日本人役にはすべて日本人の役者。
ハリウッド作品として革新的なキャスティングが実現
本作は、戦国の日本を描いたジェームズ・クラベルの小説「SHOGUN」を『トップガン マーヴェリック』の原案を手掛けたジャスティン・マークスや、真田広之らハリウッドの製作陣によるドラマシリーズ。徳川家康をはじめとした歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン<鞠子>。彼らが繰り広げる歴史の裏側の、壮大な“謀り事”。そして、待ち受ける大どんでん返しが描かれる。
長きにわたってハリウッドと日本双方で活躍してきたレジェンド俳優、真田広之。プロデューサーと主演を務めた本作では、“日本人として日本の文化を正しく世界へ紹介したい”という熱い想いを胸に隅から隅までこだわり抜いて作品を完成させた。出番のありなしに関わらず朝早くに現場に出向き、美術や小道具チェックをした後で役者を迎え入れてのリハーサルを確認し、自身の扮装に入るという超多忙なスケジュールを過ごした。そんな真田の想いに応えるように、本作では脚本の執筆に衣装デザイン、美術の構想まで徹底した時代考証が行われ、動きやセリフの一言一句まで妥協を許さない作品づくりが行われた。
そのこだわりはキャスティングにも及ぶ。日本人の役にはすべて日本の役者を抜擢した。キャスティングについて『トップガン マーヴェリック』の原案も手掛けた本作のプロデューサー、ジャスティン・マークスは「僕たち西洋人の目は、あるタイプ(の日本人)に注目する傾向があって、多分僕たちはそのことに気づかないときもあります。そこでお決まりやありがちな表現が出てくるんです。だから、キャスティングのプロセスでとても重要だったのは、常に自分たち自身をチェックすることでした」と振り返る。ハリウッドと日本の文化を融合させるといった革新的な作品を前に、ハリウッドのプロデューサーたちも常に自分自身にも問いかけながら制作していたのだ。
キャスティングの話が進むとマークスらが、真田に「この人はあなたの息子のように感じられる?」「この人物はこのキャラクターで、あなたの代理人のように感じられる?」などの問いかけをするプロセスが初期段階にあったという。マークスはそれについて「(真田が)いくつかのアイディアに対して拒否権を行使してくれて良かったと思っています。そのことがこういった思いもよらない領域に押し上げてくれたんです」と、真田自身が納得できるものまで追求し意見をしたことによってより良い作品になったと話す。
一方で真田はそのプロセスについて「他の文化に対する敬意を持つことなんです。最初から、彼らは日本人の役には全て日本人の役者を起用しようとしました。それで、僕は『時代は変わった』と感じたんです。長かったですが、ついにそうなったんです」と感慨深く振り返る。
試行錯誤を経たキャスティングの結果、吉井虎永役の真田広之をはじめ、主君である虎永から信頼を寄せ“謀反人の娘”の宿命を背負うキリシタン・戸田鞠子役にはアンナ・サワイ、虎永と天下の覇権を争う敵・石堂和成役に平岳大、虎永に長年仕える忠実な腹心・戸田広松役に西岡德馬、亡き太閤との子を守る母・落葉の方役に二階堂ふみ、悪名高い裏切り者で虎永の側近・樫木藪重役の浅野忠信まで、名だたる役者陣が勢ぞろいした。
真田の強いこだわりによって集められた、確かな演技力を持つ日本人キャストたちが描く、歴史の裏側の壮大な“謀り事”。「SHOGUN 将軍」はディズニープラスの「スター」にて独占配信中。
『SHOGUN 将軍』
ディズニープラスの「スター」で独占配信中
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Katie Yu/FX