前年最もよかった俳優・作品・監督をSCREEN読者が選出するSCREEN映画大賞。掲載しきれないほどたくさん届いた愛ある読者の皆様のコメントと共にご紹介します。(3ページ目:文・相馬学/デジタル編集・スクリーン編集部)
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1位 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』

画像: 1位 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』

前回の『トップガン マーヴェリック』に続いて今回もトム・クルーズ出演作が1位となりました! 読者の皆さんのアツいコメントと共に本作の魅力を改めて振り返ってみましょう。

あらすじ

ロシアの潜水艦に搭載された高性能AI、通称エンティティが自我を得て巻き起こした反乱。各国はネットワークの脅威に警戒しつつも、水面下ではエンティティを制御できるふたつの鍵を求めていた。

CIAの指令に逆らい、イーサンと彼のチームは独自に鍵の行方を探る。そんな彼の前に、イーサンの過去を知る元諜報員ガブリエルが野望を抱いて立ちはだかる。

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ファンの声

大好きです! 2023年「ミッション:インポッシブル」新作公開の前には、過去作を全て見直したほどです。どんどんかっこよくなっていくイーサンに、ドキドキが止まりません!(20代・女性)

小さなころからミッションシリーズが大好きなんです! スクリーンでテーマ曲を聞くたびに心が躍ります。(30代・男性)

崖からバイクで飛び降りるシーンには震えました…トムにしかこなすことのできないアクションに、毎度感動させられます。(50代・男性)

カーチェイスのシーンがお気に入りで、ヒロインを演じたヘイリー・アトウェルとのコンビがすごく良かったです!(40代・女性)

リアルな迫力にこだわって体力の限界に挑むトム・クルーズへの信頼

2023年に公開された実写の洋画ではナンバーワンの日本興収を記録したことも追い風となったか、こちらでも堂々の第1位。トム・クルーズ主演作では、昨年の『トップガン マーヴェリック』に続いて2年連続の頂点となった。

全米俳優組合のストにより、2023年はトムの来日キャンペーンを行なうことがかなわなかったが、それでもヒットして高評価を得たのは、27年にわたって継続している「ミッション:インポッシブル」シリーズへの信頼感もあるに違いない。

トムふんする敏腕スパイ、イーサン・ハントと、彼のチームが世界の危機に立ち向かうというシリーズの基本プロットは、今さら説明するまでもないだろう。

物語の点でオリジナリティを挙げるなら、人間のヴィランとともに、AI、すなわち人工知能がイーサンの敵となったこと。AIによる人類の反乱自体を描いた作品は今や決して珍しくないし、2023年には『ザ・クリエイター/創造者』という力作も登場した。

デジタル化が急速に進む21世紀の世界で、これほどの難敵はいないわけで、必然的にドラマのスリルは上昇する。AIに支配されているオンラインによって伝えられた情報の正確さは不確かだし、誰が敵で誰が味方かを見極めるのが困難になる。

当然、イーサンはこれまで以上にチームとの連携を密にしなければならないし、これまで以上に体を張らなければならない。そういう意味では、従来のアクションエンタテインメントに近未来SFが結びつき、本シリーズは劇的に進化を遂げた……とも言える。

そんな新味に加え、本作にはシリーズならではの魅力もしっかり脈づいていた。たとえば、ドラマ上の意外性。現実的な世界観に根差していた、このシリーズにAIという敵を据えたこと自体が驚きだ。

加えて、過去2作にわたってイーサンと共闘を繰り広げた元MI6エージェント、イルサが命を落とすこともショッキングだった。本作の人間側のヴィランであるガブリエルの思想にAIと共鳴しているのではないか……という大胆な設定も面白い。これについてははっきりしたことはわからないが、後のシリーズで究明されることになるだろう。

そして「ミッション:インポッシブル」シリーズと言えば、何と言ってもトム・クルーズの体を張ったスタントは欠かせない。もっとも目を見張ったのは、バイクを飛ばして崖から落下し、ダイブした状態で列車に飛び移るシークエンス。

実際にトムが崖からバイクで飛び降りたのは、今となっては有名な話。もちろん、そこには製作チームによる綿密な準備や、トム自身のトレーニングも必要だったが、それにしても断崖絶壁からのダイブに意欲的に取り組める人間がどれほどいるだろう?

これだけでも、前作以上に凄いものを見せたいというトムの熱意が伝わってくる。トムのようにベテランともなれば、わざわざ無理をしてスタントに臨むこともないのだが、それでもリアルな迫力にこだわって体力の限界に挑む。それだけでもシリーズのファンとしては嬉しくなる。

こうなると、気になるのは次の「ミッション:インポッシブル」だ。本作に“PART1”というタイトルがついている以上、PART2も作られるワケで、実際に本作にはガブリエルとの対決をはじめ、未決着のまま放置された要素が含まれている。

シリーズのファンとしては、当然のように、すべてが解決するであろうPART2を観ないことには収まりがつかない。当初は2024年の公開が予定されていたPART2だが、昨年の俳優組合のストにより撮影が遅れたことから、現時点では2025年5月に全米公開が設定されることになった。

日本でもほぼ同時期に公開されると思われるが、一刻も早く観たい!というのが本作に票を投じたファンの本音だろう。

画像10: 第73回SCREEN映画大賞【作品部門】読者が選んだベスト20発表!

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
4K Ultra HD+ブルーレイ 価格:7260円(税込)
発売元・販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント

© 2023 Paramount Pictures.

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