1年間わたって往年の名作映画の数々を大きなスクリーンで観客に届けるという主旨で、2010年からスタートした「午前十時の映画祭」が多くの映画ファンに支えられ、15回目を迎えました。オールドファンには懐かしく、新たなファンには新鮮な“映画史に残る名作”の上映本数は300を越え、なお累計動員数を伸ばしています。節目の年を機にこの映画祭のこれまでの道のりを振り返ってみましょう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『ショーシャンクの空に』 ©1994 Castle Rock Entertainment. ©Dividen Productions/PeepShow Pictures. ©2004 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

「映画黄金期の作品を中心にした映画史に残る名作50本を1年間にわたって映画館で上映する」という主旨で第一回「午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本」が2010年2月6日から11年1月21日まで全国25の劇場で開催された。50本すべてがニュープリントで、毎日午前10時から1劇場につき1作品1週ずつの上映という形態。劇場の大画面で見る機会が少なくなりつつあった往年の名作がずらりと並んだこの第一回では『ショーシャンクの空に』『大脱走』『ローマの休日』などが大入りとなり、回によっては入場できないほどの盛況ぶりを見せた。

画像: 作品別累計動員トップの『ショーシャンクの空に』 ©1994 Castle Rock Entertainment. ©Dividen Productions/PeepShow Pictures. ©2004 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

作品別累計動員トップの『ショーシャンクの空に』
©1994 Castle Rock Entertainment. ©Dividen Productions/PeepShow Pictures. ©2004 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

この大反響に応えるように、2011年2月5日から「第二回 午前十時の映画祭」が開催。この時は「Series 2 青の50本」として新たに50本が選出され、やはり全国25劇場で行われると共に、第一回で上映された50本が「Series1 赤の50本」として前回開催出来なかった地域などから新たな25劇場で再度上映された(東京と大阪の一部劇場では1日1回でなく、全日上映されたほど)。

続いて翌年の「第三回」では「第二回」で「青の50本」として上映された名作たちを劇場を変えて3月3日から1年間全国巡回上映。フィルムのデジタル化が進んでいた時期で、ニュープリントでこうした名作群が上映される機会はこれがラストチャンスかもと言われ、再び多くの観客を集めた。映画祭は三年に渡って累計約180万人の観客を魅了した。

当初、この映画祭は3回で終了すると目されていたが、名作を愛するファンの続投を要望するラブコールが凄まじく、2013年4月6日よりタイトルを「新・午前十時の映画祭 デジタルで甦る永遠の名作」と変更して装いも新たに再スタート。これまではフィルムのニュープリント上映に限っていたが、劇場のデジタル環境が著しく進化し、高品位DPC上映が可能に。

この回から全国42の上映劇場をABCの3グループに分け、それぞれのグループが同時期に別作品を上映するというシステムに変更。上映期間も基本1作品2週間に延長され、これまでの上映作から人気作11本と新規14本の合わせて25本をラインナップした。

全デジタル上映でも映画祭は大成功を納め、2014年4月5日から「第二回 新・午前十時の映画祭」がスタート。前回同様劇場を3つのグループに分けてそれぞれ同時期に別作品を上映する形だが、全国劇場数は52館に拡大。この回から『砂の器』など日本映画8本が初参加。2015年4月4日より開催の「第三回」では上映作品30、劇場数54に拡大し、グループ分けはこの時から現在に続くABの2グループ制に変更され、同時期に2つの作品をAB交互に上映するようになった。

2016年4月2日からの第7弾は「午前十時の映画祭7」とここからタイトルに回数を表記。29作品がラインナップされ、オードリー・ヘプバーン主演『マイ・フェア・レディ』『ティファニーで朝食を』など8作品が初めて4K上映された。この7回目から1年の上映期間がこれまでより1週多い、51週間になった。

第7回までで総動員数が約350万人を突破し、2017年4月1日から第8回がスタート。夏休み期間には『ローマの休日』『麗しのサブリナ』などオードリー作品4本がABグループ共通で連続上映され好評を博した。2018年4月13日よりスタートの「第9回」からは初日を金曜日に変更。『タイタニック』をオープニング作品に、世界の黒澤明監督の名作『七人の侍』『用心棒』『椿三十郎』が4K上映され注目された。

そして節目となる10年目にはタイトルに「午前十時の映画祭10 FINAL」と最後の1年であることが銘打たれた。スティーヴン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』『未知との遭遇』『E.T.』の3作を皮切りに2019年4月5日から全27作が1年に渡って上映され、一端幕を閉じることに。

だが映画ファンの名作を劇場で! という要望は止むことなく、1年間の沈黙の後、2021年4月2日より「午前十時の映画祭11」として復活。劇場数は全国63館になり、『ターミネーター』の1&2連続上映など、上映作の世代も新しくなりつつあった。これ以降、2022年の第12回、2023年の第13回、2024年の第14回と現在の上映形態が定着。動員数を着実に伸ばして、累計600万人を超えている。ここまで上映された316本の名画から「もう1度スクリーンで見たい映画」を応募した初のファン投票を基に開催される第15回がどんな反響を呼ぶか注目だ。

作品別累計動員記録

1位 『ショーシャンクの空に』
2位 『ローマの休日』
3位 『風と共に去りぬ』
4位 『ニュー・シネマ・パラダイス』
5位 『大脱走』
6位 『ゴッドファーザー』
7位 『サウンド・オブ・ミュージック』
8位 『七人の侍』
9位 『アラビアのロレンス 完全版』
10位 『砂の器』

「午前十時の映画祭14」作品動員ランキング

1位 『ティファニーで朝食を』
2位 『プライベート・ライアン』
3位 『海底軍艦』
4位 『マッドマックス』
5位 『パリ、テキサス』
6位 『ベルリン・天使の詩』
7位 『妖星ゴラス』
8位 『マッドマックス2』
9位 『花様年華』
10位 『ひまわり』

画像: 前回の動員トップ作『ティファニーで朝食を』Photo by Paramount Pictures/Courtesy of Getty Images

前回の動員トップ作『ティファニーで朝食を』Photo by Paramount Pictures/Courtesy of Getty Images

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