異国の地アメリカで建築への情熱を燃やした男の数奇な人生を描く
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第二次世界大戦下のホロコーストを生き延び、アメリカに渡って来たハンガリー系ユダヤ人建築家の30年に渡る数奇な運命を重厚に描いた新鋭ブラディ・コーベット監督の人間ドラマ。アメリカンドリームの光と影を体現するようなハンガリー出身の建築家をめぐる人間の欲望、立ちはだかる困難、成功と失敗などが描かれ、第81回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞したのをはじめ、第82回ゴールデングローブ賞でも作品賞(ドラマ部門)、監督賞、主演男優賞を受賞し、来たるアカデミー賞でも10部門で候補になっている。主人公の建築家ラースローを演じるのは『戦場のピアニスト』でオスカーを受賞したエイドリアン・ブロディで、二度目の主演男優賞に王手をかけている。共演は『メメント』のガイ・ピアース(助演男優賞候補)、『インフェルノ』のフェリシティ・ジョーンズ(助演女優賞候補)、『憐れみの3章』のジョー・アルウィン、『トゥモローランド』のラフィー・キャシディなど。脚本はコーベットとモナ・ファストヴォールドの共同。
第97回アカデミー賞計10部門ノミネート
●作品賞
●監督賞(ブラディ・コーベット)
●主演男優賞(エイドリアン・ブロディ)
●助演男優賞(ガイ・ピアース)
●助演女優賞(フェリシティ・ジョーンズ)
●脚本賞
●編集賞
●撮影賞
●美術賞
●作曲賞
あらすじ
第二次世界大戦の中、ハンガリー系ユダヤ人の建築家ラースロー・トート(ブロディ)はホロコーストから生き延びて、自由の地アメリカに渡って来たが、妻エルジェーベト(ジョーンズ)と姪ジョーフィア(キャシディ)は強制的に東ヨーロッパに足止めにされてしまった。親族を頼ってペンシルベニアへやってきたラースローは、そこで建築家としての優秀な才能を役立てたことで裕福な実業家ハリソン(ピアース)と出会う。故国でのラースローの輝かしい実績を知ったハリソンは、彼の家族の早期アメリカ移住に協力することと引き換えに、亡き母のためにあらゆる設備を備えた礼拝堂の設計と建設をラースローに依頼する。何年もかかってついにエルジェーベトとジョーフィアも米国にやってくるが、ラースローはその間、一人で新天地での地位を確立していた。しかし彼が抱いたアメリカンドリームとは異なり、母国とは違う文化やルールによって大きな困難がラースローの進む道を阻む…。
『ブルータリスト』
2025年2月21日(金)公開
アメリカ=イギリス=ハンガリー/2024/3時間35分/配給:パルコ=ユニバーサル映画
監督:ブラディ・コーベット
出演:エイドリアン・ブロディ、フェリシティ・ジョーンズ、ガイ・ピアース、ジョー・アルウィン、ラフィー・キャシディ
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