世界的ベストセラー小説の映画化に多くの観客が勇気をもらったと感動!ブレイク・ライヴリーが主演と製作を兼ねた本作は、悲しみの連鎖を断ち切る一人の女性の強さを描いた必見作です。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)

チェックポイント

画像: 原作者とバルドーニ監督

原作者とバルドーニ監督

原作者が描きたかったものとは

本作の原作小説をヒットさせたコリーン・フーヴァーは、自身の母親の想い出を基にこれを書き上げたという。「母の気持ちや父との関係をもっと理解したいと思ったことで、この物語を書き始めたんです。母は自立して強い女性だったのに、なぜ(父に暴力を受けるような)あの状況になってしまったのかしょっちゅう尋ねていました。母は父を悪く言うことは決してありませんでしたが、子供の頃私は2人に何が起きているか見た記憶があるんです。自分を傷つける人を愛している場合、そこから抜け出す決断がいかに難しいか、本を書くことで理解でき、母ともこれまで以上に近い関係になれました」

この映画が作られたことはまるで夢のようだと喜ぶ。「映画の出来にはこれ以上ないくらい満足しました。愛読者も感動してくれると思います。私がこの作品に望んでいたすべてを叶えてもらった気がします」と絶賛。「ブレイク(ライヴリー)以上にリリーに相応しい人はいません。ジャスティン(バルドーニ)が大好きだったので、ライルを演じてもらうのは気が引けたんですが、こういう素晴らしい人が見たくない姿を見せてしまうという問題を描きたかったので、彼こそが最適と考えたのです」と出演者にも感謝している。

画像: 原作者が描きたかったものとは

リリーのフラワーショップ

映画の見どころの一つにリリーがオープンさせた独創的なフラワーショップのセット美術がある。リリーは他の人なら捨ててしまうようなものに美しさを見出す感性を持っていて、「小説を読んだ人はきっとショップのフラワー・アレンジメントをどうするかと考えるでしょう」と言う原作者コリーンは「店内の隅から隅まで、そのディテールの素晴らしさには目を見張りました」と語っているが、これを手掛けたのはニューヨークを拠点とするAisling Flowers のテス・ケイシーだった。「普通なら避ける組み合わせをその人が手にすると最高に面白い形でマッチする、そんな人を探していたんです」というバルドーニ監督のお眼鏡にかなったのがケイシー。そのお手並みは本編でチェックを。

インタビュー ジャスティン・バルドーニ (監督・出演)

“男性にも原作を読んでもらって、これは全ての人のための映画になると確信しました”

画像: インタビュー ジャスティン・バルドーニ (監督・出演)

「原作者のコリーン・フーヴァーは、私が彼女の本を読み始めたころ、まだコリーンの名も著書も今のように有名ではありませんでした。ハリウッドも見落としていた彼女がメインストリームで成功を収める前に自分で発見できたことを、とても光栄に思いました。周囲の男性にも読んでもらうと『最初はどんな本か見当もつかなかったけど、深い感動を覚えた』と皆が言っていました。これは女性のためだけの映画でなく、全ての人のための映画になると確信しました。そして主人公のリリーを演じる俳優を考え始めた時、ある時点でブレイク(ライヴリー)の名が挙がり、女性たちの顔が輝いたことに興味を覚えました。女性に好かれ、共感できると同時に憧れの的である女優はそうそういません。リリー役にブレイクのような知的で自信に溢れたダイナミックな人をキャスティングすることで、彼女のような虐待とは程遠い人でも陥ってしまうものだとわかってもらい、そうした状況にある人たちへの共感や思いやりが高まるのだと考えたんです」

『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』
2024年11月22日(金)公開
アメリカ/2024/2時間10分/配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督・出演:ジャスティン・バルドーニ
出演:ブレイク・ライヴリー、ジェニー・スレイト、ブランドン・スクレナー

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