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本名
アニャ・ジョセフィン・マリー・テイラー=ジョイ(Anya Josephine Marie Taylor-Joy)
生年月日
1996年4月16日
出生地
アメリカ・フロリダ州 マイアミ
主な出演作品
- 『ウィッチ』(2015)
- 『スプリット』(2017)
- 『ミスター・ガラス』(2019)
- 『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)
- 『ザ・メニュー』(2022)
- 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023)
- 『マッドマックス:フュリオサ』(2024)
初めて“恋に落ちた”映画は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
マイアミで6人きょうだいの末っ子として生まれたアニャ。6歳までアルゼンチンで育ち、その後ロンドンに引っ越すが、8歳まではスペイン語しか話せなかったという。そんな彼女が渡英後に初めて映画館で観たのが2002年公開の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』。このときはまだ英語がわからなかったものの、それが初めて“映画に恋に落ちた瞬間”となった。
ハリポタオタクを自認している彼女は「ハリー・ポッター」の原作本を通して英語を習得していったそうで、のちに『ザ・メニュー』でレイフ・ファインズと共演した際には“あのヴォルデモートと共演するんだ”と密かに興奮していたとか。
学校では容姿のことでいじめに遭っていた
自分の見た目にコンプレックスを抱いているというアニャは過去に「私は映画に出られるほど美しいとは思いません。ただ変わった顔だと思うだけ。自分のことを美しいと思ったことはないし、これからも思うことはないでしょう」と発言したことも。子ども時代には大きい目をからかわれて、学校でいじめに遭った経験があることも明かしている。
しかしそんなアニャを救ったのは母親の言葉だった。当時のことをアニャは次のように振り返っている。「容姿のことでいじめられたとき、母はいつも『あなたは人の内面を見なさい』と言ってくれました。見た目や身分などで人を判断するのではなく、その人の心が好きかどうかだけを見なさいと。そのアドバイスに救われて、母には本当に感謝しています」
スカウトマンをストーカーと勘違い
14歳で女優を目指してニューヨークに渡ったアニャのデビューのきっかけはスカウトだった。ある日自宅近くで犬の散歩をしていた彼女は、車が後をつけてくるのに気づく。ストーカーだと勘違いした彼女は犬を抱えて逃げようとしたものの、そのとき車の中から「お願い、止まってくれたら後悔させない」と声をかけられる。
その車に乗っていた人物こそ、ケイト・モスやカーラ・デルヴィーニュを発掘した人物として知られる伝説的スカウトマンのサラ・ドゥーカスだった。翌日両親と一緒に事務所を訪れ契約に至ったアニャはモデルの仕事を通じて才能を見いだされ、女優としての道を切り開いていった。
初めてのオーディションに落選して号泣
アニャが初めて受けたオーディションはディズニー映画『マレフィセント』。アンジェリーナ・ジョリー演じる妖精マレフィセントの少女時代の役だった。残念ながらオーディションには落選し、初めての経験にアニャは「長い間泣いてしまった」そう。
のちに「ディズニー映画だし、アンジェリーナが大好きだったから、すごくやりたかったんです。私はアンジェリーナには全然似ていないから、受かるはずもなかったけれど、奇跡は起こるものだって思っていたんです」と思い返している。
女優になる前はバレエに夢中だった
モデル・女優になる前、アニャが情熱を注いでいたのがバレエ。10代のときにこのままプロを目指すべきか悩み、最終的には役者としての道を選ぶことになったという。
このバレエ経験は、チェスの天才少女を演じた彼女の出世作「クイーンズ・ギャンビット」撮影時に意外な形で役立ったそうで、「チェスの動きは指で踊るバレエの振り付けのようなものだと思っていたから、ダンサーの経験が役立ちました。私はステップを覚えるのが得意なんです」と語っている。
また元バレリーナという経歴は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でフュリオサを演じたシャーリーズ・セロンとの共通点でもある。
“絶叫クイーン”の苦手なものは?
本格的なデビュー作となった『ウィッチ』やM・ナイト・シャマラン監督の『スプリット』などホラー/スリラー映画への出演経験が豊富なアニャは“絶叫クイーン”と呼ばれることも。しかし本人はホラー映画が苦手で、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)を見たあとはしばらく恐怖で眠れなかったほどだとか。
そんな彼女がホラー映画以上に苦手としているのが“回転ドア”。「閉所恐怖症ではないんですが、回転ドアにはいつもビクビクしています。回転のスピードが速いと間に合わないんじゃないかと心配してしまって。だからいつも回転ドアは避けて別のドアを通るんです。周りの人は『大丈夫、大丈夫』と言ってくれるんですけど…」と意外な“恐怖”を告白している。
歌もうまい!
幼い頃から歌うことが大好きで、ウクレレやギターも得意だというアニャ。今のところミュージカル映画に出演したことはないが、『ラストナイト・イン・ソーホー』では歌手の卵であるサンディ役を演じ、名曲“恋のダウンタウン”のカバーで歌声も披露した。その美声には世界中から絶賛の声が寄せられ、ミュージックビデオも作られたほど。
この歌唱についてアニャは「いつもシャワー中に歌ってはいましたが、歌うことにはかなり恐怖を感じました。でもエドガー(ライト監督)がずっと応援してくれて背中を押してくれて、歌うのはとても楽しかったです」と語っている。
結婚式のテーマはヴァンパイア!?
先日2022年のエイプリルフールの日にニューオーリンズで極秘結婚式を行っていたことをインスタグラムで明かし、結婚2周年を自ら祝ったアニャ。お相手はロック・ミュージシャンのマルコム・マクレー。昨年10月に二人のイタリアでの結婚式の模様が報じられていたが、実際にはその前から二人の結婚生活は始まっていたようだ。
この極秘結婚式、テーマは“ヴァンパイア”だったということで、アニャは心臓の形をしたケーキの写真を投稿し、自らを「吸血鬼レスタト」と呼んだ。これは、ニューオーリンズを舞台とする『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994)の登場人物にちなんだものだ。