『トップガン マーヴェリック』(22)で若手パイロットのコヨーテを演じたのに続き、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(公開中)では主人公イーサン・ハントを追跡するCIAエージェントのドガを演じ、二作連続トム・クルーズと共演を果たした注目俳優グレッグ・ターザン・デイヴィス。世界各地でトム・クルーズを追い続けた『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の撮影の舞台裏について語ってもらいました。

── クリストファー・マッカリーやトム・クルーズとは、以前『トップガン マーヴェリック』で一緒に仕事をしましたね。本作ではプロセスは違いましたか?

『ミッション:インポッシブル』のプロセスは、『トップガン マーヴェリック』のものとは違いました。『ミッション~』では、彼らはまず映画の最大のスタントを考え、それを軸にストーリーを構築するのを楽しんでいました。ストーリーは常に進化していました。僕が彼らのプロセスで楽しんだのは、俳優が自分のキャラクターをどのような方向に持っていくかを、ある意味で決定できることです。つまり、自分のキャラクターについて特定の解釈があれば、それが彼らを刺激して、当初の計画とは異なる方向へ進めることができるのです。マックQ(クリストファー・マッカリー)が脚本と監督を務めることで、撮影しながらストーリーやキャラクターを微調整することができ、すべてがより良いものになりました。

画像: イーサンを追うCIAコンビを演じたグレッグ・ターザン・デイヴィス(左)とシェー・ウィガム(右)

イーサンを追うCIAコンビを演じたグレッグ・ターザン・デイヴィス(左)とシェー・ウィガム(右)

── あなたが演じるドガはどのようなキャラクターでしょうか?

僕が演じるドガとシェー・ウィガム演じるジャスパー・ブリッグスは、イーサン・ハントを捕らえるという任務を与えられたCIAエージェントです。ブリッグスはドガよりもずっと長くCIAに勤めているので、世界観や物事の進め方について一定の見解を持っています。一方、ドガはブリッグスの戦術に必ずしも賛成しているわけではない。ブリッグスは、まずは撃って、質問は後で、というタイプで、ドガは最良の道徳的な判断をしたいというタイプです。そのため、しばしば二人は衝突する。これ以上ないくらい正反対の二人なのです。

── ドガとブリッグスはイーサン・ハントを追いかけて世界中を駆け巡ります。トム・クルーズのスプリント(短距離走)の実力はどうですか?

この映画の製作期間中、シェーと僕は世界中のありとあらゆる国を走り回りました。終わりのないリレーをしているような気分でした。僕たちが追いかけるのは、トム・クルーズという走りのプロです。今や僕たちも鍛え上げられたので、次はオリンピックに出ようかと思うほどです(笑)。トムはとにかく動くので、自分も同じように動けるようにならなければなりませんでした。朝起きると、ふくらはぎや膝裏の筋肉、足や腰が痛む日が何度もありました。ストレッチが日課になりました。でも、これらのシーンの撮影は素晴らしかったです。ヴェネツィアの路地、アブダビの巨大空港、ノルウェーの列車の上など、まるで世界的な猫とネズミの追いかけっこのような感じで彼を追い続けました。ローマのシーンは楽しかったですね。イーサンを足で追いかけるのは休んで、車で追いかけるこ
とになったんですから。

── この映画で最も大きなアクションシーンと、それを撮影した感想をお聞かせください。

僕にとって、この映画で一番大きなアクションシーンは、ノルウェーで動いている列車の上でイーサンを追いかけるシーンです。僕はそれまで列車に乗ったことがなかったのですが、マックQは僕をその列車の上に乗せることにしたのです! そして、それがこの映画で最初に撮影したシーンです。息を呑むような体験でした。列車の上から落ちるという恐怖を乗り越えた後は、両脇にある、高速で過ぎ去っていく巨大な山々を見上げる余裕もできました。

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
全国公開中
配給:東和ピクチャーズ
©2023 PARAMOUNT PICTURES.

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