「SHOGUN 将軍」以外でも新記録樹立!第76回エミー賞授賞式が開催
第76回エミー賞授賞式が2024年9月16日に開催。「SHOGUN 将軍」の席巻だけに留まらなかった同授賞式のハイライトをお届けします。(文・池田敏/デジタル編集・スクリーン編集部)
「SHOGUN 将軍」旋風が巻き起こった今回のエミー賞だが、他の各部門もエキサイティングな結果となった。授賞式の司会は第72回でコメディシリーズ作品賞に輝いた「シッツ・クリーク」の父子コンビ、ユージン・レヴィとダン・レヴィ。
コメディ部門でも史上最多受賞記録が更新!
ドラマシリーズ作品賞に並ぶ最高の栄誉、コメディシリーズ作品賞は、コメディとして史上最多の23ノミネーションを獲得した「一流シェフのファミリーレストラン」が本命と予想されたが、ベテランのスタンダップ・コメディアン(ジーン・スマート)と新人コメディ作家(ハンナ・アインビンダー)の交流を描いた「ハックス(原題)」が初受賞。圧倒的人気の「SHOGUN 将軍」も「一流シェフのファミリーレストラン」も全米FX局の作品だからか、後者は少し割を食ったかも。それでも「一流シェフのファミリーレストラン」は、コメディシリーズ部門でジェレミー・アレン・ホワイトが主演男優賞、エボン・モス=バクラックが助演男優賞、ライザ・コロン=ザヤスが助演女優賞に輝くなど計11部門で受賞し、自作が持つコメディシリーズ部門の史上最多受賞記録を更新した。
リミテッド/アンソロジー部門は「私のトナカイちゃん」が奮闘
もうひとつの重要部門、リミテッド/アンソロジーシリーズ部門は一流映画人がずらりとノミネートされる激戦区となった。主演女優賞に「トゥルー・ディテクティブ ナイト・カントリー」のジョディ・フォスターが輝いたが、作品賞はNetflixのオフビートな野心作「私のトナカイちゃん」が受賞。主演男優賞にも輝いたリチャード・ガッドにとって最高の夜になった。
そしてABCネットワークによる授賞式中継の全米視聴率は前年から急上昇。「SHOGUN 将軍」など、フレッシュなドラマに対する全米の関心の高さをうかがわせた。
ちなみに筆者は授賞式をU−NEXTの独占配信で見たが、受賞者はコメントを短かめにするルールがあったようで、これが式のテンポを快調にしていた。他の有名なアワードも見習ってほしい?
第76回エミー賞 主要部門の受賞結果一覧
【ドラマ部門】
作品賞:「SHOGUN 将軍」
主演男優賞:真田広之(「SHOGUN 将軍」)
主演女優賞:アンナ・サワイ(「SHOGUN 将軍」)
助演男優賞:ビリー・クラダップ(「ザ・モーニングショー」)
助演女優賞:エリザベス・デビッキ(「ザ・クラウン」)
監督賞:「SHOGUN 将軍」
脚本賞:「窓際のスパイ」
【コメディ部門】
作品賞:「ハックス(原題)」
主演男優賞:ジェレミー・アレン・ホワイト(「一流シェフのファミリーレストラン」)
主演女優賞:ジーン・スマート(「ハックス(原題)」)
助演男優賞:エボン・モス=バクラック(「一流シェフのファミリーレストラン」)
助演女優賞:ライザ・コロン=ザヤス(「一流シェフのファミリーレストラン」)
監督賞:「一流シェフのファミリーレストラン」
脚本賞:「ハックス(原題)」
【リミテッド/アンソロジー部門】
作品賞:「私のトナカイちゃん」
主演男優賞:リチャード・ガッド(「私のトナカイちゃん」)
主演女優賞:ジョディ・フォスター(「トゥルー・ディテクティブ ナイト・カントリー」)
助演男優賞:ラモーネ・モリス(「ファーゴ」シーズン5)
助演女優賞:ジェシカ・ガニング(「私のトナカイちゃん」)
監督賞:「リプリー」
脚本賞:「私のトナカイちゃん」