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2024年注目の人
『哀れなるものたち』で アカデミー賞有力候補の一人に
エマ・ストーン インタビュー
“監督とのコラボレーションは人生のおける最高の贈り物です”
──『女王陛下のお気に入り』に続いて新作『哀れなるものたち』でも組んだヨルゴス・ランティモス監督との仕事について教えてください。次回作でも組むことが決まっていますね。
ヨルゴス・ランティモス監督と私はあらゆる面において正反対です。彼はとても慎重なアプローチをするのに対し、私はただ笑ってふざけたいだけです。この組み合わせは私たちにとって驚きでしたが、私の人生における最高の贈り物の一つです。
彼に対して、言葉では言い表せないほどの称賛の気持ちを抱いています。彼は真の天才で、一緒に仕事ができて光栄です。心から信頼していますし、彼以外の人とこの『哀れなるものたち』を撮ることは考えられません。
──あなたが演じるベラは自ら命を絶ちながら天才外科医によって蘇生し、壮大な冒険を通して成長していきます。彼女を演じてみてどのようなことを感じましたか?
今回ベラ・バクスターという女性を演じるのは、とても楽しみでしたし、怖さもありました。ベラには羞恥心やトラウマもありません。女性にそのような制約を強いる社会で育っていないのです。
ベラは出会う男性、出会う女性、環境や食べるものから何かを得ます。スポンジのような存在です。この役を演じることは、女性であること、勇敢で自由であることを解き放ち、受け入れることのように感じました。
社会的には『みんなは私のことを好きになってくれるだろうか?』と考えがちですが、彼女はそんなことは考えません。男性たちはそれぞれ独自のやり方でベラをコントロールしようとしますが、彼女はそれを受け入れようともしません。彼女はあまりにも自立しているのです。
──ベラを大陸横断の旅に連れ出すダンカン役のマーク・ラファロとの共演はいかがでしたか?
私にとってマーク・ラファロ演じるダンカンは、有害な男らしさを体現しています。抑圧的で、不安定で、男性支配者的なメンタリティを持っています。この役をマークが演じるということは、ヨルゴスのキャスティングがより見事だったということです。
マークのように感情豊かな繊細な人がこの種の人物を演じるなんて想像もしないでしょう。そして彼は見事に演じました。彼がこの領域に踏み込むのを見るのは衝撃的でした。
『哀れなるものたち』
【有力候補部門】作品賞・監督賞・主演女優賞・助演男優賞・脚色賞
『女王陛下のお気に入り』監督とエマ・ストーンが再タッグ
『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再タッグ。自ら命を絶った若き女性ベラが、天才外科医の手で奇跡的に蘇生し、壮大な大陸横断の冒険をする中で、時代の偏見から解き放たれていく。
同名の名作ゴシック小説が原作。第80回ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞し、オスカー最有力の呼び声も。
『哀れなるものたち』
2024年1月26日(金)公開
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エマ・ストーン、マーク・ラファロ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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『落下の解剖学』
【有力候補部門】作品賞・主演女優賞・国際長編映画賞
カンヌ国際映画祭で最高賞受賞の法廷サスペンス
人里離れた雪山の山荘で、謎の転落死を遂げた一家の父親をめぐる法廷サスペンス。男の妻に殺人容疑がかかり、唯一の証人は視覚障碍のある11歳の息子だけだった。これは事故か自殺か殺人か…?
