アドベンチャー・ヒーローの代名詞として40年以上にわたりファンに愛されてきたインディ・ジョーンズ。このインディを演じたハリソン・フォードが挑む最後の冒険といわれるシリーズ最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』がいよいよそのベールを脱ぐ時がやってきました。予告編などから見えてきた今回の大いなる謎に迫ってみましょう。

インディ・ジョーンズとは?

若くして大成功を収めた『ジョーズ』(1975)のスティーヴン・スピルバーグと『スター・ウォーズ』のジョージ・ルーカスが1930年代に流行した連続活劇のアクション・ヒーローにオマージュを捧げ創造したキャラクター。

職業は考古学の教授でトレードマークはフェドーラ帽。レザージャケット、牛追い鞭という服装。トレジャーハンターとして世界中を駆け巡るが、行く先々でトラブルに巻き込まれることもしばしば。子供時代の経験でへび恐怖症。本名はヘンリー・ジョーンズ・ジュニア。

冒険はまだ終わらない!

画像: 冒険はまだ終わらない!

「史上最高の連続冒険アクション映画を作ろう!」という意気込みのもと、スティーヴン・スピルバーグとジョージ・ルーカスという2大ヒット・メーカーが手を組んで誕生したヒーローが“インディ・ジョーンズ”。

1981年の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』を皮切りに、この主人公が秘宝をめぐって世界を股に活躍する『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989)『インディ・ジョーンズとクリスタル・スカルの王国』(2008)の4作が生み出され、ファンを虜にしてきたシリーズの最新作がいよいよ公開となる。

今回主人公の考古学者兼冒険家=インディが探求するのはタイトルに記されているように歴史を変えるという「運命のダイヤル」。これは若いころからインディが追い求めてきた秘宝中の秘宝!

もう一人このお宝を狙うのは、元ナチスの宿敵フォラー。そしてインディとフォラーの争奪戦に絡むのは、謎の美女ヘレナ。果たして運命のダイヤルを最後に手にするのは誰か?

インディ・ジョーンズを演じるのはもちろんハリソン・フォード。今回で5回目のインディ役だが現在80歳でこれが最後と言われており、集大成といえる演技を披露してくれそう。またフォラー役には『アナザーラウンド』(2020)の“北欧の至宝”マッツ・ミケルセンが扮するのも話題。そしてヘレナ役に脚本家としても活躍中のフィービー・ウォーラー=ブリッジが抜擢されている。

他にアントニオ・バンデラス、トーマス・クレッチマン、トビー・ジョーンズ、ボイド・ホルブルックらも共演。さらにシリーズ1、3作目に出演したジョン・リス=デイヴィスがインディの友人サラー役で再登場するのも注目されている。

これまで全作で監督を務めたスピルバーグは今回ルーカスと共に製作総指揮に回り、監督は『フォードvsフェラーリ』(2019)のジェームズ・マンゴールドが初めて手がけることに。脚本はマンゴールドとジェズ・バターワース、ジョン=ヘンリー・バターワース。そして音楽はシリーズ5回目となる大御所ジョン・ウィリアムズが担当する。

あらすじ

画像: あらすじ

1969年。米ソが宇宙開発を競うような時代となり、長年秘宝を求め世界中の秘境を冒険してきたインディ・ジョーンズ教授(フォード)もついに引退の時を迎える。しかしそこに現れたのはインディの旧友の娘でインディが名付け親のヘレナ(ウォーラー=ブリッジ)だった。

彼女はインディが若いころ発見した、時計のようにも見える「運命のダイヤル」の話を持ち出してきた。それこそインディが生涯をかけて探してきた秘宝。しかしその宝はかつてナチスだった科学者フォラー(ミケルセン)も狙っていたもので、第2次大戦中にインディと張り合った彼は今もそれをある目的のために追いかけていた。

人間の想像を超える力を持つという「運命のダイヤル」をめぐって、因縁の宿敵と熾烈な争奪戦を展開することになる!

最高にして最大の冒険を繰り広げるキャラクターたち

インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)

「『インディ・ジョーンズ』に関わったすべての人を代表して感謝を伝えたい。私の最後となる全世界を股にかける冒険に参加してくれてありがとう」

画像: インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)

長年世界の秘宝をめぐって壮大な冒険を展開し、考古学の人気教授として教鞭をとってきたが、いよいよ引退を宣言……したのもつかの間、人生をかけて追い求めた世界の歴史を変えるという謎の秘宝「運命のダイヤル」の話を持ちかけられ前言撤回。人生をかけた冒険に繰り出す伝説のトレジャーハンター。

