世界中で大ヒット中の『デッドプール&ウルヴァリン』。一つの物語としてキチンと完結はしていますが本作にちりばめられた要素が今後のMCUの伏線に? 広がる可能性の数々をご紹介します。(文・杉山すぴ豊/デジタル編集・スクリーン編集部)

「アベンジャーズ」映画への伏線に加えてR指定作品であることも大事なポイント

最初にお断りしておきますが、このコラムはネタバレ全開なので必ず『デッドプール&ウルヴァリン』をご鑑賞後にお読みください。

画像: 「アベンジャーズ」映画への伏線に加えてR指定作品であることも大事なポイント

今後のMCUにX-MENが登場しやすくなった

大ヒットとなり、ファンにも大好評の『デッドプール&ウルヴァリン』。気になるのは本作の存在・成功が今後のマーベル・シネマティック・ユニバース/MCUに与える影響です。

まず本作の大きな特長は20世紀フォックス(現20世紀スタジオ)の一連のX-MEN映画等がMCUとマルチバースの関係である、つまり大きな意味でMCUの一部であると明言されたことです(もっともこれらはすでに『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』や『マーベルズ』で示唆はされていましたが)。ということはX-MENという存在がこの先どのバースに現れてもいい、という意味でもあり、今後のMCUにおいてX-MENをより登場させやすくなったということでしょう。

TVAとロキの存在がMCU内で大きくなるかも

そしてマルチバースがテーマになっている以上、TVA(時間変異取締局)がいまのMCUにおいて極めて大きな影響を与える組織であることもよくわかりました。TVAはロキと大きくつながっています。今回の『デッドプール&ウルヴァリン』にロキは出ませんでしたが、この先TVAへの存在感が増せば増すほど、その後ろにいるロキの存在がMCU内で大きくなると思います。

画像: ウェイドがパラドックスにスカウトされた意味とは

ウェイドがパラドックスにスカウトされた意味とは

本作において一番重要なポイントはTVAのパラドックスがなぜデッドプールを滅びゆく(というかパラドックスがとっとと消滅させようとしていた)世界から彼を引き抜いたか?ということです。パラドックスとしてはこの先起こる神聖時間軸(ここがMCUのベースとなるバース)の存亡をかけた大きな戦いの戦力としてデッドプールをスカウトしたと思われます。そのヒントになるのがうっかりデッドプールにみせてしまったソーとの未来での絡み。つまりソーとデッドプールはともに戦っていることがわかります。恐らくこれがアベンジャーズ映画第6弾『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ(原題)』で描かれる大決戦/シークレット・ウォーズでしょう。そう、この先のMCUで他のヒーローたちと一緒にデッドプールが戦うことになると思います。

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