ホラーアイコン“貞子”を描くシリーズ最新作『貞子DX』にて、主人公・一条文華(小芝風花)とともに貞子の呪いに挑む自称占い師・前田王司役を演じる川村壱馬(THE RAMPAGE)。「現場はめちゃくちゃ楽しかった」と振り返る川村が、“アップデート”をキーワードに新機軸へと導かれた人気ホラー映画シリーズの撮影で得たものとは── 。(文・タナカシノブ/写真・奥田耕平(THE96)/デジタル編集・スクリーン編集部)

── 共演の小芝風花さんの印象を教えてください。

本当に素敵な方です。僕がちょうど主演作の撮影が控えていたタイミングだったので、現場での小芝さんの座長としての振る舞いはとても勉強になりました。同い年なのですが、人間性や姿勢という部分で、すごくリスペクトできると思える瞬間がたくさんありました。性格もとてもフランクで、大阪出身という共通点もあり意気投合した気がします。めちゃくちゃ面白いし、飾らない人。居心地が良くて、現場がすごく楽しかったです。

小芝さんから受けた刺激は、次の主演作の現場を乗り越えられた大きな要因のひとつとなっているので、とても印象に残っています。現場にSwitchを持ち込んで、関西弁で雑談をしながらポケモンをやったりして。お芝居についていろいろ話すというよりも、仲の良い友達のような時間を過ごすことで、自然に距離が縮まった気がします。

── それがあのバディ感につながったのですね。川村さん自身がバディに求める要素はありますか?

やっぱり、お互いに高め合えること、リスペクトし合える人がいいなと思います。人として素敵であることも大事です。僕の行動基準のベースは愛情だから、そこが伴わないと自分の熱量が足りなくなってしまいます。自分の熱量をキープするためにも、心からリスペクトできる人がいいです。バディという関係だけでなく、友達も、恋人でも、自然にそういう人を選ぶと思います。

── 人間としてということですね。

全部完璧な人なんていないわけで、誰にでも短所はあります。だけど、尊敬できる相手であれば補うところは補って、お互いを高め合うことができると思うんです。補い、高め合うことが一緒にいたくなる理由になるのかなと思います。

──“アップデート”がキーワードとなっている本作。川村さんが作中で感じた“アップデート”箇所を教えてください。

おなじみのVHSはもちろん出てくるのですが、拡散していく方法としてSNSが描かれるところに、アナログからデジタルへという変化を感じました。今の世の中にリンクする部分でもあり、ジャパニーズホラーとしての挑戦のようなものも感じました。『貞子』シリーズに出演できただけでも光栄なことですが、その中でもインパクトのあるタイミングで声をかけていただいたことは僕の中でも特別な出来事です。

── 川村さん自身が役者としてアップデートしたいことはありますか?

役作りや自分のスタンスのベースは変えることなく、作品ごとに何かを吸収し続けた結果がアップデートにつながればいいかなと思っています。役者としてだけでなく、人間として、常に自分を律する姿勢を保ちつつ、柔軟性も持ち合わせていたいです。

自分のアイデンティティーを『これだ!』と決めてしまい、それをキープすることで制限がかかってしまい、自由な表現ができなくなって苦しみたくはない。自分の殻もそうですが、柔軟性を持っていろいろなものを脱ぐことで、吸収できることも増えてくると思っているし、実際に、そうやって自分も成長してきたと感じています。だからこそ、これからも自分を律すること、柔軟性を持つことはずっと意識していきたいです。

── 自分を律するとのこと。自分には厳しいタイプですか?

ストイックと言われることも多いけれど、自分にとっては割と当たり前にやっていること。自分に甘い部分もあれば、そこまでしなくてもいいよね、というくらいまで律する部分もあったりして、ちょっと周りとは感覚が違うかも…と感じることは結構あります(笑)

hair&make/oya(KIND) styling/中瀬拓外

貞子DX
2022年10月28日(金)公開

日本/2022/1時間40分/KADOKAWA
監督:木村ひさし
出演:小芝風花、川村壱馬(THE RAMPAGE)、黒羽麻璃央、池内博之
©2022『 貞子DX』製作委員会

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