初監督作のテーマは?マイケルが語る『クリード 過去の逆襲』
主演だけでなく、製作、そして本作で初監督も務めたマイケル・B・ジョーダン。「今回の作品は、オリジンの物語でもあるとともに(シリーズ)の3本目の作品でもあるという役割を果たしてほしかったんです。そのためには彼の過去に戻らなければいけなかった。なぜ今アドニスがこういう人間なのかということ描くためにです。テーマとしては『赦し』がもたらすインパクト、そして有害な男性性(トクシック・マスキュリニティ)についてです。男性が自分の感情をうまく言葉にできないとどのようになるかについても描いています」と作品のテーマについて説明。
続けて「そして血で繋がっても、血で繋がっていなくても、『家族』がいかに私たちにとって『全て』であり、大事にすべきものなのかということです。そしてアンダードッグ=負け犬や勝ちそうもないキャラクターが最後に勝利するような物語を描きたかったんです。人生は誰にとっても大変なものでですが、ヒーローが抱えている葛藤の一部を自分たちも経験でき、最後には勝利するものにしたかったんです。そして、皆さんがどんな葛藤と今対峙していたとしても、本気の思いがあれば乗り越えられるということが伝われば嬉しいです」と語った。
スポーツ映画としては初めてIMAXで撮影された本作。すでに世界では興行収入2億7千3百万ドルの大ヒットを記録中!この反響について「本当に言葉がないくらい嬉しいです。映画がすべきことを全て果たしている、そんな作品になっていて、本当に皆さん心から楽しんでくださっていたり、色んなことを考えてくださったりしていて、そういう経験ができた自分は本当に恵まれているし、ちょっとシュールな気もします。これからも努力を続けて、素晴らしいストーリーを語り続け、映画を作っていきたいという気持ちを新たにしました。僕は人間が大好きです。バックグラウンドがどんなものであろうと人と人をつなげる事が自分のアート、仕事を通してできるのであれば最高です」と熱い思いを明かした。
日本の“チャンプ”たちが登場!クリード特製チャンピオンベルトを贈呈!
ここで特別ゲストとして、薬師寺保栄、飯田覚士、西岡利晃、山中慎介らボクシングの元世界チャンピオンが登場し、マイケルへ『クリード』特製のチャンピオンベルトを贈呈。「本当に最高の気持ちです。ちょっとシュールな感じもしていますけど(笑)。彼らは本当のチャンピオン。映画の中ではなく、現実の世界でです。そんなレジェンドたちと伝説的な建物に立っているわけです。すごく光栄で特別な気持ちでいます。応援してくださっていることも嬉しいですし、ボクサーの方から見て『ちゃんと描いているな』と思っていただけるような映画を作ったつもりなので、そういう風に見ていただけたらなと思っています。ボクサーの皆さんは、本当に全てを賭けてリングに上がられるわけですよね。ご家族が家でその様子を見ていたり、本当に心からリスペクトしかありません。レジェンドたちに対して本当に尊敬の念を持っています」とチャンプたちをリスペクト。
一方チャンプたちも「プロに転向したらどうですか?」と英語で薬師寺、「ボクシングシーンが本当に本格的で、『ロッキー』シリーズ・『クリード』シリーズの中でも一番リアルなボクシングシーンだなと思っています」(飯田)、「マイケル・B・ジョーダンさんのボクシングのレベルの高さにビックリしました。パンチであり、ディフェンスであり、かわし方に驚きました。試合シーンの迫力も凄かったです。今までで一番迫力のあるボクシングシーンだったと思います。トレーニングシーンもです。そして家族愛。そこに感動しました」(西岡)、「マイケルさんの動きに見とれてしまいました。しっかり練習されたんだなってことが伝わってきましたし、『クリード』シリーズらしいものも沢山ありました。試合会場の豪華さも本当に凄かったですし、どこまで喋っていいのか分からないのですが(笑)、本当に素晴らしい映画でした」(山中)と大絶賛。
これを聞いたマイケルは「ライアン・クーグラー監督と一作目を作るときから、とにかくボクサーの方たちがご覧になったときに『本格的だな』って思っていただくことを目指していたので、そういった言葉をかけていただいて本当に光栄です」と喜びを見せた。
4人を交えたフォトセッションの後、最後は日本風に「一丁締め」を会場の全員で行い、イベントは終了した。
『クリード 過去の逆襲』
5月26日全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
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