人気アメキャラ系映画ライター・杉山すぴ豊さんが、アメコミ・ホラー・SFなど多様なジャンル映画の情報を"深い知識と深い愛"をもってお届けする本連載。今回は、『シン・仮面ライダー』の杉山さん出演シーン情報から、マーベル&DC、2大巨頭が誇る人気作の最新の噂、いよいよ日本でも公開となった『ハロウィン THE END』まで、国もジャンルも横断したラインナップでお届けします!(文・杉山すぴ豊/デジタル編集・スクリーン編集部)

杉山すぴ豊
アメキャラ系映画ライター。雑誌や劇場パンフレットなどにコラムを執筆。アメコミ映画のイベントなどではトークショーも。大手広告会社のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとしてアメコミ映画のキャンペーンも手がける。

商店街シーン、画面左側にご注目を…

いきなり邦画の話題ですが『シン・仮面ライダー』(2023)。実はこの作品に僕はエキストラ出演で参加しているんですね。2年前の秋だったんですが、ちゃんと庵野監督の前で演技しましたよ。その時は脚本とか渡されず物語自体は教えてもらえなかったのですが“悪の組織ショッカーに洗脳されている、商店街にいる市民”という説明だけ受けました。

完成した映画を観たら、西野七瀬さん演じるハチオーグに支配されている町の人だったのですね。劇中、洗脳が解けて市民が我にかえるモブ・シーンがありますが、多分、画面向かって左あたりにいるのが僕(だと思う…笑)。

マイルスがあの3人に会う!? 『ジョーカー』世界にあのキャラ登場?

さて特撮ファンの中で伝えられている都市伝説に“TVの初代「仮面ライダー」の第1話の敵が蜘蛛男、第2話が蝙蝠男なのはスパイダーマン、バットマンに負けないヒーローを作ろう、という心意気の表れだった”というのがあります。

そのスパイダーマンとバットマンの話題ですが、いよいよ『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が6月に公開されます。前作でスパイダーマンを襲名したマイルス・モラレスくんがスパイダーバース(スパイダーマンを軸としたマルチバースの概念)を旅するというお話ですが、ここにきてすごい噂が!

なんと! マイルスくんが別バースのスパイダーマンたちに会うという流れの中で、トム・ホランド、アンドリュー・ガーフィールド、トビー・マグワイアのスパイダーマンたちに会うシーンがあるというのです! この原稿が出るころは最新の予告編がリリースされているかもなので、もしかするとこの噂が本当かどうかわかるかもです。

>>『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』関連記事はこちら

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
6⽉16⽇(⾦)全国の映画館で公開
©2023 CTMG. © & ™ 2023 MARVEL. All Rights Reserved.

そしてバットマン。正確に言えばバットマンそのものではなく、撮影が始まった、あの『ジョーカー』の続編で2024年10月4日米国公開を目指している『Joker: Folie à Deux』(Folie à Deuxとはフランス語で二人の狂気、ですが精神医学用語で一人の妄想が他人に感染する“感応精神病”の意味もあるそうです)。

本作にはおいてはレディー・ガガがハーレイ・クインを演じることも話題です。この映画について撮影現場の様子がツイッター等にあがっています。その中にスクープが。どうやらジョーカーに対しての群衆がデモをするシーンみたいなのがあるらしい。

で、そこにHARVEY DENT IS THE CLOWN (ハービー・デントは道化だ)というプラカードを持った市民がいる。このハービー・デントとは映画『ダークナイト』(2008)にも登場した検事で、トゥーフェイスという恐るべきヴィランになります(この時演じていたのはアーロン・エッカート)。そう『ジョーカー』の続編にトゥーフェイスが出る可能性もあるのです!!この『ジョーカー』も独自のバットマン世界を作り始めましたね。

3部作最終章は話に一捻りあり! 『ハロウィン THE END』

『ジョーカー』(2019)はホアキン・フェニックスがアカデミー主演男優賞をとりましたが、今年のアカデミー賞、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022)で助演女優賞にノミネートされていたアンジェラ・バセットが受賞を逃したことは残念でした。

ただこの部門でジェイミー・リー・カーティスが受賞したことは嬉しい。僕にとって彼女は『ハロウィン』(1978)のローリーですから。その『ハロウィン』の最新作『ハロウィン THE END』がいよいよ日本公開。2018年の『ハロウィン』から始まった3部作の最終作です。

本作は賛否両論。というのも怪人マイケル・マイヤーズ/ブギーマンの暴れっぷりを楽しむ、ストレートなスラッシャー(殺人鬼)ホラーにはなっておらず、かなり話を捻ってあるのです。ただこの3部作は、単にマイケルの脅威だけではなく、恐怖がいかに伝染しそれが人の心を蝕んでいくのかを描きたかったのであり、3部作として観ると、とても腑におちる作品でした。だから僕は“賛”です。

本作の監督デヴィッド・ゴードン・グリーンはリメイク版『エクソシスト』を手掛ける人です。『エクソシスト』も悪魔が恐怖でいかに人々を絶望に導くのかというのがテーマであり、今回の『ハロウィン』に通じるものがありますね。

>>『ハロウィン THE END』関連記事はこちら

前回の連載はこちら

This article is a sponsored article by
''.