100年前にワーナー兄弟が生み出した映画会社ワーナー・ブラザースは、映画史に残る名作を世に送り出しながら紆余曲折を経て、現在までハリウッドを代表する夢工房として君臨し続けてきました。その偉大な足跡を代表作の数々と共にプレイバック! 後編では『エクソシスト』や『燃えよドラゴン』が生まれた1970年代から2020年代へ、そして今後の待機作についても紹介する。(文・田中雄二/デジタル編集・スクリーン編集部)
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名作・大ヒット作・話題作を贈り出してきた夢のハリウッド工房
ワーナー・ブラザース100周年

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1923年4月4日に創立してから100年。数え切れない名作映画や多くのファンに愛されたTVシリーズ、キャラクターを生み出してきた老舗スタジオ=ワーナー・ブラザース。アカデミー賞を受賞した往年の『カサブランカ』(1942)から、世界的大ヒットとなった『スーパーマン』(1978)『バットマン』(1989)、一世を風靡した「ハリー・ポッター」シリーズまで、時代ごとに代表作を生み出した夢のスタジオの100年を振り返るとともに、次の100年に向けて動き出した記念プロジェクトについてもご紹介。これからもハリウッドからファンをわくわくさせてくれるようなドラマが飛び出してくること間違いなしです。

今年、設立から100周年を迎えるワーナー・ブラザースは、ポーランド出身で自動車セールスマンだったハリー・ワーナーが、映画館の経営を経て、兄弟のアルバート、サム、ジャックと共に1923年に設立した。ここでは、同社が生み出した作品、所属俳優、監督などを通して100年の歴史を振り返ってみたい。

1970年代
オカルト、カンフー、パニックで大ヒット

1970年代は、『エクソシスト』(1973)でオカルト、ブルース・リー主演の『燃えよドラゴン』(1973)でカンフー、20世紀フォックスと共同製作の『タワーリング・インフェルノ』(1974)でパニックと、それぞれのジャンルの代表作を生み出した。

また、ジョージ・ルーカスの監督デビュー作となったSF映画『THX-1138』(1971)、スタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』(1971)と『バリー・リンドン』(1975)、ウォーターゲート事件を告発した『大統領の陰謀』(1976)、リチャード・ドレイファスがアカデミー賞主演男優賞を受賞した『グッバイガール』(1977)といった多様な作品を製作した。

一方、『ダーティハリー』(1971)に主演したクリント・イーストウッドは、『アウトロー』(1976)では監督も兼任。後にワーナーを代表する監督兼俳優となる第一歩を踏み出した。そんな1970年代の締めくくりは、リチャード・ドナー監督の『スーパーマン』(1978)。特殊撮影の無限の可能性を感じさせた。

1980年代
他社とのコラボでヒット作を生み出す時代に

1980年代に入ると、スタジオシステムは完全に崩壊し、外国や別の映画会社が製作したものをワーナーが配給するというパターンが顕著になった。

例えば、『マッドマックス2』(1981)はオーストラリアで製作され、キューブリック監督のホラー『シャイニング』(1980)とベトナム戦争を描いた『フルメタル・ジャケット』(1987)はイギリス製作。

画像: 後にカルト的人気を誇った『ブレードランナー』

後にカルト的人気を誇った『ブレードランナー』

そして『グレムリン』(1984)と『グーニーズ』(1985)は、スティーヴン・スピルバーグ主宰のアンブリンが製作。後にシリーズ化された『リーサル・ウェポン』(1987)も、シルバーピクチャーズが製作している。『ブレードランナー』(1982)、『ガープの世界』(1982)、『ライトスタッフ』(1983)なども同様のパターンだ。

画像: ティム・バートンが監督した『バットマン』が大ヒット

ティム・バートンが監督した『バットマン』が大ヒット

そんな中、ティム・バートン監督、マイケル・キートン主演の『バットマン』(1989)は、ワーナー自体が製作し、シリーズ化された希少な例となった。そして、1989年には出版社のタイムと合併を発表し、社名がタイム・ワーナーとなった。

1990年代
合併でMGMの名作群がライブラリーに加わる

画像: タイム・ワーナーとなってライブラリーに加わった名作『風と共に去りぬ』(1939)

タイム・ワーナーとなってライブラリーに加わった名作『風と共に去りぬ』(1939)

1995年にはケーブルネットワークのTBSを買収してさらに事業を拡大させた。また、合併によりMGMのライブラリーを獲得したので、『風と共に去りぬ』(1939)、『オズの魔法使』(1939)、『雨に唄えば』(1952)、『北北西に進路を取れ』(1959)、『ベン・ハー』(1959)、『2001年宇宙の旅』(1968)などがワーナーの所有になった。映画製作の面では、他の製作会社との合作や提携、配給が主になった。

画像: ケヴィン・コスナーの人気が爆発した『ボディガード』

ケヴィン・コスナーの人気が爆発した『ボディガード』

この時期の代表作は、マーティン・スコセッシ監督の『グッドフェローズ』(1990)、ケヴィン・コスナーとホイットニー・ヒューストン主演の『ボディガード』(1992)、トム・クルーズ主演の『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994)など。

画像: 革命的な映像が話題となった『マトリックス』

革命的な映像が話題となった『マトリックス』

クリント・イーストウッドは、アカデミー賞で作品賞と監督賞を受賞した『許されざる者』(1992)とベストセラー小説を映画化した『マディソン郡の橋』(1995)で監督と主演を兼任。キューブリック監督の遺作となった『アイズ ワイド シャット』(1999)と、東洋的なワイヤーアクションやバレットタイムを導入し、「驚異の映像革命」と称された『マトリックス』(1999)が1990年代を締めくくった。

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