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1200坪のオープンセットで実現した墓所

画像: 1200坪のオープンセットで実現した墓所

事の発端となる墓を、チャン・ジェヒョン監督はもうひとりの主人公ととらえ、ロケハンを敢行。雰囲気のある墓地を見つけ出し、これをヒントにして平凡だが奇妙な山頂の墓地を1200坪のオープンセットでつくり出した。土を2メートル積み上げ、50本の木を植えた美術スタッフの奮闘により、人が訪れたがらない陰惨な空気感がそこに!

CGを最小限に抑えた撮影が見事!

画像: CGを最小限に抑えた撮影が見事!

ジャンル作品はCGに頼りがちだが、本作ではそれを最小限に抑え、リアルな映像を提示することにこだわった。何かがそこにいる場面では、あえてピントを合わせていないショットで現場の勢いや荒々しい状況をリアルに表現。登場人物の動きを追う手持ちカメラの映像が、ドキュメンタリーのような臨場感を醸し出す。

墓を掘り起こす際の儀式のシーンが圧倒的な迫力!

画像: 墓を掘り起こす際の儀式のシーンが圧倒的な迫力!

本作の見せ場のひとつとなっているのが“テサルお祓い”と呼ばれる破墓の儀式。これは豚や牛をいけにえとして神に捧げ、祈祷を行なうもの。炭を顔にこすりつけながら舞うファリム、一心不乱に経を唱えるボンギル、それらを見つめるサンドクなど、それぞれの視線を4台のカメラでとらえながら、緊張感みなぎるシーンを生み出した。

チェ・ミンシク インタビュー

画像: Photo by GettyImages

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“楽しんで、あまり怖がらずに、映画館を訪れてくれたら嬉しいです”

──今回の役柄は40年のキャリアのある風水師ですね。チェ・ミンシクさんご自身の俳優としての経歴と重なる部分があると思いますが、演じられみてサンドクとはどのような人物ですか?

「40年という半生の間、風水を職業に生きてきた人物でしょう。若干の俗物根性もあって、お金をたくさんもらえるとなったらたとえ少し危険でも良いとしている人物です。この映画の出演交渉を受けたとき、私が気に入ったのが、この人物は半生をこの仕事で生きてきたが、土地に対する態度、土地に対するそれなりの自分の価値観や世界観が明確な人物なんです。だからどんな瞬間でも絶対に土地への価値と高貴さ(敬い)を維持する、そんな点がものすごく心に響きました」

──ジャンル映画はデビュー35年で初挑戦という事でしたが、難しかった点や良かった点があれば教えてください。

「私は普段怖いのは得意ではないんです。 あえてジャンル映画を受けたのは、もちろん好奇心もありましたが、 今回、チャン・ジェヒョン監督だったのでお受けしました。 これまでの監督の過去作も観ていましたから。特に難しい事はありませんでした。 良かった点は監督の演出です。最初から最後までひとつひとつパズルのピースをはめるようにして作品を完成させた、そんな姿を見て頼もしかったです」

──観客の皆さんにメッセージをお願いします。

「監督を筆頭に全俳優、全スタッフで力を尽くして、こうして新しい物語が完成しました。先入観を持たないでくださるとありがたいです。土地や先祖、墓に対する私たちの先祖伝来の思想、考え、感性が感じられる、面白さのある映画を作ったので、あまり怖がらずに、楽しんで映画館を訪れてくれたら嬉しいです」

画像: 『破墓/パミョ』の制作会見にて Photo by GettyImages

『破墓/パミョ』の制作会見にて
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『破墓/パミョ』
2024年10月18(金)公開
韓国/2024/2時間14分/配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
監督:チャン・ジェヒョン
出演:チェ・ミンシク、キム・ゴウン、ユ・ヘジン、イ・ドヒョン

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