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俳優デビュー前から身体能力は神レベル!
着実にキャリアを重ね、大人気アクションスターへ
2023年は、ひょっとしてジェイソン・ステイサム・イヤー? そう思わずにいられないほどステイサムの周辺が賑やかになってきた。
『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(2023)で当たり役のデッカード・ショウに戻って来たのも記憶に新しいが、この後も『MEG ザ・モンスター2』『エクスペンダブルズ ニューブラッド』と人気作の続編が相次いで公開されるばかりか、盟友ガイ・リッチー監督と組んだ『オペレーション・フォーチュン』も控えている。今年下半期は、ますます注目を浴びる存在であることは間違いない。
そんな“ステイサム祭”に併せて、改めて、この無敵のアクション俳優のキャリアを振り返ってみよう。
1967年にイギリスで生まれたステイサムは現在56歳。飛込競技のイギリス代表に選ばれたこともある元アスリートで、身体能力はこの頃からハイレベルだった。
引退後はファッションモデルに転身し、ガイ・リッチー監督の『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998)に抜擢され、俳優デビューを飾る。
『ゴースト・オブ・マーズ』(2001)でハリウッドに進出し、着実にキャリアを重ねる一方、『トランスポーター』(2002)でアクション俳優の素質が開花。
これはリュック・ベッソンのプロデュースでフランス主導により製作されたが、アメリカをはじめ世界中でヒットを飛ばし、ステイサムはその続編2作にも出演して人気を高めていく。
アクション俳優総出演の『エクスペンダブルズ』(2010)では並みいるベテランスターの中で、シルヴェスター・スタローンに次ぐ準主役に抜擢され、誰よりもハードなアクション演技を見せ、後のシリーズでも活躍。
また人気シリーズの一編、『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)でヴィランを演じて以後、こちらもレギュラー出演者として定着し、そのスピンオフ『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)では、ハリウッドではトップクラスの1300万ドルの出演料を手にして、アクションスターの地位を確固たるものにした。
一見すると華やかなシンデレラ・ストーリーだが、俳優デビューするまでは生活も楽ではなく、家業の露天商を手伝っていたことも。それだけにハングリー精神は旺盛で、“俳優としていい加減な仕事をしたら、あの頃に戻ることになる……と、自分に言い聞かせている”とステイサムは語る。
極限までスタントに頼らず、アクションを自分で演じるのは、そんな彼の姿勢を如実に物語っているのではないだろうか。