名優のキャリアを中心にその道のりを振り返る連載の第29回。今回取り上げるのは『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)でアカデミー賞を初受賞し、「ハロウィン」シリーズや『ホーンテッドマンション』など還暦を越えてますます活躍著しいジェイミー・リー・カーティスです。(文・平沢薫/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:Photo by Michael Rowe/Getty Images for IMDb

ジェイミー・リー・カーティス、『ホーンテッドマンション』を語る

「セットに入ったときの感覚はディズニーランドに入ったときと同じ感覚でした」

─本作への出演が決まってどのように感じましたか?

私のエージェントから電話が来て、映画『ホーンテッドマンション』で私にマダム・レオタを演じてほしいとオファーがきていると聞かされたときには、大喜びするほかありませんでした。

私はカリフォルニアで生まれ育ったし、自分の子供たちもここで育てたので、多分あのディズニーパークのアトラクション『ホーンテッドマンション』に25回は乗っているはず。だからもう大興奮でした。

画像: ジェイミー・リー・カーティス、『ホーンテッドマンション』を語る

─あなたが演じるマダム・レオタはアトラクションでも有名な存在ですね。

マダム・レオタはこの映画の謎の存在。あの水晶玉の向こう側にいる女性ですね。あのアトラクションに登場する彼女は誰もが知っているけれど、なぜ彼女が水晶玉の中にいるのかは知られていません。

あそこに入った経緯は? 水晶玉に閉じ込められているの? それとも自分の意志でそうしている? そこにいて幸せなのか、それともフラストレーションを感じているのか?

この映画の面白さはそういう謎を探求できるところ。だって彼女の存在は、このホーンテッドマンションで起こっていることについての答えを知るために必要ですから。

─監督は元々ディズニーランドでアルバイトをしていたそうですが、一緒に仕事をしていかがでしたか?

ジャスティン(シミエン監督)はウォルト・ディズニーを体現していると思います。彼はディズニー全体を愛しているんです。

彼は映画に対して、とても美しく、前向きで、芸術的なビジョンを持っています。すごくいい人でもあります。ジャスティンのセットに行ったときの感覚は、ディズニーランドに入ったときの感覚と同じでした。

─この映画を撮影するにあたって、改めてホーンテッドマンションのアトラクションに乗りましたか?

最近、私は共演者のラキース(・スタンフィールド)とオーウェン(・ウィルソン)と一緒にアトラクションに乗っている人々を驚かせるという、ちょっとしたサプライズをやりました。

ただアトラクションに乗るつもりでやってきた人たちに、私たちが『ハーイ!』と言ったら、彼らは『ワオ!』って感じでした。すごく楽しかったです。

それから私たちはアトラクションにも乗りました。どこを見ても、思い出と懐かしさがありましたね。アトラクションにある多くのものがこの映画に出てきます。アトラクションに乗ったことがある人は『見て、あれがある。あれを覚えている』って思うでしょう。

ディズニーランドの人気アトラクションの実写映画化
『ホーンテッドマンション』

画像: ディズニーランドの人気アトラクションの実写映画化 『ホーンテッドマンション』

創立100周年を迎えるウォルト・ディズニー・カンパニーが、ディズニーランドの人気アトラクション“ホーンテッドマンション”を新たに実写映画化。新生活を始めるため親子が引っ越してきた“豪華すぎるマイホーム”は、999人のゴーストが住むという“呪われた館”だった…。

かつてカリフォルニアのディズニーランドでキャストとして働いていたという経歴を持つジャスティン・シミエンが監督を務め、“どこまでも続く長い廊下”や“縦に伸びる部屋”“ウェディングドレスを着たゴースト”などアトラクションの世界観を随所で忠実に再現した。

ジェイミー・リー・カーティスが演じるのは、アトラクションの“水晶玉の女性”としておなじみのマダム・レオタ。ビジュアルから強烈なインパクトを放つ彼女が“ホーンテッドマンション”に隠された秘密を握る。

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