<次世代のタランティーノ>が放つ、ポップでダークなおとぎ話
「次世代のタランティーノ」との呼び声が高いアメリカの新鋭アナ・リリ・アミリプール監督の最新作『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』が11月17日(金)より全国公開となる。本作は、サイケデリックな音楽が鳴り響く刺激と快楽の街ニューオーリンズを舞台に、不思議な能力を持ったミステリアスな少女〈モナ・リザ〉の逃走劇が描かれる新感覚ムービーだ。
このたび、本作で超能力を持つ謎の少女〈モナ・リザ〉役を演じた韓国人俳優チョン・ジョンソと、〈モナ・リザ〉をある計画に引き込むシングルマザーのダンサー役を演じたハリウッドスターケイト・ハドソンのインタビュー映像が到着した。
チョン・ジョンソは、Netflixで10月より配信が開始されるやいなやアジア諸国で視聴ランキング1位を瞬く間に獲得した話題作『バレリーナ』で主人公を演じるなど、いまもっとも注目を集める韓国の新たな逸材だ。
アミリプール監督は、イ・チャンドン監督『バーニング 劇場版』でのチョン・ジョンソの演技を見て「彼女が〈モナ・リザ〉だ」と直感したという。その後、チョン・ジョンソはロサンゼルスにいる監督のもとを自費で訪れ、ふたりで1週間を共に過ごした。
アミリプール監督は、「私も彼女(チョン・ジョンソ)も同じくらいハウスミュージックが大好きだったので、そのビートとリズムにのめり込み、絆のような何かを感じました。そのなかで彼女の〈モナ・リザ〉というキャラクターに対する深い理解を感じ、完全に信頼するようになりましたね」と大絶賛のコメントを贈っている。
本作がハリウッド映画デビュー作となったチョン・ジョンソと共にメインキャストを演じるのは、『あの頃ペニー・レインと』でアカデミー賞Ⓡにノミネートされ、最近ではNetflix配信映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』が評価されたケイト・ハドソン。本作で演じた役柄はスター俳優である彼女にとってチャレンジングであったが、アミリプール監督の「とてつもない才能」に感服して出演を決めたという。
インタビュー映像で、謎の少女〈モナ・リザ〉を演じたチョン・ジョンソは、『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』の物語についての質問に「現代は個人の権利がないがしろにされがち。それでも力強く、自分らしく生きろと教えてくれる映画よ」とコメントした。
また、シングルマザーのダンサーであり、〈モナ・リザ〉をとある計画へ引き込むボニーを演じたケイト・ハドソンは、「さまざまな要素があって一言では言い難い。超常現象スリラー映画とも言えるし、とてもスタイリッシュなアート映画とも言える。誰もが気軽に楽しめる映画よ。ユーモアがあって、人情味に溢れていて、怖いシーンにはワクワクして、とにかく一言では説明しきれない!」と笑顔を見せている。
他人を自在に操ることができるという不思議なパワーを持った〈モナ・リザ〉は、物語を追うごとにピュアな一面が垣間見え、いつの間にか熱いエールを贈ってしまう超キュートでパワフルなキャラクターだ。そんな〈モナ・リザ〉の役どころについて問われたチョン・ジョンソは、「不思議な力を持つ赤ちゃんのような人なの。
彼女は他の人には分からないようなことを感じ取れる」と魅力を明かした。またケイト・ハドソンは、「〈モナ・リザ〉にはとても不思議な力があって、ボニーはその力を金儲けに使えると考えるの。そうして〈モナ・リザ〉とボニーはコンビを組む。まるで『明日に向って撃て!』のブッチとサンダンスや、『俺たちに明日はない』の“ボニーとクライド”などの2人組のようにね。でも似ているようで違っていて…極端な再解釈版ね」と名作映画の2人組になぞらえて〈モナ・リザ〉とボニーの間の不思議な絆について語っている。
また最後に、本作の見所を聞かれるとケイト・ハドソンは、「実際のところ楽しい作品だから、ぜひ思い切り楽しんでもらいたい」と締めくくった。
加えて、今回解禁となる新たな場面写真では、さまざまな衣装に身を包む〈モナ・リザ〉の“七変化”が切り取られている。精神病院の拘束衣や、〈モナ・リザ〉に手を貸すDJファズがくれた大きなタイダイ柄のTシャツ、真っ青なウィッグ、星形のサングラスなど奇抜で印象的なファッションを自由に着こなすチャーミングな〈モナ・リザ〉のビジュアルにも注目だ。
『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』
11月17日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほかにて全国公開
監督・脚本:アナ・リリ・アミリプール 出演:ケイト・ハドソン、チョン・ジョンソ、クレイグ・ロビンソン、エド・スクライン、エヴァン・ウィッテン
配給:キノフィルムズ
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