不朽のミュージカルとして20年以上愛され続けている「ウィキッド」が待望の映画化。エミー賞、グラミー賞、トニー賞と数々の受賞歴を持つ実力派俳優シンシア・エリヴォ(ミュージカル「カラーパープル」)と、グラミー賞の常連で世界を魅了し続けるアーティストのアリアナ・グランデを主演に迎え、『クレイジー・リッチ!』や『イン・ザ・ハイツ』のジョン・M・チュウが監督を務める『ウィキッド ふたりの魔女』が全国公開中。第97回アカデミー賞®では作品賞を含む10部門にノミネートされ、衣装デザイン賞、美術賞の2部門で受賞を果たした本作より、シズ大学の魔法学部長マダム・モリブル役のミシェル・ヨー、オズの魔法使い役のジェフ・ゴールドブラムのインタビューが届いた。

二人のキャラクターには“魔法の関係”がある

――おめでとうございます。まず最初に、あなたたちのキャラクター、オズの魔法使いとマダム・モリブルの魅力についてお聞かせください。彼らのどんなところが素晴らしいですか?あなたたちが演じているキャラクターの魅力は何ですか?

ミシェル・ヨー(以下M):実はこの『ウィキッド』という作品全体が、それぞれのキャラクターにとって自分を発見する旅のようなんです。私たちは皆、自分自身についてもっと知ることになる。特にマダム・モリブルにとっては。

彼女は、完璧な生徒、彼女の宝石を見つけることを生涯夢見てきた。魔法を使うことができて、その本を読むことが出来て、魔法を作り上げることができるというような人を。彼女はシズ大学の学長として、実際に魔法の力を持っている唯一の人物なんです。そして彼女は大きな希望と野心と夢を持っている。(オズの)魔法使いと友人で、ふたりには魔法のような関係があるんです。

ジェフ・ゴールドブラム(以下J):あなたの言う通り。そうなんです。

M:彼女は、自分の大切な宝石を見つけたとき、自分の野心や夢が、何をするのが正しいかということを追い越してしまうんだと思います。エルファバを成長させ、(魔法使いとして)花開かせるよりも、エルファバを自分の利己的な理由のために操ろうとするんです。ただ悪役になるだけでなく、いろんな面を演じようとするのは面白かったですね。

J:魔法使いとマダム・モリブルは・・・そうなんですよね。表向きには言えませんが。僕たちの役には過去がある。

画像: 魔法使い(ジェフ・ゴールドブラム)、マダム・モリブル(ミシェル・ヨー)

魔法使い(ジェフ・ゴールドブラム)、マダム・モリブル(ミシェル・ヨー)

――それぞれのキャラクターを演じる上で重要なことはなんでしたか?難しかったことは?

M:私は、歌うのが本当に難しかった(笑)。

J:私はあなたの歌が大好きですよ。僕たちはいつも歌っていましたね。

M:アリアナとシンシア、そしてあなたはいつも歌っていました。彼らが一緒になるといつも歌うんです。音楽なしで歌う。ただ歌うんです。本質的に彼女たちの一部なんだと思います。彼らが口を開くと、美しい声が出てくるんです。

J:そうですね。彼らは素晴らしい才能を持っている。でも、僕はあなたの音楽的才能も大好きですよ。僕はあなたと一緒に歌うのが大好きです。

M: ありがとう。

――(ジェフに)あなたはどうですか?

J:えーと、質問は何でしたっけ?

――役を演じる上で最も重要だった部分と、あなたにとってのチャレンジを聞きたいです。

J:すべてがチャレンジですよ。うまくやろうとする。そこでのリアリティを見つけようとする。(そして)それをうまく演じること。何が起きたかについてのロジック(論理)を見つけ、この瞬間に自分は何を考えていて、何を感じているのか、僕たちの関係はどういったものかを見つけることです。あらゆる状況の中に、深くて潜在的に豊かなものがあるんです。技術的なことでは、歌うことです。僕は一生懸命練習しました。トレーニングが好きなんです。訓練なしには何もできません。

M:私もトレーニングは大好きでした。

J:あなたは今まででずっと、ダンスのマスター、俳優、そしてマーシャルアーティスト、スタントパーソンをやってきましたね。(そして)僕たちは(本作で)少し特別なトレーニングをやりました。自分が得意じゃないことに挑戦するのは楽しいですが、少しでもうまくやる方法を学ぶことができるんです。そして、僕らはそういったことに一生懸命取り組みました。

M:なにかチャレンジングなことをする機会を与えられるのはいいことです。ジョン(・M・チュウ監督)が私のところに来て、「マダム・モリブルを演じに来てください」と言ったときのことを覚えています。そのとき私はまだ「ウィキッド」を観ていませんでした。ミュージカルのことは知っていましたが、もう何年も劇場に足を運んでいなかったんです。だから、演劇への私の愛を蘇らせてくれてとてもありがたいと感じました。それでニューヨークとロサンゼルスに観に行ったんだです。

J:そうなんですか?

M:ですが、演劇を見るとき、それは映画館で見るのとは全然違うんです。なぜなら、映画にはもっと没入感がある。観客はそこ(その世界)に入っていくんです。そして、彼らは(この映画で)とても壮大な世界を作り上げました。観客にとっては魔法のような体験です。そして、私たちに普段やらないようことをする機会を与えてくれた。私たちはオズの国にいた。いろんなものが飛び回っていて、セットも壮観で。私は巨大なケーキの中に落ちるんですよ!

『ウィキッド ふたりの魔女』
全国公開中
配給:東宝東和
© Universal Studios. All Rights Reserved.

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