グロいけど爽快感あり『SISU/シス 不死身の男』
10月27日から公開されるフィンランド発のバイオレンス活劇『SISU/シス 不死身の男』は評判どおりの面白さでした。
第二次世界大戦末期、残虐なナチスがある老人に絡みます。しかしその老人は強靭なメンタルと高度な戦闘スキルを持つ人間兵器とも呼べる存在。かくして老人対ナチスの血みどろバトルが始まります。
ランボーっぽいですが僕は『ドント・ブリーズ』(2016)のあの老人を思い出しました。メインの武器がツルハシというのもホラー感ありますね! 腹立つ奴らが徹底的にやられるのでグロいけれど爽快感がある。
SISUとはフィンランド語で不屈の魂みたいなことで、それ故主人公は滅多なことで死なない。なのに“シス”というタイトルが面白いですね。
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アトラクションのノリで楽しんでOK! 『死霊館のシスター 呪いの秘密』
さて死なない男につきまとわれたら怖いですが、死霊にとりつかれるのも恐ろしい。死霊館シリーズ最新作『死霊館のシスター 呪いの秘密』も絶賛公開中。今年はこのシリーズの1作目の『死霊館』(2013)の公開から10周年です。
「死霊館」シリーズはいま大きく3ラインあって、実在した霊媒師と科学者のペアであるウォーレン夫妻がポルターガイスト現象に挑む実録路線、夫妻が預かっている呪いの人形アナベルちゃんに着想を得た死霊人形アナベル・シリーズ、さらにウォーレン夫妻が関わってきた死霊の正体はこういう悪魔では?という設定で作られている死霊館のシスター物です。
そう、このシリーズは実話ベースの話とフィクションが入り混じっている珍しいシリーズなのです。
今回の『死霊館のシスター 呪いの秘密』はシスター・ヴァラクという恐るべき怪人が大暴れ。教会のシスターの格好で現れる悪魔という、よくよく考えると超過激な存在です。じわじわ怖がらせるというよりもアクション・ホラーに近い。目をそむけるような残酷シーンはないのでホラーアトラクションのノリで楽しんでください。
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最新予告編がリリース! 『アクアマン/失われた王国』
死霊館シリーズの生みの親はジェームズ・ワンですが、彼が再びメガホンをとるDCヒーロー映画超大作『アクアマン/失われた王国』(米公開2023年12月20日、日本公開2024年1月)の最新予告編がリリースされました。
まず予告をみて安心しました。というのも本作はちょっとゴタゴタした状況に置かれているからです。
『失われた王国』は今年公開された『ザ・フラッシュ』と同じ世界観に所属します。俗にDCエクステンデッド・ユニバース/DCEUと呼ばれるシリーズ。
従って『失われた王国』はDCEU最新作であるのですが、もしかすると最終作になるかもしれない。なぜなら今後DCは新たな映画世界DCユニバース/DCUを立ち上げるのです。
従ってDCEUがDCUに向かう極めて微妙な時期に本作は公開される。当然うまくバトンがわたるよう様々な調整をしてるでしょうから、そうしたゴタゴタが作品に悪い影響を与えるのではないか?と心配してたんですね。
しかし、予告編はそんな不安をふきとばすぐらいワクワクさせてくれました。本予告編からわかったことは『失われた王国』でなんとアクアマンは父親になっている!
そして前作からアクアマンを憎んでいるブラックマンタ(破壊光線を赤い目のヘルメットから発射する悪人)はさらに凶悪化してアクアマンに復讐を誓う。ブラックマンタは海底王国が封印していた古代の邪悪な力を手に入れより危険な存在に。
アクアマンは前作で追放・幽閉の身となった異父弟のオーム/オーシャン・マスターに協力を求める・・・というお話になりそう。
とにかく『アクアマン』映画の面白さはファンタスティックな海底王国でくりひろげられる怪獣、怪人、メカが入り乱れてのバトル。リトル・マーメイドの世界でスター・ウォーズしているようなもの。その楽しさやアクアマンならではの豪快さは健在。
個人的におおお!となったのは巨大なタツノオトシゴにのってアクアマンが現れるシーン。昔のアニメやコミックでアクアマンがタツノオトシゴを馬のように乗りこなしているという描写が多かったので、ついにやってくれましたね(笑)
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『アクアマン/失われた王国』
2024 年1 月全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
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