本作『デッドストリーム』は、炎上系配信者として大人気のショーンが呪われた館での生配信の模様を描くPOVホラー。主演ジョゼフ・ウィンターと妻のヴァネッサが、監督・脚本・制作・編集・音楽に至るまで二人三脚で作り上げた渾身作だ。SXSW映画祭での観客賞受賞のほか、各地の映画祭を席巻。米映画レビューサイトでも支持率91%を記録するなど、幅広い層から高い評価を獲得している。
今回のトークイベントでは、劇中のショーンの行動にならって、ルーレットでテーマを決め、落合とはやせが恐怖のエピソードの数々を語った。
最初は親近感を持って観ていたという落合だが、途中からは幽霊側を応援!?
MC:映画『デッドストリーム』、みなさんいかがだったでしょうか?僕はホラー映画が大好きなんですが、調子に乗った迷惑系配信者が霊にボコボコにされるという、本当に素晴らしい映画だなと思いました(笑)。それでは、お二人に感想を伺っていきたいと思います。落合さん、いかがでしたか?
落合:僕はショーンと似たようなことをやっているので(笑)、最初はすごい親近感がありましたし、ショーン頑張れ!っていう気持ちで見ていたんですけど、いかんせん彼の性格が捻じ曲がっているので(笑)。途中で幽霊にフルボッコにされていましたけど、あれを見ていると逆に爽快感があるというか、もっとやれ!いいぞ!と逆に幽霊側を応援しちゃうみたいな気持ちにもなりましたし、それを受ける彼のリアクションがめちゃくちゃ良かったので、面白いなというふうに見れましたね。
MC:泣きそうな声を出してましたもんね(笑)。
落合:そうですね(笑)やっぱりいいですね、ああいうリアクションは。
MC:ありがとうございます。はやせさんお願いします。
はやせ:見てて一番うわっと思ったのが、あの呪いの家がネットが通じるんだということですね(笑)。
(一同爆笑)
はやせ:バリバリあそこで生配信できるんだと(笑)。ああいうところって行くと、配信ちゃんとできるのかなっていうのが一番(不安)じゃないですか。だけど呪いの家は配信できるんだ!っていうのが一番。ちゃんと配信できてましたよね(笑)。
それがすごいなというのもありましたし、いろんな怪異が出ていて、例えばカメラにしか映り込まないとか、打撃とか、警察官かと思ったら違ったみたいな。見る方も自分が好きな怪異ってあると思うんですよね。どういう攻め方やアプローチの仕方が好き、みたいな。それが結構詰まっていて、なんか愛に溢れているなとも思いました。
それとやっぱり落合さんもおっしゃっていたように、ショーンが嫌なやつやから、それがボコボコにされていくというのが面白いし楽しいし、結局怖くて笑っちゃうっていう、それがちょうどいい塩梅ですごくいい作品やなと思いました。
MC:素敵でしたよね。あんなに迷惑系って言っているのに、準備はめちゃくちゃ万端で(笑)それがすごくいいですよね、手際の良さが(笑)。
落合:多分仕事はできるんじゃないですか(笑)。
(一同爆笑)
ライトが消えている間に映り込んだ!リアルに起きた配信中の心霊現象
MC:それでは、ここからトークパートに入っていこうと思います。劇中でショーンがルーレットを使っていましたが、今回はその劇中のルーレットをオマージュしたものを使ってトークテーマを決めてお話ししていきたいと思います。
早速一つ目のテーマは…「配信中の心霊現象」についてです。配信中の心霊現象と言ったら落合さんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか?
落合:そうですね…劇中でもありましたけど、ベタですが例えば物音が入るとか、人の呻き声のようなものがするとかっていうのは経験がありますし、ちょっと人っぽいな…見間違えかな?みたいなのもやっぱりベタにあったりするんですけど。撮影中にカメラが急に止まるとか、カメラにノイズが入るとか、普通にテーマパークとかで撮影する時には絶対に起きないのに、心霊系の配信中の時だけ起きるっていうのがやっぱりあります。この前ある方に、そういう現象って電子機器に影響を及ぼすんですよって言われて、すごいドン引きしたんですけど(笑)そういうことってはやせさんもありますか?
