『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で一区切りをつけたMCU。その再始動を担った“フェーズ4”とは一体何だったのか。本誌おなじみ杉山すぴ豊さんに解説してもらいました!

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』以外の作品、ディズニープラスで配信中

計18作品から成る“フェーズ4”

MCUフェーズ4は『ブラック・ウィドウ』(2021)から始まり『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(22)までの7つの劇場公開作品、「ワンダヴィジョン」(2021)(★)から『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル※1』(2022)(★)に至るまでの11本のディズニープラス配信作品(ショート・アニメ「アイ・アム・グルート」も含む)で構成されています。
※1 正式タイトルは『マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』

このフェーズの一番の特徴は映画と配信ドラマが融合したことです。例えば映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)はドラマ「ワンダヴィジョン」の事実上の続編でもあり、ビジネス的には配信と映画館の共存にトライした画期的なステージでした。

内容面でふりかえってみるとフェーズ4は以下3つのキーワードで表せると思います。①マルチバース ②多様性 ③神話

画像: 『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022) ディズニープラスで配信中 © 2023 Marvel

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)
ディズニープラスで配信中 © 2023 Marvel

キーワード1:マルチバース

MCUはフェーズ1から3をインフィニティ・サーガとしてくくり、フェーズ4から6までをマルチバース・サーガとして統括する模様です。「ワンダヴィジョン」「ロキ」(2021)(★)「ホワット・イフ…?」(2021)『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』はまさにマルチバースをテーマにした作品。マルチバースとは沢山のパラレルワールドが存在する状態と考えてもらえればいいです。

画像: 【専門家解説】3つのキーワードでMCUフェーズ4を大総括!

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これにより話のスケールが大きくなりましたがファンにとって嬉しいのは、MCU以外の(以前の)マーベル映画の存在が、MCUとはマルチバースの関係にあると説明されたことです。これによりトビー・マグワイア、アンドリュー・ガーフィールドとトム・ホランドのスパイダーマンが夢の共演! さらにパトリック・スチュワートのプロフェッサーXがスカーレット・ウィッチと戦うために電撃復活! こうなるとなにが起こっても〝マルチバースだから〞で説明がつきます(笑)。こうした懐かしい顔に会える半面、新世代のヒーローたちも数多くデビューしました。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』以外の作品、ディズニープラスで配信中

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