Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Academy Museum of Motion Pictures
1位 エマ・ストーン

Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Academy Museum of Motion Pictures
『哀れなるものたち』『憐れみの3章』の圧巻の名演で初のトップに!
本誌読者の熱い支持を受け、2024年のベスト女優にはエマ・ストーンが選ばれた。前回は17位から3位に大きくジャンプアップ。その勢いのまま、今回は初の栄冠に輝いた。
この結果を決定づけたのが、主演作『哀れなるものたち』での圧倒的なパフォーマンス。幼児のような無垢さを持つ主人公ベラが次第に知性と経験を獲得し羽ばたいていく姿を、大胆かつ繊細な演技で体現したエマは、アカデミー賞主演女優賞をはじめ数々の映画賞を総なめにし、まさに2024年の顔となった。読者からも、その卓越した演技力を絶賛する声が相次いだ。
続く『憐れみの3章』でもヨルゴス・ランティモス監督と組み、その魅力をさらに進化させたエマ。近年はプロデューサー業にも意欲的で、『リアル・ペイン〜心の旅〜』などでは作品のビジョンを形作る役割も果たしている。俳優だけでなくクリエイターとしても、その存在感はますます高まっていきそうだ。
読者のコメント
50代・女性
オスカー受賞、『哀れなるものたち』、『憐れみの3章』、2024年はエマ・ストーンから目が離せませんでした。
10代・男性
一皮むけた演技が凄い!!
30代・男性
特に印象的だったのがエマ・ストーンです。『哀れなるものたち』や『憐れみの3章』での衝撃はすごかったです。正統派な役だけでなく、こういった少し毒ある作品の難しい役をこなすあたりは圧巻でした。
70代・女性
エマ・ストーンは『憐れみの3章』で3人の違う女性になりきり、幅の広さを楽しめました。
40代・男性
『哀れなるものたち』はエマ・ストーンじゃなかったら成り立たない映画だったと思います。どんな役でも自由に演じているようにも見えるし、緻密に計算されているようにも見えるのがすごい。こんな演技できる人、他にいないのでは。
30代・女性
2024年は一月に観た『哀れなるものたち』を超えてくる作品はありませんでした。エマの演技力はもちろんですが、監督が描こうとする世界観を見事に映像化していたなと思います。
オスカーを獲得した栄光の一年を総ざらい
エマ・ストーンの2024年をプレイバック!
2024年は二度目のアカデミー賞に輝き、プロデューサーとしても多忙な日々を送ったエマ・ストーン。その栄光と躍進の一年を、話題のニュースを通してクローズアップ!
TOPIC 1 )『哀れなるものたち』で二度目のオスカー受賞

アカデミー賞受賞は『ラ・ラ・ランド』に続いて2回目
Photo by Rodin Eckenroth/Getty Images
2024年のエマ・ストーンの最大のハイライトといえば、やはり第96回アカデミー賞での主演女優賞受賞。『哀れなるものたち』で、『ラ・ラ・ランド』に続いて自身2個目のオスカー像を手にした。アカデミー賞を3回受賞した俳優は男女あわせて7人しかおらず、現在36歳のエマはその仲間入りを果たす可能性は十分。もし今後10年以内にもう一度受賞することになれば、46歳で三度目のオスカーに輝いたウォルター・ブレナンを上回り、最年少記録も更新することに!
TOPIC 2 )アカデミー賞授賞式でハプニング発生

受賞の瞬間には予期せぬ事態がPhoto by Kevin Winter/Getty Images
エマにとって輝かしい瞬間となったアカデミー賞授賞式では、思わぬハプニングも発生した。ルイ・ヴィトンの美しいマーメイドドレスを纏ったエマは、授賞式の最中にドレスの背中のファスナーが壊れてしまい、そのままスピーチに立つことに。その前にライアン・ゴズリングの歌唱パフォーマンスをノリノリで盛り上げていたエマは「あのときに壊れたんだと思います」とジョークを飛ばし、「背中は見ないでね」とトラブルを笑いに変えてみせた。一方、受賞時のエマの振る舞いが一部で「人種差別的ではないか」と物議を醸したものの、後に当事者のひとりであるミシェル・ヨーが経緯を説明し、誤解が解かれる形となった。
TOPIC 3 )本名で呼ばれたい願望を告白

カンヌの会見では記者からの呼びかけで笑顔にPhoto by Stephane Cardinale - Corbis/Corbis via Getty Images
エマは芸名として「エマ」を使用しているものの、本名は「エミリー・ストーン」。映画俳優組合への登録時にすでに同名の女優がいたため、エミリーではなくエマという芸名を選択した。そうした経緯から、米メディアの取材で名前の話題が出た際、彼女は本名で呼ばれたいという願望を明かしている。特にこだわりがあるわけではないものの、親しい人からはエミリーと呼ばれることが多いのだとか。2024年のカンヌ国際映画祭では、それを知った記者が「エミリー」と呼びかける場面があり、嬉しそうな表情を浮かべた彼女は「それが私の名前!」と反応した。
TOPIC 4 )テイラー・スウィフトとの友情

15年来の親友同士Photo by Jeff Vespa/WireImage
プライベートの面では、歌姫テイラー・スウィフトとの親交が話題に。二人は15年来の大親友として知られるが、2024年1月のゴールデングローブ賞授賞式の際、エマがテイラーについて冗談として語った悪口が一部だけ切り取られ、批判を招く事態に。エマ自身はすぐに反省の意を示し、そうしたジョークは今後絶対に言わないと宣言。そして、3月のアカデミー賞授賞式でのスピーチでは、テイラーの楽曲「Bigger Than the Whole Sky」を思わせる一節を引用し、改めてテイラーへの敬意を示した。一連の騒動も二人の友情の深さを改めて認識させる結果に!
TOPIC 5 )ルイ・ヴィトンのアンバサダーとして活躍

カンヌで魅せた大胆でゴージャスなファッションも話題にPhoto by Daniele Venturelli/WireImage
2024年も映画のプロモーションなどで世界中を飛び回ったエマ。2017年からルイ・ヴィトンのアンバサダーを務めている彼女の洗練されたファッションは各地で注目の的になった。3月にはパリで開催された「ルイ・ヴィトン2024-25年秋冬コレクション」のショーに出席し、ケイト・ブランシェットやカトリーヌ・ドヌーヴらとの豪華すぎるショットがファンの目をくぎ付けに。また5月のカンヌ国際映画祭の期間中は、胸元に深いVラインが入った大胆なドレスをはじめとする日々の着こなしが話題に。ファッションアイコンとしての存在感も改めて示した一年になった。
WHAT'S NEXT?
そして…2025年のエマ・ストーンはどうなる?
この1月に開催されたばかりのゴールデングローブ賞授賞式ではピクシーへアを披露し、大胆なイメチェンが話題を呼んだエマ。この新しいヘアスタイルは、ヨルゴス・ランティモス監督の新作映画『Bugonia(原題)』の役作りの一環だった模様。同作は韓国映画『地球を守れ!』のリメイク作品で、2025年末に全米公開予定。ランティモス監督との再びのタッグに期待が高まる。さらにアリ・アスター監督と組む『Eddington(原題)』など楽しみな新作が続々と控え、2025年も多忙な日々を過ごすことになりそうだ。

新年早々キュートなピクシーヘア姿をお披露目Photo by Jeff Kravitz/FilmMagic
Photos by Getty Images