絵の才能に恵まれ、1956年にリバプールのカレッジ・オブ・アートへ入学した少年【スチュアート・サトクリフ】は、その翌年に追って入学してきた【ジョン・レノン】と意気投合し大の親友となる。3年後、バンド活動を始めていたジョンはスチュアートを誘い、スチュアートも入選した絵画を売った資金でベースを買い合流———バントは「ビートルズ」を名乗り、活動を始める。翌年、スチュアートは、「ビートルズ」の巡業の際にハンブルグで一人の女性と知り合う。写真家【アストリッド・キルヒャー】——その存在に一目で惹かれたスチュアートは、彼女と婚約~同居を始めるが、同時に自分自身もアーティストとして絵画の世界で生きていきたいという意欲が高まり、ついに「ビートルズ」から離れることを決意。勢いそのままにハンブルグのステート・カレッジ・オブ・アートにも合格し、未来への希望に満ち溢れていたスチュアート——しかしその矢先、彼の運命は急転する。
若き日のジョン・レノンの親友として、「ビートルズ」創生期のメンバーとして、熱烈なファンの間ではその名の知れた【スチュアート・サトクリフ】の、わずか21年の凝縮された生涯を描いた珠玉の映画=それが『バック・ビート』だ。本作が劇場映画初監督となったイアン・ソフトリーが、アストリッドの撮り溜めていた「ビートルズ」の写真とエピソードに感銘を受け、その中でも特に輝いていたスチュアートとアストリッドの関係を知るにつれ、映画として後世に残したいという意識が高揚。アストリッド本人から、彼女自身が実際に見聞きし体験してきた話をもとに、他の誰にも作ることができなかった「5人目のビートルズ」の真実を世に送り出した。アストリッドもまた、『バック・ビート』について「この映画は、私自身の貴重な断片でもあります」と語っている。
SCREEN Collectionsが保管するのは、『バック・ビート』本編で、スチュアート・サトクリフを演じたスティーヴン・ドーフ自身が一連の主要なシーンで実際に着用していた本革製のブラック・ジャケットになります。その他、アストリッドのオリジナル写真を元に、同じ構図で撮影されたプロモーション用のスチールへ、スティーヴン・ドーフが映画公開当時にサインした、直筆オートグラフも併せてお披露目します。
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