
監督:ミゲル・サポチニク、クレア・キルナー、ジータ・V・パテル
出演:パディ・コンシダイン、マット・スミス、オリヴィア・クック、エマ・ダーシーほか
8月22日(月)よりU-NEXTにて独占配信(毎週1話ずつ配信/全10話)
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