様々なハリウッドスターの台頭が目覚ましい今夏。今回は、多くの映画ファンを魅了する、若手からベテランまでの8人のスターを最新作とともにご紹介します! 今回は、『チャレンジャーズ』でテニス界の元トッププレイヤーを演じたゼンデイヤについて。(文・斉藤博昭/デジタル編集・スクリーン編集部)
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ゼンデイヤ プロフィール

1996年生まれ。広告モデルやCM出演を経て2010年、ディズニーチャンネルのドラマシリーズ「シェキラ!」で人気を獲得。2017年の『スパイダーマン:ホームカミング』から同シリーズ3作に出演。

近年は『デューン 砂の惑星PART2』(2024)など話題作への出演が続く。2019年からのドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」では2度のエミー賞受賞。2011年にデビューシングルを発売して以降、ミュージシャンとしても活躍中。

最新作ですべてを手に入れたテニス界の元トッププレイヤーに!

「この映画でのテニスは、それぞれが持つ“力”の比喩にすぎないの。そしていつも他人に頼ってばかりいるような人には、この力のせめぎ合いにはついていけない。テニスがタシの初恋だったの。テニスが彼女に強さと力を与え、今の彼女を作った。

私も身に覚えがあるの。私も仕事を通してたくさんのアイデンティティーを見つけたから。タシは怪我をした瞬間から、彼女を象っていた唯一のものを失ってしまうの。だからテニスに代わるものを見つけなければいけなかった。

彼女はいつも物事がうまく廻るように全力を尽くし、自分の感情をコントロールすることで、人生において何が必要で彼女自身が何を求めているのかを見出そうとするの。でも彼女が本当にそれを正しい方法だと思っていたのかはわからない。そんなタシと自分を重ねてしまう女性はきっとたくさんいるわ」

ゼンデイヤ出演作『チャレンジャーズ』

画像: ゼンデイヤ出演作『チャレンジャーズ』

自分を中心に揺れ動くゲームの勝敗! 0(ラブ)トライアングルが激しく揺さぶるインテンシティ

いま若手スターで最も勢いのあるゼンデイヤが、あのティモシー・シャラメをトップ俳優へ押し上げた、『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督の新作で主演。それだけで注目度が高い『チャレンジャーズ』だが、全米公開されるや大絶賛を集めている。

テニス界でランキング下位の選手が争う大会“チャレンジャーズマッチ”に参加したトップ選手のアート。かつて親友として腕を磨き合ったパトリックと彼の対戦とともに、同世代の女子の有望選手、タシ・ダンカンも絡んだ人の過去がドラマチックに甦っていく。タシはパトリックの元恋人で、現在はアートの妻。13年におよぶ三角関係は、あまりに濃密で複雑なものだった……。

それぞれの愛とジェラシー、憎悪、そして親友“以上”の絆を、現在のゲームと交錯させる脚本は、『パスト ライブス/再会』のセリーヌ・ソン監督の夫、ジャスティン・クリツケスが担当。

『ソーシャル・ネットワーク』(2010)などで2度のオスカー受賞のトレント・レズナー&アッティカス・ロスによる音楽も絶妙な効果を上げ、タシ役のゼンデイヤらメイン3人のプロテニス選手になりきった動きと、繊細を極めた感情表現、グァダニーノが仕掛ける大胆な映像テクニックに魅せられながら、信じがたいテンションの結末へ到達する!

