【2025年アカデミー賞レースのいまを大調査！】劇場で配信で まもなく日本で観られるオスカー・レース有力作品をクローズアップ

『野生の島のロズ』A Wild Robot

ドリームワークス・アニメーション最高傑作の呼び声も高い大ヒット作

「ドリームワークス・アニメーション最高傑作！」という称賛の声も飛び出している全米大ヒット作。アカデミー賞長編アニメーション賞部門で有力候補の一つになっている他、作曲賞や音響賞などでもノミネートの可能性を噂されている。「ヒックとドラゴン」シリーズのクリス・サンダース監督による感動作で、野生の島で起動したアシスト・ロボットが主人公。人間用の最新アシスト・ロボット「ロズ」が大きな嵐のせいで無人島に不時着。ひょんなことから起動してしまったロズは大自然に囲まれた島の中を、「ご用件」を聞くために歩き回り、様々な動物と出会ううちにいつしか「心」が芽生えていく…。

2025年2月7日（金）公開
監督：クリス・サンダース
声の出演：ルピタ・ニョンゴ、ペドロ・パスカル
配給：東宝東和＝ギャガ

『アプレンティス：ドナルド・トランプの創り方』The Apprentice

歴史的米大統領となったトランプはいかにして今の彼に変貌したのか？

次期アメリカ合衆国大統領に返り咲きが決まったドナルド・トランプ。その若き日、彼がまだ20代のころからやがてトップへと階段を上っていく様を描いた問題作。トランプ本人が上映阻止に動いたという噂も伝えられる本作で、現地からは若きトランプを演じたセバスチャン・スタンがオスカー主演男優賞候補、彼を一流実業家に育てた弁護士ロイ・コーンを演じたジェレミー・ストロングが同助演男優賞候補になるのではという下馬評が聞こえている。元からトランプがモンスター級の存在だったわけではなく、悪名高きコーンが伝授した勝者になる方法によって変貌したというが、それはどんな方法だったのか？

2025年1月17日（金）公開
監督：アリ・アッバシ
出演：セバスチャン・スタン、ジェレミー・ストロング
配給：キノフィルムズ

『ブリッツ　ロンドン大空襲』Blitz

ロンドン大空襲を背景にスティーヴ・マックィーンが描く母子の絆

ブリッツとは第二次大戦下、ドイツ軍がイギリスに対して40年9月から41年5月まで行った大空襲を指す。戦時下のロンドンで暮らしていた9歳のジョージは大空襲を避けるため地方に疎開させられるが、彼は母リタや家族の元へ戻ろうと決心し、壮絶な戦場を彷徨うことに。『それでも夜は明ける』のスティーヴ・マックィーン監督による戦場ドラマで、オスカー作品賞、監督賞、脚本賞なども視野に入っている。ジョージの行方を探す母リタを演じるシアーシャ・ローナンの助演女優賞候補も確実視されているが、彼女は他に『アウトラン（原題）』で主演賞候補も予想されているのでWノミネートの可能性もある。

11月22日（金）よりApple TV＋にて独占配信開始
監督：スティーヴ・マックィーン
出演：シアーシャ・ローナン、ハリス・ディキンソン

『ピアノ・レッスン』The Piano Lesson

ピューリッツアー賞受賞の戯曲を名優たちの共演で映画化

1930年代のピッツバーグを舞台に、代々受け継がれてきた家宝のピアノをめぐる対立が原因で家族の絆が揺らぎ始め、葛藤する黒人一家の姿を描くオーガスト・ウィルソンのピューリッツアー賞受賞戯曲を映画化したヒューマンドラマ。デンゼル・ワシントンが製作し、彼の息子マルコム・ワシントンが監督を担当している。ブロードウェイの舞台版に続き、監督の兄ジョン・デヴィッド・ワシントンが主演、サミュエル・L・ジャクソンが助演を務め、オスカー候補に挙がるのではと目されているが、より有力なのはダニエル・デッドワイラーの助演女優賞ノミネートと言われる。名優たちの演技合戦が見逃せない。

11月22日（金）よりNetflixにて独占配信開始
監督：マルコム・ワシントン
出演：ジョン・デヴィッド・ワシントン、サミュエル・L・ジャクソン