『ゾーン・オブ・インタレスト(原題)』も評判のザンドラ・ヒュラーが主演し、オスカーW候補の可能性も。第76回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。
『落下の解剖学』
2024年2月23日(金)公開
監督:ジュスティーヌ・トリエ
出演:ザンドラ・ヒュラー、スワン・アルロー
配給:ギャガ
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『ゾーン・オブ・インタレスト(原題)』
【有力候補部門】作品賞・監督賞・助演女優賞・国際長編映画賞
アウシュヴィッツ強制収容所の所長の“凡庸な”家庭生活
悪名高きアウシュヴィッツ強制収容所の隣で暮らす所長一家の平穏な生活を描き、“凡庸な悪”の恐ろしさやホロコーストの悲劇を浮き彫りにするA24の衝撃作。
庭付き2階建ての邸宅で暮らしている裕福な一家。庭の有刺鉄線や時折の銃声や叫び声によって、一家の正体がゆっくりと明らかになっていく…。第76回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞。
『ゾーン・オブ・インタレスト(原題)』
2024年公開
監督:ジョナサン・グレイザー
出演:ザンドラ・ヒュラー、クリスティアン・フリーデル
配給:ハピネットファントム・スタジオ
『フェラーリ(原題)』
【有力候補部門】作品賞・監督賞・主演男優賞・助演女優賞
フェラーリの創始者の激動の人生をマイケル・マン監督が映画化
イタリア自動車メーカー、フェラーリの創始者エンツォ・フェラーリの激動の人生を『ヒート』(1995)の名匠マイケル・マン監督が映画化。
1957年の夏、夫婦関係も会社経営も危機にあったフェラーリが危険なレース“ミッレミリア”に挑む姿を描く。主演アダム・ドライバーは実年齢から20歳近く離れた59歳のフェラーリ役に挑戦。妻役にペネロペ・クルス。
『フェラーリ(原題)』
2024年公開
監督:マイケル・マン
出演:アダム・ドライバー、ペネロペ・クルス
配給:キノフィルムズ
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『カラーパープル』
【有力候補部門】作品賞・主演女優賞・助演女優賞
スピルバーグ監督の不朽の名作がミュージカル映画に
巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督がピュリッツァー賞受賞の同名小説を映画化した1985年の『カラーパープル』。アカデミー賞10部門11ノミネートされた不朽の名作がミュージカルとして生まれ変わる。
父に疎んじられ10代で望まぬ結婚をした主人公セリーが不屈の精神で人生を変えていく物語。グラミー賞受賞のファンテイジア・バリーノ主演。
『カラーパープル』
2024年2月9日(金)公開
監督:ブリッツ・バザウレ
出演:ファンテイジア・バリーノ、タラジ・P・ヘンソン
配給:ワーナー・ブラザース映画
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『異人たち』
【有力候補部門】主演男優賞・脚色賞
山田太一の「異人たちとの夏」がイギリスを舞台とした英語作品に
2023年11月に89歳で亡くなった作家・山田太一が1987年に発表し、第1回山本周五郎賞を受賞した長編小説「異人たちとの夏」。海外でも刊行されたこの原作を『荒野にて』(2017)のアンドリュー・ヘイ監督が現代のイギリスを舞台に新たに映画化。
ロンドンに暮らす脚本家アダムの目の前に、30年前に交通事故で亡くなった両親が昔のままの姿で現れる。
『異人たち』
2024年4月19日(金)公開
監督:アンドリュー・ヘイ
出演:アンドリュー・スコット、ポール・メスカル
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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『パスト ライブス/再会』
【有力候補部門】作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞
幼なじみの男女の初恋と再会を描くA24のラブストーリー
ソウルで幼なじみとして育った男女の初恋と24年後の再会を描くA24製作の大人のラブストーリー。12歳の泣き虫の少女ナヨンと少年ヘソンは幼なじみとして育つが、ナヨンの引っ越しで疎遠に。24年後、NYで再会した二人は運命的な一週間をともに過ごす。
これが長編デビューのセリーヌ・ソン監督の半自伝的ストーリーで、ゴッサム賞の作品賞を受賞。
『パスト ライブス/再会 』
2024年4月5日(金)公開
監督:セリーヌ・ソン
出演:グレタ・リー、ユ・テオ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
『メイ・ディセンバー(原題)』
【有力候補部門】作品賞・主演女優賞・助演女優賞・助演男優賞・脚本賞
ナタリー・ポートマン&ジュリアン・ムーアの2大オスカー女優が共演
アカデミー賞6部門ノミネートの『キャロル』(2015)の名匠トッド・ヘインズ監督最新作。ナタリー・ポートマンとジュリアン・ムーアのオスカー女優ふたりが共演。
20年前に20歳以上年下の十代男性と関係を持ち、のちに結婚し物議を醸した女性。そこへ映画で彼女を演じることになったハリウッド女優が現れ、生活が一変する。原題の「May-December」は「年の離れた」の意味。
『メイ・ディセンバー(原題)』
2024年公開
監督:トッド・ヘインズ
出演:ジュリアン・ムーア、ナタリー・ポートマン
配給:ハピネットファントム・スタジオ