演じるハリソン・フォードは本シリーズの第1作から第4作まで42年にわたってインディ役を続けてきた。今回はCG技術を借りて第2次大戦下の30代のインディと1969年時点の姿を演じ分けているが、「自分がインディを演じるのは今回が最後」と語っている。

ヘレナ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)

「ヘレナの登場はインディにとって実はあまりうれしくないことなの。お互いに敵対心を持っていると同時に、インディは認めたくないでしょうけど似たようなところがあるの」

画像: ヘレナ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)

旧友の娘でインディが名付け親でもあるアクティブな女性。「運命のダイヤル」の話をインディに持ちかけ、インディと共に命がけの冒険に旅立つ。ヘレナを演じるフィービーは英国出身で、TV「Fleabag フリーバッグ」で出演・脚本・製作を務め、マルチな才能を発揮し注目された女性。

フォラー(マッツ・ミケルセン)

「夢がかなったという感じだ。『インディ・ジョーンズ』は自分の人生の中でもとても印象に残っている作品なんだ。今でも初めて見た時のことを覚えている。そんな作品に参加できて光栄だ」

画像: フォラー(マッツ・ミケルセン)

インディの因縁の宿敵。かつてナチスの冷酷な科学者だった過去を持ち、インディ同様「運命のダイヤル」を必死に追いかけている。その目的とは何なのか……? フォラーを演じるマッツは北欧の至宝と呼ばれるデンマークの名優。TV「ハンニバル」などで世界的な人気を獲得した。

レナルド(アントニオ・バンデラス)

画像: レナルド(アントニオ・バンデラス)

インディの友人。果たしてその正体は……?

クレーバー(ボイド・ホルブルック)

画像: クレーバー(ボイド・ホルブルック)

フォラーと行動を共にし、インディを捕らえようとする。

メイソン(ショーネット・レネー・ウィルソン)

画像: メイソン(ショーネット・レネー・ウィルソン)

政府の女性エージェント。インディの敵か味方か不明だが……。

\他にもこんなキャラが登場/

第1弾の予告編を見ると冒頭にかつてインディと冒険を共にしたエジプトの旧友サラー(ジョン・リス=デイヴィス)が登場し、インディ・ファンを喜ばせてくれる。

他にも40年代のシーンで、トーマス・クレッチマンが演じる第2次大戦時代のフォラーの仲間と思しきナチス将校ウェバーや、このウェバーと列車上でインディと共に戦う友人(トビー・ジョーンズ)の姿も見える。彼はどうやら“秘宝に狂わされた”ヘレナの父?

さらに予告編第2弾には『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』でキー・ホイ・クァンが演じたショートラウンドを彷彿させるような謎の少年も登場。彼はインディとどんな関係なのか気になるところ。

最高のアクションを生み出すスタッフも超一流揃い!

監督 ジェームズ・マンゴールド

「ハリソンと仕事ができて楽しかったよ。彼とスティーヴン、プロデューサーのキャスリーン・ケネディから本作をやってみないかと言われた時はとても驚いた。スティーヴンと映画のカットについて語ったり、ジョン・ウィリアムズとスコアを作曲したり、ハリソンと一緒に働くのは夢のようだった」

画像: フォードとマンゴールド Photo by Getty Images

フォードとマンゴールド

Photo by Getty Images

今回スティーヴン・スピルバーグから監督の座をバトンタッチされたのは『フォードvsフェラーリ』や『LOGAN/ローガン』(2017)などで実力を発揮してきたマンゴールド。エンタテインメントを貫きながら深いテーマを掘り下げることもできる彼が、インディの冒険をどう描くか注目!

制作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ &ジョージ・ルーカス

画像1: Photo by Getty Images
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「インディ・ジョーンズ」シリーズを生み出し育てた黄金コンビ。前作までスピルバーグが監督し、ルーカスが製作総指揮を務めた。『未知との遭遇』(1977)の撮影を終えたスピルバーグと『スター・ウォーズ』の全米公開を控えた2人がハワイ休暇で出会い、将来作ってみたい面白い映画の構想を練ったと言われる。

音楽 ジョン・ウィリアムズ

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ハリウッド映画の代表的な音楽をいくつも手がけた天才作曲家。スピルバーグとは『ジョーズ』から最新作『フェイブルマンズ』(2022)までほぼすべての作品でコラボを組んでいる。ルーカスとも「スター・ウォーズ」シリーズでコラボし、もちろん「レイダース」マーチも彼の手によるもの。90歳を迎え一時引退発言もあったが、親友スピルバーグのためにも現役を続ける様子だ。

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『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』
2023年6月30日(金)公開
2023/アメリカ/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ハリソン・フォード、フィービー・ウォーラー=ブリッジ、マッツ・ ミケルセン、アントニオ・バンデラス、ジョン・リス=デイヴィス

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