あらすじ

テニス界のトップに立つアート・ドナルドソンが、ランキング下位の選手が出場するNYの小さな大会に参加。勝ち進んできたパトリック・ズワイグと対戦する。アートとパトリックは、10代の頃は親友でダブルスも組んでいた仲。

当時、彼らは同世代の有望選手、タシ・ダンカンと仲良くなり、結局タシとパトリックは恋人になった。しかしその後、彼らは仲違いし、タシはアートと結婚。ケガでテニス選手の道を断念したタシは、アートのコーチも務めていたが、2度と会いたくないほど嫌いになったパトリックが、夫と同じ大会に出ることに困惑する。

登場人物紹介 タシを奪い合う0(ラブ)トライアングル

画像: 登場人物紹介 タシを奪い合う0(ラブ)トライアングル

タシ・ダンカン(ゼンデイヤ)
画像中央

テニスのジュニア有望選手だったが現在は夫のアートのコーチ。元恋人と夫の対戦に立ち会う。

アート・ドナルドソン(マイク・フェイスト)
画像左

グランドスラムで複数の優勝歴をもつテニス界のスターだが、“チャレンジャーズマッチ”ではスランプに陥っていた。

パトリック・ズワイグ(ジョシュ・オコナ―)
画像右

アートと一緒にテニスの世界で成長。タシの元恋人で、テニスの実力ではアートに差をつけられる。

注目ポイント1:現在と過去が行き来する巧妙なストーリーに痺れる!

画像: 注目ポイント1:現在と過去が行き来する巧妙なストーリーに痺れる!

メインで進行するのは、アートとパトリックの対戦。死闘へなだれこむゲーム展開に、彼らとタシの出会い、その後の愛とライバル関係が挟み込まれていく。3人の関係性がじわじわ明らかになるプロセスはスリリングだが、ゲームがアートに有利な流れになると彼の視点で過去のエピソードが鮮やかに伝わってきたり、そのタイミング&構成があまりに巧み!

注目ポイント2:胃もたれするほど大胆&驚きの連続ばかりの映像!

画像: 注目ポイント2:胃もたれするほど大胆&驚きの連続ばかりの映像!

『君の名前で僕を呼んで』や『サスペリア』でも組んだグァダニーノとムックディプロームなので、今回は過去のどんな映画とも違う映像にチャレンジ。テニスのゲームでの超スピーディなカメラ移動や、打たれたボールの視点に切り替わるシーン、スローで落ちる汗の美しさなど、すべてが大胆&驚き。それぞれの映像に込められた意図を、観た後に誰かと語り合いたくなる!

注目ポイント3:タシを取り合う男子2人のキャストにも注目♡

画像: 注目ポイント3:タシを取り合う男子2人のキャストにも注目♡

パトリック役のオコナーは、エミー賞など受賞のドラマシリーズ「ザ・クラウン」のチャールズ皇太子役とは別人のストレートな愛情表現から屈折感まで名演。一方、アート役のフェイストは、ミュージカルでキャリアを積み、『ウエスト・サイド・ストーリー』のリフ役でブレイクしただけあり、プロテニス選手役もお手のもの。肉体表現に惚れぼれ。

画像: マイク・フェイスト Photo by Getty Images

マイク・フェイスト

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画像: ジョシュ・オコナー Photo by Getty Images

ジョシュ・オコナー

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ルカ・グァダニーノ監督 コメント

画像: ルカ・グァダニーノ監督とローマのフォトコールにて Photo by Getty Images

ルカ・グァダニーノ監督とローマのフォトコールにて

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「この映画を撮る数年前に、あるイベントでゼンデイヤに会ったんだ。私の隣に座る彼女の、注目を浴びようともありのままで真っ直ぐな姿勢に魅了されたよ。

彼女をただ意志の強い女性に仕立て上げるのは簡単だっただろう。しかし、ゼンデイヤはその逆を行ったんだ。彼女はタシが他者をコントロールしている感じや、タシの持つ力を見事に表現してくれた。そして同時にタシの強さの中の脆い部分も大事に育ててくれた、タシの自己定義とも言えるね。

ゼンデイヤは素晴らしい役者であり、素晴らしいプロデューサーでもあった。彼女なりの方法で努力し、最高のパフォーマンスを見せてくれるんだ」

『チャレンジャーズ』
2024年6月7日(金)公開
2024/2時間11分/配給:ワーナー・ブラザース映 画
監督:ルカ・グァダニーノ
出演:ゼンデイヤ、ジョシュ・オコナー、マイク・フェイスト

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