「半沢直樹」「下町ロケット」など数々の大ベストセラーを生み出してきた池井戸潤の「アキラとあきら」が実写映画化。横浜流星と共にダブル主演を務め、銀行員の山崎瑛を見事に体現した竹内涼真に、役柄への思いや横浜流星と共演した印象、さらにおすすめの海外ドラマについて語ってもらった。(文・奥村百恵/撮影・久保田司/デジタル編集・スクリーン編集部)

“真っすぐでブレない山崎をどうやって演じれば、僕の思う魅力的な存在になるかを考えました”

竹内涼真 プロフィール

1993年4月26日生まれ。東京都出身。主演を務めた「仮面ライダードライブ」(2014〜15)や、「下町ロケット」(2015)などで注目され、映画『帝一の國』(2017)では日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の出演作は映画『センセイ君主』(2018)、「テセウスの船」(2020)、配信中の「君と世界が終わる日に」、映画『太陽は動かない』、(2021)など。主演ドラマ「六本木クラス」が現在放送中。

── 池井戸潤さん原作の作品は「下町ロケット」「陸王」に続き今回で3作目になりますが、本作のオファーを受けたときの心境からお聞かせください。

2作品出演させて頂いているので、池井戸さんの作品の出演オファーはもうこないんじゃないかと思っていたし正直驚きました。あと、以前から横浜流星くんとご一緒してみたかったので、お話をいただけて嬉しかったです。

── 原作や台本を読んでみていかがでしたか?

最初に読んだときの印象は階堂彬の方に魅力を感じたんです。本作は山崎瑛と階堂彬の二人を主軸にして物語が進んでいくのですが、冷静沈着で親戚との関係性があまりうまくいっていない階堂のほうが弱さだったり、人間味を感じられたこともあって。ですが一方で、真っすぐでブレない山崎をどうやって演じれば、僕の思う魅力的な存在になるかを考え、台本を読みこんでいくうちに自然と山崎に向き合っていきました。

── 山崎を演じるうえでどんなことを大事にしましたか?

救いたい会社や人々のために山崎は奮闘しますが、だからといって熱血な銀行員が巨大な組織に立ち向かうみたいな話ではないところが本作のおもしろいところで、僕が一番に注目したのが山崎と階堂が二人とも東大出身で同じメガバンクに入行したという点でした。そこは彼らのひとつのアイデンティティとも言えるので、優秀だからこそ問題を解決したりさまざまな困難を乗り越えられるんだということを、どうすれば説得力を持って魅力的に演じられるのかをすごく考えました。熱血な部分とスマートな部分のバランスを大事にしたので、そういったところに注目してもらえたら嬉しいです。

画像1: “真っすぐでブレない山崎をどうやって演じれば、僕の思う魅力的な存在になるかを考えました”

── 山崎の宿命の相手である階堂を演じた横浜さんとの共演はいかがでしたか?

流星くんには会った当初からなにか“強さ”を感じたんです。そういうところに多くの方が流星くんのお芝居に引き込まれるのだろうなと思います。

── 横浜さんはものすごく柔らかな雰囲気を持った方ですが、確かに対面すると“芯の強さ”のようなものを感じます。

面と向かって話すと“ブレない強さ”が伝わってきますよね。休憩中に雑談含めいろいろお話ししたのですが、感情の捉え方が似ていて『ここはこう思ったんだけど』『僕もです!』みたいに会話が弾んで(笑)。撮影中にすっかり仲良くなりました。ただ、今回一緒のシーンが少なかったので、もっとバッチバチにやり合うお芝居もしてみたかったです。

── ちなみに、もしもまた横浜さんと共演するとしたらどんな関係性の役柄を希望されますか?

なんだろう……いまパッと思いついたのは義理の兄弟の役。子どもの頃から一緒に暮らしているのに気が合わなくて、だけど生き抜くためには協力して何かを成し遂げなければいけないみたいな物語を一緒演じてみたいです。

── すぐに企画が立ち上がるのではないでしょうか。

ぜひ! 企画書をお待ちしています(笑)

── ところで、本作では山崎が無茶をしてでも信念を貫く姿が印象的でしたが、竹内さんは信念を持ってやり遂げたいことを誰かに反対されたときにどうやって対処していますか?

一番大事なのは、コミュニケーションをどれだけ密にとれているかだと思います。十分な関係性があって初めて『涼真がそこまで言うならやってみたらいい』と言ってもらえるんですよね。相手とちゃんと向き合って、最終的には『よし、わかった』と言ってもらえるぐらいの説得力を持たなければいけないと思います。

── 信頼関係を築くことも必要ですよね。

そのためには相手から自分がどう見えているのかを意識し、言葉や行動の一つひとつを気を付けるようにしています。やりたいことをやればいいということでもないので、相手の反応を大事にしながら何事にも取り組んでいきたいですね。

画像2: “真っすぐでブレない山崎をどうやって演じれば、僕の思う魅力的な存在になるかを考えました”

hair&make/吉村 健 styling/徳永貴士
ジャケット107,800円 パンツ85,000円/共にアントストーキョー(アントリム)03-5466-1662
靴97,900円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス)0570-016600

アキラとあきら
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画像2: 『アキラとあきら』主演 竹内涼真インタビュー「熱血な部分とスマートな部分のバランスを大事にした」

原作は累計発行部数約87万部を突破した池井戸潤の人気小説。メガバンクを舞台に、貧しい幼少期を過ごした過去を持ち、“人のために金を貸す”という信念を持つ青年と、仕事に対して冷めている御曹司という対称的なふたりの新入社員の姿を描く。『青空エール』や『きみの瞳が問いかけている』の三木孝浩が監督を務め、竹内涼真と横浜流星がダブル主演を務めた。ほかに髙橋海人(King & Prince)、上白石萌歌、奥田瑛二、石丸幹二、ユースケ・サンタマリア、江口洋介など豪華俳優陣が出演。

画像3: 『アキラとあきら』主演 竹内涼真インタビュー「熱血な部分とスマートな部分のバランスを大事にした」

山崎瑛(竹内涼真)
人を救うバンカーになるという理想を胸に、どんな案件にも全力でぶつかる熱き銀行員。父親が経営する町工場が倒産し、貧しく辛い幼少時代を過ごした過去を持つ。

日本/2022/2時間8分/東宝
監督:三木孝浩
出演:竹内涼真、横浜流星、髙橋海人、上白石萌歌
©2022「アキラとあきら」製作委員会

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