“自分の中にあるものや似ている部分、理解できるところを役にのせて演じました”
キャラクター紹介
窪花(南沙良)
かつて一家で大きな交通事故に遭ったことで、心に深い傷を抱える主人公。
ーーー現場では監督とどのようなディスカッションをして花という役を作り上げていったのでしょうか?
「撮影シーンごとに、花の心情を確認しながら演じました。監督は数少ない言葉でも、要点を的確に捉えて説明してくださるので理解しやすかったです。心に傷を負った女の子を演じることに難しさを感じましたが、自分の中にあるものや似ている部分、理解できるところを役にのせて演じました。例えば、辛いことがあったときに自分で処理しようと抱え込んでしまうところは、私と似ていると感じる部分だったので、共感できるポイントがあったことは、演じるうえでとても大きかったと思います」
ーーーさまざまなジャンルへの出演が続いていますが、今回の現場で何か発見したことはありましたか?
「基本的には、いつもと同じ気持ちで挑みましたが、ダーク・ファンタジーは初めてのジャンルだったので、芝居のやりとりもすごく新鮮に感じました。物語全体には不穏な空気が漂っていますが、現場はとても楽しかったです」
ーーー“催眠”は本作の重要なキーワードです。“催眠”と聞いて何をイメージしますか?
「テレビ番組で“催眠術”を観たときに、人の心が簡単に操られる様子がちょっと怖いと思いました。あまり触れたことがないので、映画の中で“こういうこともあるのか”と催眠を知るという感じでした」
ーーーよく目にする“催眠術”は、例えば苦手なものが食べられるようになったり、深層心理に働きかけ“願望”を引き出したりもします。催眠によって何かになった気分を味わえるなら、なりたいものはありますか?
「サメになりたいです。かっこいいところが好きなんです。体が大きくなると、見えるものも違ってくるのかなとも思っているので、大きいサメになって海の中を自由に泳ぎたいです。もしくは鳥。せっかくなら鷹とか大きな鳥がいいな」
ーーーかなり歪んではいますが“愛”が描かれている作品です。映画をどのように楽しんでほしいですか?
「ポスターや予告をで“怖い”と感じる人も多いと思います。確かに映画はずっと不穏な感じがするのですが(笑)、先の展開を予想しながら観るとすごく楽しめると思っています。歪んだ家族の形、歪んだ愛の形から、感じることや新しい発見があるかもしれません」
作品情報
9月1日公開
『この子は邪悪』
STORY
心理療法室院長・窪司朗(玉木宏)の娘・花(南沙良)はかつて一家で交通事故に遭い、司朗は足に後遺症が残り、母は植物状態、妹は顔に重度の火傷を負った。事故により心に深い傷を抱えていた花のもとに、母の心神喪失の原因を探る高校生・四井純(大西流星)が訪れ、二人は次第に心を通わせていく。ある日突然、司朗が5年間の植物状態から目を覚ました。母(桜井ユキ)を連れ家に帰ってくるが、花は違和感を覚える。「この人、お母さんじゃないーー」。
出演:南沙良 大西流星(なにわ男子) 桜井ユキ 渡辺さくら 桜木梨奈 稲川実代子 二ノ宮隆太郎 玉木宏
監督・脚本:片岡翔
配給:ハピネットファントム・スタジオ
© 2022「この子は邪悪」製作委員会