House(家)
結婚間近との声もあるグウィネス嬢出現以前に購入したハリウッド・ヒルに建つ新居。といっても建物自体は今世紀初めのもので『エド・ウッド』にも登場するヴァンパイラやジミ・ヘンドリックスのマネージャーが所有していたこともあるアンティークな邸宅なのだそう。カラフルな門、個性的なデザインのテラス、さらに人口洞窟まである不思議なお家のようで、さすがは建築大好きのブラッドの選択というわけだ。
Interview with the Vampire(インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア)
原作者アン・ライスのキャスティングをめぐる怒りの発言に始まって何かとお騒がせが続いたニール・ジョーダン監督作。でも、トム・クルーズ扮するレスタトの牙にかかって吸血の血族に仲間入りしたルイを演じたこの一作でピットが最前線スターの座をがっちり摑んだのは確か。撮影中にはトムとの対立説が流れたりもしたけれど、結果としては映画の真の主役として妖しく光っていたのだからファンとしては文句なしなのだった。
JD(JD)
ちゃっかり年上の人をだまして去るのに爽やかさだけが記憶に残る・・・・・・。出世作『テルマ&ルイーズ』で演じたそんなヒッチハイクの青年の名がJD。もちろんジェームズ・ディーンを意識の役名で演じるブラッドのそっくりさんぶりも話題を呼んだ。ディーンといえばのブルージーンの老舗リーバイスのキャラクターとしても知られた彼ならではのイメージの活かし方。にもかかわわらずその強烈なイメージにとらわれず独自の世界を切り拓いてみせた裏にはこの直後、オフビート・コメディ『ジョニー・スエード』への果敢な挑戦があったことも忘れてはいけないだろう。
Kalifornia(カリフォルニア)
単なる美形を超える味をみせた『カリフォルニア』の原題はKで始まっていた。ま、それとは特に関係ないけど86年銀色のニッサンを駆ってカリフォルニアにやってきたブラッドのキャリアの始めの頃も、ここでちらりと振り返っておこう。下積み俳優の例にもれず彼もさまざまなアルバイトに従事。タコベルやエルポロロコとファストフード店に務めたこともあれば、出前ストリップの送迎車運転手をしていたこともある。そんな中で『レス・ザン・ゼロ』『ノーマンズ・ランド』に端役出演、ブレイクする日を待っていた。誰にも辛い時代はあるのね。
Legends of the fall(レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い)
宿命の恋に身を焼かれる野生の青年トリスタン。この役を演じ得るのは自分だけと確信したというブラッドは『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』に企画の段階から参加した。こういうのは初めての体験だったとも語っている。この一作でハリウッドはブラッド伝説の虜に。出演料600万ドルを超えるAリストのスターに仲間入りした。
Montana(モンタナ)
『レジェンド~』そして『リバー・ランズ・スルー・イット』の舞台となったモンタナは西部を愛するアメリカ男たちの聖地的存在。サム・ペキンパーが牧場を持ち、ピーター・フォンダが住みと、ハリウッドの反逆児たちもこの地に集まった。シティ・ボーイよりはカウボーイが似合うピットの魅力とモンタナものとの相性のよさも偶然ではないはずだ。
Next Project(次回作)
新作オファーぞくぞくのブラッドがきめたよだれの次回作候補は多重人格スリラー「24人のビリー・ミリガン」。ジェームズ・キャメロン監督が長年意欲を燃やしていたダニエル・キースの同名小説の映画化の企画だが、ここにきて『エイリアン3』のデヴィッド・フィンチャー監督にバトンタッチ、仕切りなおしで年末のクランクインをめざしている。キャメロン版がみたかった気もするけれど、ブラッドの怪演に期待しよう。
*編集部注:この企画は実現しませんでした。
Oklahoma(オクラホマ)
オクラホマ州ショーニー生まれのミズーリー州スプリングフィールド育ち。くどいようだが西部の男なのだ。