はやせ:結構あると思いますね。カメラにしか映り込まないっていうのは経験したことがあって。小さい頃からこういうもの(心霊現象)が好きで、こういう世界があればいいなと思ってこの業界に入って、テレビの裏方を18歳のときからやっているんですけど、26歳ぐらいの時にある番組に付いてやっている時に、熊本だったと思うんですけど、ある一軒家があって、そこで心霊現象があるから撮りましょうかってなって。
それで撮っている時に、(家主が)車庫がちょっと怖いんですよねって言うんですよね。でも何が起きたかは教えてくれなくて。それで、じゃあ車庫で撮りましょうかと夜から朝まで回していたら、急にバッテリーライトがバツって消えて。「お前ライトちゃんと充電しておけよ」という話になり、ADさんとディレクターさんがわーって言い合いをしているんですよ。
で、ディレクターさんがカメラがオンになっているのを一回オフにして、その後オンにしたんですよ。僕らは別でモニターを見ていたんですけど、そしたらその数分の間にそこでおじいちゃんが首を吊ってて。本当に数分ですよ。えっ!?ってなって。で、戻ってきたディレクターがライトが消えたのは何かの不具合だと思うわ〜って言っていて、それよりも見てくださいって言って映像を見たらやっぱり吊っていて。それでみんなで車庫に行ってみたら、その場には誰もいないんですよ。やっぱり映り込むってこのカメラだけなんやってなって。それがリアルすぎて。本当にちゃんと映り込んでいるんで。ちなみに、放送する時は、かなりリアルやからって逆にCG処理して薄くして。
(一同感嘆)
はやせ:足のアップにして放送しましたね。
MC:そんなことがあるんですね。
はやせ:完全に体が(吊られて)揺れてたんで。相当叫びましたよ、その時は。そういうのは何回かしかないですけど。
MC:何回かはあるんですね(笑)。
はやせ:何回かはありました(笑)。
落合:ライトが消えるとかなんで起きるんですかね?本当に起きるんですよね。充電あるのに、電池変えたばっかりなのに急につかなくなるとか。
はやせ:ありますあります。
落合:あれは不思議ですよね〜。ああいう場所じゃないと起きない。
MC:やっぱりそういうことがあるんですね。怖いですね〜。それでは続いてのテーマに行ってみましょう。(ルーレットを回して)「呪い」です!
はやせ:「呪い」と書いて「まじない」とも読みますが、呪い本ってあるんですよ。しかも江戸時代からあって、民間でも使える呪い本もあるんですよ。300〜400近い呪いが載っていて、今も使えるかどうかその中の一個をやってみようって話になったんですよね。
体に害があるとかだと本当に効いたら怖いからということで、「屁が臭くなる呪い」と言うのがあったので、それを二人でやってみようと(笑)。ただ、やり方がわからなかったので、京都のお坊さんのところにまで行って、ちょっと一緒にやってくれませんかと言ってやったんですよ実際に。それは、紙にその呪いを書いてそれを水に溶かして飲むというやつだったんですよ。効果を確認するために、それまで体調を整えるためにもう野菜しか食べないようにして(笑)。
(一同笑)
はやせ:臭い屁が出ないように体を作っていって臨んだんですけど、実際に呪いをやってその紙を飲んだら本当に数時間後に臭くなって(笑)。
MC:臭くなるっていうのはどんな臭いだったんですか?
はやせ:肉の臭いみたいな感じでしたね。食べてないのに。びっくりしましたが、その日は楽しかったですね(笑)。
(一同爆笑)
はやせ:一緒に呪いを試した二人でゲラゲラと笑い合いました。でも、それが効くということは、他の恐ろしいやつも効くんだろうなって思ってちょっとゾッとしましたね。