GENERATIONSのメンバーが“本人役”で主演を務める映画『ミンナのウタ』(8月11日公開)。ホラー映画の巨匠・清水崇が監督を務め、音楽を呪いの元凶とした視覚と聴覚に訴える“体感型”の超絶ホラーはどのように制作されたのか。ホラーが大好きな白濱亜嵐とホラーが苦手な佐野玲於に撮影現場での怖い出来事や清水監督との作品作りについて、さらにホラー映画鑑賞時のこだわりを教えてもらった。(文・タナカシノブ/写真・久保田司/デジタル編集・スクリーン編集部)

清水崇監督インタビュー

清水崇

1972年7月27日生まれ。群馬県出身。1998年に監督デビュー。オリジナル企画「呪怨」シリーズ(1999-2006)はVシネ、劇場版を経てハリウッドリメイクされ、日本人監督初の全米No.1に。

主な作品は『犬鳴村』(2020)、『樹海村』(2021)、『牛首村』(2022)の“恐怖の村シリーズ”3部作や『魔女の宅急便』(2014)、『ホムンクルス』(2021)など。

2023年は『忌怪島/きかいじま』と本作、2本の監督作が連続公開。

──フィクションとリアルを融合するうえで、心がけていたこととは?

超自然的なことが起きて『それはないでしょ』とツッコミが入るのはホラー映画の醍醐味でもあるのですが、メンバーやファンの方が不自然と感じて『それはないでしょ』とならないように意識しました。僕の作品はツッコミたくなるものを多く入れがちなので(笑)。

──メンバーにはお互いの呼び方や関係性など細かくリサーチをしたと伺っています。

本人役だけどフィクションでもあるので、本人の要素をどこまで取り入れるのか、バランスを考えるのはすごく大変でした。“怯え方”だけとりあげても、メンバーの個性を知ることができて楽しい時間でした。

──白濱さん、佐野さんのお芝居の印象は?

白濱さんはホラーが大好きで作品を楽しみにしてくれてました。今回は出演シーンが一番多かったのですが、多少の誇張まで調整してこちらの意図を組んで絶妙に演じてくれました。

逆に佐野さんは誇張しすぎない芝居に長けていると感じたので、メンバーとのバランスを考え、自然体で抑えが効いている芝居を尊重しました。一番映画向きでリアリティのある芝居で作品を支えてくれました。

──今年は『忌怪島/きかいじま』と本作が公開。タイプの違う新しいホラーを作り続ける中で、まだまだ新しい見せ方はあると感じられていますか?

ホラーはどうしてもわかり易く刺激的なほうがウケたり印象に残るものですが、洋画ホラーには若くて斬新な感性が生まれ、単なる見せ方や仕掛けだけではない、感覚的なものやアートな作品もあり、怖さの幅が広がっています。

SNSやインターネットの発展で、本編を観るまでは内容が秘められていた時代とは違うからこそ、恐怖を生み出す側の描写も仕掛けを巧妙にしないといけないと感じています。

──表現がいろいろ変わってくる中で、ずっと変わらないもの、大切にしていることとは?

“日常性”です。映画の世界観に入ってもらうには『自分にも起こるかも』と身近に感じてもらえることが重要。

『キャーーー』という分かりやすく綺麗な悲鳴もホラーの醍醐味だけど、細かい感覚を創作物にも求める現代人に向けるなら、日常的なお芝居やリアルなリアクションこそが大切だと思っています。

『ミンナのウタ』2023年8月11日(金)公開

画像1: 『ミンナのウタ』2023年8月11日(金)公開

それは、一本のカセットテープから始まった。呪いのメロディーを奏でる謎の女子中学生・さな。一度聴いてしまった者は、メロディーに取り憑かれ、自らも口ずさんでしまう。呪われたメロディーの連鎖の先に、思わぬ恐怖が待ち受ける。少女・さなの目的とは一体!?

白濱亜嵐

画像2: 『ミンナのウタ』2023年8月11日(金)公開

リアルとフィクションをミックスした本人役。昭和好きの白濱が、作中では昭和世代に嫌味を言うキャラクターに。「リアルとの違いも楽しんで!」とのこと。

佐野玲於

画像3: 『ミンナのウタ』2023年8月11日(金)公開

「そのまま演じればいい」と思った本人役だが、気づけば普段の自分を細かく確認する作業に発展したそう。本人&メンバー監修で忠実に再現した本人役に注目!

『ミンナのウタ』
2023年8月11日(金)公開
日本/2023/1時間43分/配給:松竹
監督:清水崇
出演:GENERATIONS、早見あかり、マキタスポーツ

©2023「ミンナのウタ」製作委員会

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