話題作を次々と世に送り出す製作・配給会社「A24」が北米配給権を獲得し、カンヌ国際映画祭で上映されるや観客を騒然とさせた衝撃作『LAMB/ラム』が9月23日(金・祝)より新宿ピカデリーほか全国で公開中だ。ストーリーも大きな話題を呼んでいる本作。実は本作の脚本には、新鋭監督と続々とタッグを組む“ショーン”なる人物が参加しているのだ。

いったい何者?今後の映画界のキーマンとなるであろう“ショーン”に注目!

映画『LAMB/ラム』は、アイスランドの人里離れた田舎で暮らす羊飼いの夫婦が、羊から産まれた“羊ではない何か”を育てていく禁断のネイチャー・スリラー。監督は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などの特殊効果を担当したヴァルディミール・ヨハンソン。彼の長編監督デビュー作である。そんなヨハンソンと共に脚本にクレジットされているのが“ショーン”だ。

実はこのショーンの活躍が目覚ましい。東京国際映画祭2022のガラ・セレクションに選ばれ、来年1月の日本公開が発表されたばかりのロバート・エガース監督(『ウィッチ』『ライトハウス』)の最新作『ノースマン 導かれし復讐者』ではエガースと脚本を共同執筆。さらに現在は『ボーダー 二つの世界』のアリ・アッバシ監督とハムレットの映画化に取り組んでいるのだ。

このように並べると注目監督とのタッグが続く、新進気鋭の脚本家という感じだが、何を隠そうショーンは、現在著作が35カ国語以上に翻訳されている国際的に著名な作家でもある。1962年、アイスランド・レイキャビク生まれのショーン。16歳で最初の詩集「Visions(原題)」を出版して以来、数多くの小説や詩を発表。2005年に小説「Skugga-Baldur(原題)(※英題:The Blue Fox)」で北欧評議会文学賞を受賞するなど、多数の受賞歴を誇っており、同郷のヴァルディミール・ヨハンソンはショーンのアイスランドでの立ち位置について「有名で人気のある作家。多くのアーティストと仕事をしている人物。」と語っている。映画の分野では、「ショーン・シグルドソン」名義で脚本を務めたアイスランド初のホラーと言われる『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』(09)を記憶している人もいるかもしれない。

ショーンの創作活動の中で、特に有名なのがビョークとの仕事だ。ビョークとは10代の頃から親交があり、「Isobel(原題)」や「Jóga(原題)」など数多くの楽曲の歌詞を手がけている。映画ファンにとって馴染み深いのは「I've Seen it All(原題)」の作詞だ。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)の劇中歌として作られた本楽曲は、アカデミー賞でラース・フォン・トリアー監督、ビョークと共に主題歌賞にノミネートされた。

このように映画との縁も強いショーンは、北欧評議会の映画賞の審査員やストックフィッシュ映画祭の理事を務めるほか、2012年からは、レイキャビクのアートハウス映画館Bíó Paradísのカルト&クラシックプログラム「Black Sundays」のキュレーションチームを務め、映画界に多大な功績を残している。新進気鋭の映画監督とのコラボレーションが続くショーン。脚本家として再び映画界で存在感を強めている彼の活躍に目が離せない。

『LAMB/ラム』
9月23日(金・祝)新宿ピカデリーほか全国公開

画像: 禁断のネイチャー・スリラー『LAMB/ラム』9.23(金・祝)公開|本予告 www.youtube.com

禁断のネイチャー・スリラー『LAMB/ラム』9.23(金・祝)公開|本予告

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配給:クロックワークス
提供:クロックワークス オディティ・ピクチャーズ
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